ソフトバンクは4試合ぶりの勝利。1回1死三塁で中村晃が先制の右前適時打を放つなど2点を奪い、8回は上林の適時打などで2点を加えた。先発の千賀は7回3安打無失点で3勝目。ロッテは打線が振るわず今季初の零敗を喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
福岡ソフトバンク | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | x | 4 |
ロッテはソフトバンク千賀滉大を攻略できず、3連勝はならなかった。
ロッテが打者9人で全員1個ずつ三振を喫する珍しい全員三振を記録した。
全員三振は19年6月1日の西武(対ロッテ)以来、プロ野球21度目だが、打者9人で9個は92年8月11日のオリックス(対ロッテ)に次いで史上2度目。オリックス打線は松永、福良、小川、石嶺、高橋智、渡辺、トーベ、中嶋、本西の出場9人が、ロッテの3投手(今野、白武、河本)から全員1三振ずつだった。
ロッテは3戦連続完封勝利ならず、逆にソフトバンクに完封負けした。
千賀に対して1番高部が安打で2度出塁するも、後続を断たれた。井口監督も「球数はしっかり投げさせてましたし、その中でもう少し行けたかなというところはあったんですけど」と反省。9日にはオリックス山本から9安打2得点するも敗退した。エース級をしっかりと崩し切ることが、今後の大きな課題になる。
ロッテ二木康太投手(26)は初回に2失点、2回以降は粘ったが敗戦投手となった。「全体的に悪くはなかったですが、初回の2点がもったいなかったです」と神妙に話した。
初回、2番野村勇に外角低め直球を左中間フェンス直撃の三塁打にされると、3番中村晃の適時打で先制を許した。その後、2死満塁から佐藤都の捕逸で2点目を奪われた。2回以降はソフトバンク打線をうまくかわしていただけに、立ち上がりが痛かった。
井口資仁監督(47)も「2点目は特にもったいなかったなと思います」としながら「しっかりゲームは作ってくれましたし、今日も真っ直ぐはしっかり来てましたので」と一定の評価はしていた。
ロッテ石川歩投手が15日の日本ハム戦(ZOZOマリン)で3連戦の先陣を切る。
今季はここまで2勝を挙げ、23イニングを投げ自責点0と抜群の安定感だ。「自分の中で調子の波はありましたが、何とか0で抑えてゲームを作ることはできているかなと思うので、明日も先制点を与えられないように、しっかり長いイニングを」と意気込んだ。
ロッテは10日オリックス戦で6−0、12日ソフトバンク戦で3−0と2試合連続で完封勝ち。
ロッテが3試合連続で完封勝利すれば、10年5月29日〜6月1日以来、12年ぶり5度目の球団タイ記録になる。
ロッテ佐々木朗希投手(20)の生まれ故郷、岩手・陸前高田市の市民有志で設立された「佐々木朗希選手を応援する会」が14日、新たな展開を見せた。
この日朝9時、同会によって陸前高田市役所4階に完全試合達成を祝う横断幕が貼られ、その後、臨時役員会が行われた。これまでは入会を市民または市出身者に限定し、約1週間で250人ほどが入会しているが、この日の会議後から全国に対象を広げることが決定した。すでに首都圏からも申し込みが入っている。
事務局長の村上知幸氏(51)は「東日本大震災の復興支援や交流などで陸前高田にお越しいただいた方々からも、問い合わせが入りまして」と説明。「朗希君や千葉ロッテマリーンズのファンの皆さん。まだ陸前高田のことを知らない方々もたくさんいらっしゃると思うので、新しいつながりが増えていけば」と話した。
全国はもちろん「そこに線は引いていないです」と海外からの入会もできる。WEB上ではフェイスブック「佐々木朗希選手を応援する会事務局」からも申し込み可能となっている。
ロッテ佐々木朗希投手(20)が10日のオリックス戦(ZOZOマリン)でNPB28年ぶりの完全試合を達成した。
13者連続奪三振の日本新記録、19奪三振の日本タイ記録、自己最速タイの164キロ。記録ラッシュの余韻は今も続く。
そんな中、実は10日の登板でもう1つ、自身の“最高値”を記録していた。ストライク率だ。全105球に対し、ボール判定は23球。ファウルやアウトも含め、ストライクとなった率が78.1%だった。昨年10月6日の楽天戦(ZOZOマリン)での77.3%を超えた。
大船渡(岩手)時代もここまで高い数値を出したことはなかった。高校3年時、球速表示の環境がある全15試合(うち1試合は日刊スポーツ保有のスピードガンで計測)での最高のストライク率は、19年7月6日の練習試合・柏木農(青森)戦での75.7%だった。公式戦では同7月21日、岩手大会4回戦、延長12回まで及んだ盛岡四戦での72.2%が最高値になる。
一般的に、より判定がシビアとされるプロ野球のストライクゾーンで、高校時代よりもストライクの比率が増えている。球が速いイコール、制球に課題−。そんなイメージで見られることが多かったが、少なくとも163キロ右腕として注目を集めるようになってから、佐々木のコントロールは安定している。
制球の安定について、昨秋には「(少年時代は)すごくコントロールが悪かったです。C球、B球、硬式ってなって。それにつれて球速とコントロールが同時に上がってきました」と明かしている。
昨年と比べても、ストライク率は約2.5%上昇。本人がよく言う「慣れ」に加え、球威や球速増でよりストライクゾーンで勝負しやすい力をつけたことで、四球さえ出さない完全試合の可能性が高まっていたといえる。
ロッテ・佐々木朗が10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で、完全試合を達成した。28年ぶりの大記録に前回、巨人・槙原寛己が1994年5月18日の広島戦(福岡ドーム)で達成したときのことを思い出した。
スタメンを外れた私は序盤に、「今日は苦戦するな」と感じていた。槙原は調子が良さそうだし、相手のリズムで試合が進んでいたからだ。
5回まで1人の走者も出せないまま、6回に先頭打者の代打で私の出番がやってきた。ベンチは既に「誰か1本打ってくれ。終盤まで行くとまずいぞ」という雰囲気だ。
初球のスライダーをしっかりと捉えたものの、一塁線のわずか外側に切れてファウル。最後は二ゴロに倒れ、3打席あれば何とかできたのにと思うと悔しかった。後年、槙原とともに解説の仕事をした際に当時の話になり、「あのファウルが唯一、ヒヤリとした当たりです」とのことだった。
偉業を阻止したこともある。92年4月26日のヤクルト戦(神宮)。その年にカムバック賞を受賞する伊東昭光の前に、8回2死まで出した走者は四球の1人だけだった。そこまで一ゴロ、見逃し三振の私はその日、最も切れがあったスライダーを狙って右翼席へ本塁打を放った。試合は延長の末に敗れたものの、打撃コーチから感謝された。
プロは狙い球を絞ってタイミングが合えば、ある程度は打てる。オリックスは真っ直ぐを狙っていたのだろうが、それでも安打が出なかった。佐々木朗の真っ直ぐはシュート回転気味で、特に左打者への内角球はボールゾーンからストライクゾーンに入るフロントドア≠ノなって厄介だ。
また、完全試合やノーヒットノーランでは、惜しい打球やファインプレーが1つ2つ出て投手を助けるものだが、相手が悔しがる打球すら打たせなかった。高校生が守っていても達成できたのではないか、とさえ思う。
次回登板での対戦が濃厚な日本ハムは、早い回からセーフティーバントなどで揺さぶることだ。新型コロナウイルスの感染者が続出して12〜14日の楽天3連戦が中止と悪いことが重なったオリックスも、気持ちを切り替えて頑張って欲しい。
ロッテは散発4安打で今季初の零敗を喫した。ソフトバンクのエース千賀や救援陣に翻弄され、井口監督は「(攻撃が)途中、淡泊になってしまったところがあった。そこが反省点」と表情は厳しかった。
1回に先頭高部が内野安打と二盗、藤原の一ゴロの間に三塁まで進みながら、先制点を逃したのが痛かった。監督は「ずるずるとそのままいってしまった。良い投手は初回が大事なのでしっかりと点を取らないといけない」と話した。
ロッテの二木は今季2度目の登板で6回4安打2失点(自責点1)にまとめたが、打線の援護なく初黒星を喫した。2失点した1回から後は、尻上がりに調子を上げ「何とか立て直すことができた」と語った。
1回1死三塁で中村晃に高めの速球を先制の右前打とされ、2死満塁では、佐藤都の捕逸の間に三塁走者の生還を許した。2回以降は変化球に切れがあり、危なげなくアウトを重ね、与えた安打は3回の二塁打のみ。それだけに「初回の2失点がもったいなかった」と悔やんだ。
自身2連勝を目指して中11日で先発したロッテ・二木康太投手(26)は、6回4安打2失点でリードを許したまま降板した。1回に2点を失い、9日のオリックス戦(ZOZOマリン)の九回から続いていたチームの連続無失点は「19」イニングで途切れた。
登板前日は「チームがいい流れで来ているので、その流れに乗れるように頑張りたい」と意気込んでいたが、立ち上がりを攻められた。1死から新人の野村勇(NTT西日本)に中越え三塁打を許し、3番・中村晃にカウント3−1から142キロの直球を右前へ運ばれた。その後もピンチを広げ、2死満塁から捕逸で追加点を与えた。
31イニングぶりに得点した相手に試合の主導権を握られると、打線も相手先発、千賀の前に7回まで散発の3安打。7三振を奪われた。その後も攻め手を欠き、今季初の完封負けを喫した。
ロッテ・石川歩投手(34)が15日の日本ハム戦に先発する。開幕投手を務めた右のエースは、ここまで3試合に登板して2勝負けなし。23回を投げ、防御率0.00と好調だ。
「ここ3試合、自分の中で調子の波はあったが、ゲームをつくることはできているのかなと思う。明日も先制点を与えないように、しっかり長いイニングを投げられるように頑張る」と意気込みを示した。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が次回登板の17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)を、テレビ東京が緊急生中継することが14日、分かった。10日の完全試合達成を受けて球団側と交渉し、地上波とBSで放送権を獲得した。15日に正式発表される。10日は地上波の放送がなく、偉業の「視聴難民」が続出していた。17日には「朗希カメラ」6台を設けるなど総力を挙げてファンの期待に応える。
歴史的快挙を成し遂げた「令和の怪物」の次戦。地上波で見たいという声にテレビ東京が動いた。スポーツ局プロ野球中継の横田栄治プロデューサーはスポニチ本紙の取材に「生で見たいという多くの人の期待に応えて生中継します」と語った。
同局が球団側に17日の放送を打診したのは10日、佐々木朗の登板中だった。8回を投げ終えた時点で球団側に連絡。17日の地上波とBSの放送状況について「空いています」との回答を得て、全社を挙げて緊急生中継の検討をスタートさせた。
元々、試合開始時間の午後2時からは「日曜ミステリー 信濃のコロンボ事件ファイル12」を再放送予定だったが、編成や営業も即座に動いて13日に中継が決定。地上波は午後4時まで生中継する。BSテレ東ではサブチャンネルで午後2時から放送を開始し、最大で同6時55分まで延長される中継を全国で見ることができる。
新庄監督率いる日本ハムに対する佐々木朗の一挙手一投足を捉える態勢を整えた。球団提供の映像に加えて自前でセンター側、ネット裏、一塁側など「朗希カメラ」を6台設け、あらゆる角度から伝える。解説は元ヤクルトの五十嵐亮太氏(42)と、元ロッテの里崎智也氏(45)。実況は同局スポーツ中継のエース、植草朋樹アナウンサー(56)が担当する。
10日のオリックス戦は地上波放送がなく、生中継したのはCS放送「日テレNEWS24」や、スポーツ専門チャンネル「DAZN(ダゾーン)」などの動画配信サービス。DAZNはプロ野球の試合で過去最高の視聴数だったと発表した。一方で、放送がなかった地元の千葉テレビには批判が寄せられた。
横田プロデューサーは「ロッテ球団とは良いお付き合いをさせていただいていた上、初期動作も早く、佐々木選手の登板も番組を差し替えやすい日曜日の再放送の時間帯に当たっていた。編成も営業も全社で動き、様々なことが重なって放送権を獲得することができました」と話した。佐々木朗は連続23イニング奪三振をはじめ多くの継続中の記録もあり、文字通り目が離せない一戦となる。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が次回登板の17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)を、テレビ東京が緊急生中継することが14日、分かった。10日の完全試合達成を受けて球団側と交渉し、地上波とBSで放送権を獲得した。
テレビ東京は昨季、レギュラーシーズン9試合と日本シリーズ第2戦、オープン戦1試合と、BSテレ東を含め計11試合を中継。今季も同数程度を予定し公式戦は17日が今季初となる。同局のプロ野球中継で「伝説」と呼ばれるのは07年11月1日、中日が日本ハムを1−0で破って53年ぶりの日本一を決めた日本シリーズ第5戦。8回を完全投球した山井大介から岩瀬仁紀につなぎ、継投で完全試合を達成した。
他のスポーツ中継では「ドーハの悲劇」と呼ばれた93年10月28日のサッカーW杯アジア最終予選の日本―イラク戦を中継し、同局史上最高の48.1%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)の視聴率を記録した。
ロッテは初回の攻防が勝負を分けた。打線は難敵・千賀から1死三塁としたが無得点。「流れを持ってこられず、ズルズルといってしまった」と井口監督。その裏には、二木が2点を失った。佐々木朗の完全試合を含め、投手陣は19回連続無失点。3試合連続完封ならば球団タイだったが、1死三塁で中村晃に右前打を浴びると、2死満塁では痛恨の捕逸もあった。「二木はしっかりと試合をつくったが、2点目はもったいなかった」と指揮官も残念そうだった。
金村さんはこの日、プロ野球ニュース番組の担当試合は阪神−広島戦だったが、佐々木朗が先発した試合を食い入るように見てしまったと明かした。「プロ相手に13人連続三振なんて見たことないですからね」とプロ野球新記録となった13者連続三振に驚いたようだ。
さらにバッテリーを組んでいたドラフト1位の高卒ルーキー松川虎生捕手についても「パスボールもしないし、信じられないバッテリーでしたね」と称賛した。
「今年、まだあと1、2回はすごい事をすると思いますよ。とてつもない投手に成長してますよ」とまだまだ記録を塗り替えるような投球を披露すると予測した。番組MCのふかわりょうからメジャーからの評価について聞かれると「メジャーはほっとかないでしょ。評価はうなぎのぼりでしょ。とてつもない金額が付くんじゃないんですか」と返答した。
「暗いニュースの中でどのように形容したらこの凄さが伝わるのか」と表現できる言葉がないぐらい佐々木朗が凄い投手であることを語った。
最後にここ数年、学生からプロになった選手たちについて「コロナ禍でキツイ思いをしてた子達だからか心臓に毛が生えてるぐらいにメンタルが強いですね」とメンタル面を評価した。
初回の攻防が勝敗を分けた。井口監督は「あそこで流れを持ってこれなかったので、そのままズルズルと行ってしまった」と振り返る。表の攻撃で、1死三塁の先制チャンスを逃すと、その裏に先発・二木が1死三塁から中村晃に右前打を許して先制点を奪われると、さらに2死満塁から捕逸で痛恨の2点目を失った。
相手の先発は難敵・千賀だっただけに、指揮官は「いい投手は初回が大事だと思うので、こういうチャンスを取らないね。二木はしっかりと投げていたが、初回がもったいなかった。特に2点目がね」と残念そうだった。
ロッテがソフトバンク先発・千賀を打ち崩すことができず、今季初の零封負け。連勝は2でストップした。
初回、2死一、三塁の好機を逸すると、その裏に先発・二木が2失点し、チームとしての連続無失点イニングが19でストップ。打線は2回以降、立ち直った二木を援護することができず、3回2死一、二塁でも佐藤都が155キロ直球に空振り三振に倒れた。
12日のソフトバンク戦(長崎)まで2試合連続零封勝利を収めていたが一転、この日は打線がふるわず、今季初の零封負け。首位・ソフトバンクとのゲーム差は3.5となった。
ロッテ先発・二木康太投手が(26)14日のソフトバンク戦(ペイペイD)に先発。6回4安打2失点と試合をつくったが、味方の援護に恵まれず、開幕2連勝とはいかなかった。
初回1死三塁、ソフトバンク・中村晃に先制打を許すと、捕逸もあり、この回2失点。その後は威力ある直球にカーブ、スライダー、フォークボールなど変化球を交えてソフトバンク打線を封じたが、初回の失点が重くのしかかった。
昨季開幕投手の二木は4月2日西武戦(ZOZOマリン)で今季初先発初勝利。中11日の先発だったが、2勝目はならなかった。
ロッテの連続イニング無失点が19でストップした。
先発・二木は初回1死三塁からソフトバンク・中村晃に右前打を許し、先制点を失った。その後も2死満塁からの捕逸で、この回2失点。チームは2試合連続零封勝利中だったが、初回で記録はストップした。
ロッテが今季初の零封負けを喫した。
初回に高部の内野安打から2死一、三塁と先制のチャンスを作ったが、佐藤都が遊ゴロ。その後は打線がつながらず、エース・千賀から放った安打は3本のみ。4点を追う9回には1死からレアードが左前安打を放つも、後続が倒れ無得点に終わった。
10日のオリックス戦(ZOZO)で完全試合を達成したロッテ・佐々木朗希投手(20)の故郷、岩手・陸前高田市の市民有志で設立された「佐々木朗希選手を応援する会」が新たな動きを見せた。
14日、陸前高田市役所に完全試合達成の横断幕が掲げられ、その後の臨時役員会で入会希望を全国に広げることが決定した。これまでは同市出身者に限定し、現在200人以上の会員が集まっているが、ロッテ・ファンや首都圏からの問い合わせが殺到。この日の午後だけで、首都圏に加え、大阪や愛知、沖縄など50件以上の申し込みがあった。
村上知幸事務局長(51)は「本当にすごい。予想(していた数)をはるかに超えてきた」と完全試合の効果に驚きを隠せない様子で、「地元に勇気を与える存在になって欲しい」とエールを送った。
ロッテの石川歩投手が15日の日本ハム戦(ZOZO)に先発する。
前回登板の8日・西武戦(ZOZO)では8回103球を投げ4安打1失点(自責0)と好投。今季はここまで3試合、計23イニング自責0で防御率0.00と抜群の安定感を見せている右腕は「ここ3試合自分の中で調子の波はあったけど、何とか0で抑えてゲームを作ることは出来ている。先制点を与えないよう、しっかり長いイニングを投げられるように頑張ります」と今季3勝目へ意気込みを見せた。
ロッテが今季初の零封負けを喫した。
初回に高部の内野安打から2死一、三塁と先制のチャンスを作ったが、佐藤都が遊ゴロ。その後は打線がつながらず、エース・千賀から放った安打は3本のみ。4点を追う9回には1死からレアードが左前安打を放つも、後続が倒れ無得点に終わった。
先発の二木も初回に2失点しながらその後はテンポ良く投げ抜き、6回4安打無失点の好投。だが打線の援護に恵まれず、8回に登板したゲレーロがさらに2失点。連勝は2でストップした。
井口監督は「初回で流れをこっちに持って来れなかったので、そのままズルズルといった感じ。こういういいピッチャーは初回が大事なので、しっかり点取らないと。(千賀に)球数はしっかりと投げさせたけど、単発になってしまったのが反省点」と打線の奮起を促した。
先発の二木康太投手が6回4安打2失点の好投も、味方の援護に恵まれず、マウンドを降りた。
初回1死から野村に中越え三塁打を許すと、捕手・佐藤都の捕逸などもあり、いきなり2失点。その後は6回までに3度走者を出したが、後続を断ち切り得点を与えず。「全体的には悪くはなかったですが、初回の2点がもったいなかったです。2回以降は何とか立て直すことができたかなと思います」。6回4安打2失点の好投を見せたが、打線がソフトバンクのエース・千賀の前に7回まで無得点。7回からは東條がマウンドに上がり、今季2勝目はお預けとなった。
ロッテは千賀を攻略できず、今季初の零封負けで3連勝を逃した。
初回に1死三塁と攻めたが後続が倒れて無得点。二木は6回2失点と好投したが、打線が最後まで援護できなかった。井口監督は「あそこで流れをもってこれなかった。いいピッチャーは初回が大事なので、しっかり点を取らないと」と打線の低調を残念がった。
ロッテが千賀の前に好機は作ったが、あと1本が出ず、モイネロ、森の継投リレーに抑え込まれ、初の完封負けを喫した。
初回には不安定な千賀から1死三塁と攻めたが、主軸が倒れて無得点。3回も走者を出したが、得点できなかった。井口監督は「あそこで流れをこっちに持ってこれなかったですね」と残念がった。
千賀攻略についても「そう簡単には打てる投手ではないのでね。その中でも球数はしっかり投げさせましたし、もう少しでいけたかなというところはあったんですけども」と敗戦を淡々と振り返った。
ロッテの二木康太投手が6回を4安打2失点に抑えたが、初回の失点が響き、2勝目は逃した。
チームは佐々木朗、ロメロと好投し2試合連続完封勝利中で臨んだマウンド。初回に1死三塁から中村晃に右前適時打を浴び、先制点を許した。チームの連続イニング無失点も「19」で止まり、2死満塁からは捕逸で2点目を許した。
2回以降は直球にスライダー、カーブを制球よく決め、6回まで無失点に抑えたが、打線の援護もなく4月2日の西武戦以来の勝ち星はつかず。降板後、「全体的には悪くなかったですが、初回の2点がもったいなかったです。2回以降は何とか立て直すことができたかなと思います」とコメントした。
高校時代から用いられてきた「令和の怪物」という称号は、決して大げさなものではない。4月10日、ロッテの佐々木朗希投手がNPB史上16人目となる完全試合を達成した。NPBでは28年ぶりの快挙というだけでなく、この試合では様々な記録が達成された。
完全試合の史上最年少記録と連続打者奪三振は、どちらも1950年代から1960年と、60年以上も前に達成された記録だった。すなわち、数々の大投手達でも成しえなかった3つの記録に、佐々木朗はプロ入りからわずか14試合目にして到達したことになる。
まずは、この試合で投じた105球の投球結果一覧を見てみる。2021年9月以降のレギュラーシーズンで27イニングを投げ、与えた四球はわずかに3つ。昨季終盤の時点で、四球を出すこと自体が非常に少なくなっていたが、この日の制球は過去の登板の中でも群を抜くものだった。
打者27人のうち、カウントが3ボールになったのはたった1度、7回の後藤駿太の打席のみ。2ボールとなった回数すらわずか6度と、バッティングカウントを迎えること自体が非常に稀だった。またボールゾーンに投じた球は全部で42球だが、そのうち相手が手を出さずにボールとなった球は23球だけ。19個もの奪三振を記録しながら、打者1人あたりに要した球は3.89球と、まさに異次元の“省エネ投球”だった。
投球数が少なかった理由の一端は、投球コースにも表れている。全105球のうち、ストライクゾーンに投じられた球の割合がちょうど60%。試合を通じて積極的にゾーン内で勝負していたことが、この数字にも示されている。さらにストライクゾーンに投じた66球のうち、およそ4割を占める26球が低めに制球されていた点も特筆に値するだろう。
ど真ん中に行ってしまった11球に関しても、ファウルが7球、見逃しが3球、空振りが1球という内訳。甘いコースに行った球であっても捉えられた当たりは1つもないという事実が、佐々木朗の並外れた球威を物語っている。
次に佐々木朗投手が三振を奪ったコースを確認していく。19奪三振のうち、低めのボールで記録したものが16個。その中でも、低めのボールゾーンで奪った10個の三振は全てフォークと、狙い通りの配球で空振りを奪っていたことが読み取れる。また4つの見逃し三振のうち2つは、左打者の膝元に完璧に決まって記録。三振を奪いに行ってきっちりと投げ切れる精度の高さは、まさに圧巻だった。
続いて球種の割合を見ていきたい。最速164キロの直球が約6割と、快速球を主体に投球を組み立てていた。変化球の中ではフォークの割合が全体のおよそ3分の1となり、カーブとスライダーの割合はかなり少なくなっていた。
しかし、投じられたカーブ3球のうち2球は、4回に吉田正尚に投じられたものだった。吉田正は試合開始前の時点で14試合に出場し、三振はわずかに1つ。昨季はシーズン全体で喫した三振が26個のみと、極めて三振が少ない打者として知られる。
そんな吉田正に対して、佐々木朗は第1打席でフォークを振らせて3球三振。続く第2打席はカーブを2球続けて追い込み、4球目のフォークで再び空振り三振を奪った。投球の引き出しの多さを見せた上で、7回の第3打席は膝元の速球で見逃し三振。少ない投球数でもアクセントとなった緩い球は、NPB屈指の好打者封じにも寄与していた。
割合を見ても、この日の佐々木朗は速球を最大の武器としていたようにも感じられる。だが、アウトを奪った27球の「結果球」における球種を確認すると、その傾向は大きく異なってくる。直球で奪ったアウトは8つにとどまり、結果球全体の7割をフォークが占めた。試合全体を通じて投じたフォークの数は35球であり、そのうち半分以上が結果球となっている。
そして奪三振を記録した球種においては、この傾向がより顕著となっている。速球で奪った三振はわずかに4個で、19個の三振のうち約8割をフォークによって記録した。終盤に至るまで160キロ以上を計測していた速球以上に、バットに当てることすら困難だったフォークが打者を苦しめていたことがうかがえる。
また、佐々木朗が打たせた28個のファウル(捕邪飛1本を含む)のうち、速球を打ったものが実に25球に達した。力強い速球でファウルを打たせてカウントを稼ぎ、最後はフォークで仕留める。奪三振のコースにも表れていたバッテリーの狙いの適切さは、その他のデータにも明確に示されている。
奪三振が多いということは、それだけ前に飛ぶ打球自体が少なかったということにもなる。オリックス打線の打撃結果は、三振以外はほぼ偏りがなく、レフト以外の各ポジションにまんべんなく打球が飛んでいた。すなわち特定のコースや球種に狙いを絞り、追っ付けや引っ張りを図ることすらできないほどの投球だったということだろう。
前に飛んだ打球は、初回の先頭打者である後藤の二ゴロを除けば、いずれも野手の定位置に近い当たりだった。ノーヒットノーランのような記録の裏にはファインプレーあり、と言われることも多いが、この日の佐々木朗投手の場合は、そうした野手がヒットをもぎ取るプレーすら必要としなかったということだ。
今回取り上げた各種の数字を見ても、まさしく過去に類を見ないほどの驚くべき内容だったことがうかがえる。この日の投球が、あらゆる意味で球史に残る歴史的なピッチングだったことに、疑問の余地はないことだろう。これだけの投球を展開したのが、20歳の佐々木朗と18歳の松川虎生という若い2人だったという点も、この試合がもたらしたインパクトを増幅させる。バッテリーがこのまま成長を続ければ、今後もさらなる衝撃をもたらす快投を見せてくれるかもしれない。そんな期待を抱かせる、圧倒的な105球のパーフェクトゲームだった。