ヤクルトが無失点リレーで競り勝った。1回に山田の10号ソロで先制。サイスニードは7回6安打無失点で3勝目を挙げ、今野-マクガフとつなぎ逃げ切った。ロッテは8残塁の拙攻で6回1失点と好投した石川を援護できなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
東京ヤクルト | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 1 |
ロッテがメジャー通算155セーブ右腕、ロベルト・オズナ投手(27)の獲得調査を進めていることが5月31日、分かった。球団関係者が「調査はしています」と明らかにした。
メキシコ出身のオズナは15年にブルージェイズでデビューし、17年には球宴にも選出。アストロズへ移籍後の19年には38セーブでセーブ王に輝いた。188センチの長身から150キロ台の直球やカットボールで押し、昨季からはメキシカンリーグのメキシコシティでプレーしている。
現在リーグ5位のロッテは国吉、佐々木千の調子が上がらず、唐川はコンディション不良で2軍でも未登板。2年連続2位の屋台骨を支えたリリーフ陣に不安要素が多く、上位浮上への大きな補強ポイントになっている。支配下登録選手枠には5月末時点で3選手の空きがある。
結果的に、ロッテ石川歩投手(34)が1球に泣いた。
不慣れなマウンドで初回、いきなり四球を出すも併殺で2死。しかし3番山田にもボール1個分の制球が定まらず、3−1から甘く入ってしまった直球を、センター左へ先制ソロとして運ばれた。
「リズムも悪かったし、コントロールも苦しかった」と言う中で、2回はカットボールなどを低く集めて内野ゴロを量産。「途中から少しずつ修正はできたと思います」とするなどフィットさせた。6回も1死三塁でクリーンアップという場面をしのいだものの、7回表にチャンスで打順が回り、交代。しかし打線は最後まで得点できず、石川に3敗目がついてしまった。
この日は6試合で計15点。6試合以上行われた日に合計15点以下は、14点だった12年9月2日以来で、史上2番目に少ない点数だった。
12年は楽天−オリックスが延長11回で0−0の引き分けに終わるなど、阪神の3点が最多だった。
ロッテが5月最終戦に敗れ、月間11勝15敗の成績で終えた。
先発の石川歩投手(34)が初回、ヤクルト山田に先制ソロを浴び、打線は最後までその1点に追いつくことができなかった。
井口資仁監督(47)は「1回アウトになってもどんどん進められたらいいんですけど、なかなか凡打の内容が悪かったですね」と険しい表情。4回は2安打を打ちながら、中村奨、レアード、安田がポップフライでチャンスをつぶした。試合前には「球数を放らそう」と対策を練って臨んだ。しかしヤクルト・サイスニードに7回までかわされ、99球でまとめられた。
6回、7回は四球で出た走者を、後続が生かせなかった。得点力不足に悩む中で、昨季との大きな違いが四球の少なさだ。52試合終了時点で、今季はここまで139個。昨季は同時点で218四球を選んでおり、36%減となっている。
安打数も前年比14%減で、相手バッテリーや守備陣に与えるプレッシャーも減っている。今季レギュラーとして名を連ねる高部、エチェバリアは積極的に振るタイプで、果敢さが好結果につながることも多いだけに難しい。井口監督も「今、そういうメンバーが多いのでなかなか取れていないところはあるのかなと思います」としながら、波に乗れないのも苦しい現状だ。
ロッテ美馬学投手(35)が6月1日のヤクルト戦(神宮)に先発する。 今季はここまで6試合に先発し防御率3.22と粘っているものの、1勝4敗と負けが先行している。
5月21日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)を6回2失点でまとめて、中10日での先発になる。球団を通じ「今回は10日間空いてしっかり調整させてもらったので、しっかり長いイニングを投げ切れるように頑張りたいです。先制点を与えないように粘り強く投げたいです」とコメントを寄せた。
ロッテは6月7日の中日戦(ZOZOマリン)で、岩手県と岩手県大船渡市の2自治体が共催する冠協賛試合イベント「黄金の國いわて・大船渡ナイター」を開催すると発表した。大船渡市は佐々木朗希投手(20)が小学4年生以降を過ごしている。
今回は岩手県政150周年、大船渡市制施行70周年を記念して開催される。当日は球場内コンコース一塁側203通路付近に特設ブースが設置され、岩手県の観光PRや、銘菓「かもめの玉子」や醸造酢「酢の素」などの大船渡市特産品の販売が行われる。
岩手県PRキャラクター「わんこきょうだい うにっち」や大船渡市PRキャラクター「おおふなトン」の来場も予定されている。球団公式ホームページにて。
ロッテの石川は6回5安打1失点と好投したが、打線の援護がなく3敗目を喫した。1回2死で、山田に甘く入った速球を中越えへ本塁打され、この1点が両チーム唯一の得点となった。「途中から少しずつ修正はできたと思うが、リズムも悪かったし制球も苦しかった」と反省した。
3〜6回は走者を背負ったがシンカーを低めに集めてしのいだ。防御率1.71と安定した投球を続けており、井口監督は「いつも通りの投球ができたと思う」と淡々と語った。
ロッテ・石川歩投手(34)が先発し、6回5安打1失点の粘投も打線の援護に恵まれず、3敗目(4勝)を喫した。試合後、代表取材に応じた井口資仁監督(47)の一問一答は以下の通り。
日本野球機構(NPB)は31日、今秋のドラフト会議を10月20日に開催すると発表した。10年連続で大正製薬が特別協賛する。
ロッテは4度の得点圏の好機をつぶし、今季10度目の零敗となった。9回は3者連続の代打攻勢も実らず。先発の石川が初回に1点を失った後も6回まで粘り強く試合をつくったが、打線が援護できなかった。
井口監督は「いつも通りの石川の投球ができた。アウトになっても(走者を)進められたらいいが、凡打の内容が悪かった」と得点力不足を嘆いた。
日本野球機構(NPB)は31日、今年の新人選手選択会議(ドラフト)を10月20日に開催すると発表した。
大正製薬が10年連続で特別協賛し、正式名称は「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」。NPBの井原敦事務局長は「最終判断は先ですが、現時点ではお客さんを入れる以前の形を考えています」と19年以来3年ぶりとなる一般ファンの会場招待を目指している。
ロッテが新外国人として、メジャー通算155セーブを誇るロベルト・オズナ投手(27)を調査していることが31日、分かった。160キロ近い剛速球とスライダーを武器とするメキシコ出身右腕は、大リーグで長くクローザーとして活躍し、アストロズ時代の19年に38セーブで最多セーブに輝いた。翌20年に右肘を痛めると、21年からはメキシカンリーグでプレーしてきた。20年オフにFAとなって以降はメジャー球団との契約を手にできていないが、27歳とまだ若いことに加え、今季もレッドデビルズで12試合に登板し、2勝0敗6セーブ、防御率1.35。13回1/3を投げ6安打2失点、15三振2四球と安定した投球を披露している。
既に現地メディアでは日本球界入りの可能性が報じられ、ロッテが移籍先候補に挙がっている。現在チームは打線が低迷しリーグ5位だが、一方で投手陣は開幕から安定。それでも、近年のブルペンを支えてきた佐々木千、国吉、唐川らの状態が上がらず、2軍で調整中の状態だ。仮に、メジャーでも屈指だったリリーバーが加入となれば、益田を休ませながらのダブル守護神も可能となる。自慢の投手力を前面に押し出して巻き返しを図ることになる。
4回2死二、三塁。5回2死二、三塁。6回1死二、三塁。7回1死二塁。ロッテ打線は4イニング連続で得点圏に走者を進めたが、あと1本が出ず、今季10度目の零敗を喫した。
井口監督は「(安打は出ても)その後、つながらなかった。アウトになっても走者を進められればいいが、凡打の内容が悪かった」と振り返った。
石川は初回2死から山田に左越えソロを浴びた1失点に抑えたが、6回82球で3敗目となった。
ロッテは6月7日の中日戦(ZOZOマリン)で、佐々木朗希投手の出身地である岩手県と大船渡市が共催する冠協賛試合イベント「黄金の國いわて・大船渡ナイター」を開催すると発表した。
岩手県政150周年、大船渡市制施行70周年を記念して開催される。当日は球場内コンコース1塁側203通路付近に特設ブースが設置され、岩手県の観光PRや、銘菓「かもめの玉子」や醸造酢「酢の素」などの大船渡市特産品の販売が行われる。
また、岩手県PRキャラクター「わんこきょうだい うにっち」や大船渡市PRキャラクター「おおふなトン」の来場も予定している。
ロッテが新外国人候補として元アストロズのロベルト・オスナ投手(27)をリストアップしていることが31日、分かった。19年に38セーブでア・リーグ最多セーブのタイトルを獲得した超大物右腕だ。
オスナは最速160キロの速球を主体に打者を圧倒する本格派リリーバー。ブルージェイズ時代の17年には球宴に出場して39セーブをマークするなどメジャー通算155セーブを誇る。通算315イニングで348奪三振と奪三振能力の高さも魅力。17年WBCにメキシコ代表として出場するなど経験豊富で、昨年からは故郷のメキシカンリーグで安定した投球を見せている。
ロッテは昨年チームを支えた佐々木千、国吉が2軍調整中。救援陣は勝ちパターンの東條、ゲレーロ、益田を中心に西野、小野、新人の広畑、八木らが奮闘している。パ・リーグ5位からの巻き返しへ少しでも層を厚くしたい事情がある。
現状、1軍の外国人枠は投手でロメロ、ゲレーロ、野手でレアード、マーティン、エチェバリアと登録可能な上限5人態勢。新外国人が加入した場合は枠のやりくりが必要になるが、助っ人の競争意識が高まることはプラスになりそうだ。ゲレーロ、オスナの160キロコンビが実現すれば継投のバリエーションも増える。球団は戦力強化へ幅広く柔軟に調査していく。
ロッテは打線がつながらず今季10度目の完封負け。今季4度目の0−1敗戦で借金7となった。
打線は4回から4イニング連続で得点圏に走者を進めるも無得点。サイスニードに7回99球で無失点の好投を許した。9回2死、エチェバリアに代打マーティン起用も、投ゴロで試合終了となった。
井口監督は7安打2四球で完封負けの打線について「その後がなかなかつながらなかったってところですかね。アウトになっても、どんどん(走者を)進められたらいいんですけど、なかなか凡打の内容が悪かったですね」と打線に苦言。
サイスニード対策をして臨んだが「今日も球数を放らそうっていうのが、7回まで放らせてしまったのが1番の敗因かなと思いますけどね」と話した。
ロッテは打線がつながらず今季10度目の完封負け。今季4度目の0−1敗戦で借金7となった。
先発の石川は6回82球5安打1失点の好投。初回の山田のソロによる失点のみで抑えて粘ったが、7回の攻撃で代打を送られて交代し、敗戦投手となった。
「リズムも悪かったしコントロールも苦しかった。途中から少しづつ修正は出来たと思いますが、こんな感じで交代してしまい申し訳ない」とコメントした。
これで今季は10登板で防御率1.71ながら4勝3敗。6回以上自責点3以下のクオリティースタート(QS)をクリアしながら白星がつかなかったのはこの日で4度目となった。
ロッテの石川歩投手(34)が先発。6回82球で5安打1失点と好投した。
初回2死から山田にソロを浴びたが、その後は追加点を許さなかった。
打線は0−1の7回、先頭松川の代打・福田秀が四球で出塁。8番エチェバリアが来日初犠打となる送りバントを決めて1死二塁としたが、9番石川の代打・佐藤都が三振、荻野が左飛で無得点。石川の今季5勝目はお預けとなった。
4回の攻撃中に球審に投球が直撃するアクシデントが起きた。
無死一塁、山田の打席。ロッテ・石川の内角高めに抜けた直球を捕手・松川が捕球できずスルー。球審の森健次郎審判員の左肩にダイレクトに当たり、その場に倒れてうずくまった。
トレーナーや他の審判員が駆けつける中、幸い大事に至らず出場続行した。
このプレーは松川の捕逸と記録され、一塁走者の山崎は二塁に進塁した。
ロッテは31日、6月7日中日戦(ZOZOマリンスタジアム)にて岩手県と大船渡市が共催する冠協賛試合イベント「黄金の國いわて・大船渡ナイター」を開催すると発表した。
岩手県政150周年、大船渡市制施行70周年を記念して開催される。 岩手は佐々木朗希投手の故郷で、大船渡は大船渡高時代を過ごした思い出の地。
当日は球場内コンコース1塁側203通路付近に特設ブースが設置され、岩手県の観光PRや、銘菓「かもめの玉子」や醸造酢「酢の素」などの大船渡市特産品の販売が行われる。
岩手県PRキャラクター「わんこきょうだい うにっち」や大船渡市PRキャラクター「おおふなトン」の来場も予定している。
ロッテが新外国人として、メジャー通算155セーブを挙げている、メキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズのロベルト・オスーナ投手(27)の獲得調査に乗り出していることが31日、明らかになった。
オスーナは150キロ台後半の直球にスライダー、チェンジアップを駆使し、メジャー時代は抑えとして実績を残した右腕だ。15年にブルージェイズでメジャー初昇格し、17年には39セーブをマーク。18年途中にアストロズへトレードとなり、19年には38セーブを挙げセーブ王を獲得した。
ただ、18年には暴力容疑でMLBから75試合の出場停止処分を受けた。20年に右肘を故障し21年からメキシカンリーグでプレー。今季は2勝0敗6セーブの成績を残している。
ロッテは先発陣が安定しているものの、昨季勝ちパターンを担った佐々木千が不調で5月28日に2軍降格。唐川もコンディション不良で2軍で実戦登板がない。リリーフ強化に乗り出しているだけに、今後も動向に注視していく。
ロッテ打線は、6回1失点と粘った石川を援護できなかった。
4回から4イニング連続で走者を得点圏に進めたものの、あと1本が出ず、今季4度目となる「0−1」での敗戦。井口監督は「1度アウトになってもどんどん(走者を)進められていたらいいのだが、なかなか…。凡打の内容が悪かった」と肩を落とした。
ロッテの佐々木朗が6月3日に東京ドームでの巨人戦に先発する。井口監督が「予定通り金曜(3日)でいく」と明言した。巨人とは3月18日のオープン戦で対戦し、4回2/3を5失点と崩れた。完全試合を含む開幕5連勝と波に乗って迎える再戦で雪辱を狙う。
オープン戦では岡本和に甘く入った速球を満塁本塁打された。井口監督は「1番良くなかった朗希ですから」とその時の投球内容を振り返り、「彼の中でもリベンジっていうところがあると思う」と期待した。
巨人のホームゲームで指名打者制がないため、今季初めて打席に立つ。昨年の交流戦は2打席2三振。プロ初安打の期待も懸かる。
ロッテの佐々木朗希投手(20)の次回先発が6月3日の東京ドーム・巨人戦になることが30日、内定した。同球場では3月18日のオープン戦で4回2/3を5安打5失点で降板しており、井口監督は雪辱の投球を期待した。
開幕から無傷の5連勝の朗希が次回も中6日で先発し、強力打線に挑む。井口監督は「金曜日の予定です」と明かした。
前回の東京ドームでは初めてのマウンドに苦心した。今年のオープン戦、公式戦を通じて唯一浴びた本塁打が岡本和の満塁弾。指揮官は「あの時は1番良くなかった朗希だった。色々考えていると思うし、リベンジという思いがあるはず」と井口監督。佐々木朗も「いい勉強になった」と話しており、今回は全力で抑え込む。
指揮官は打撃でも期待を寄せる。昨年の阪神戦は2打数無安打。今交流戦で初めて打席に立つ朗希に「まあ、期待しましょうか」とニヤリ。自分を助ける打撃ができれば、勝利にも大きく近づく。
ロッテは31日、6月7日の中日戦(ZOZOマリンスタジアム)にて岩手県と大船渡市が共催する冠協賛試合イベント「黄金の國いわて・大船渡ナイター」を開催すると発表した。
この冠協賛試合イベントは岩手県政150周年、大船渡市制施行70周年を記念して開催される。当日は球場内コンコース1塁側203通路付近に特設ブースが設置され、岩手県の観光PRや、銘菓「かもめの玉子」や醸造酢「酢の素」などの大船渡市特産品の販売が行われる。また、岩手県PRキャラクター「わんこきょうだい うにっち」や大船渡市PRキャラクター「おおふなトン」の来場も予定している。その他、イベントの詳細は球団公式ホームページにて。
日本野球機構(NPB)は31日、今年の新人選択会議を10月20日に開催すると発表。大正製薬株式会社が特別協賛を務め、公式タイトルも「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」とすることも発表した。
大正製薬株式会社の特別協賛は、2013年から10年連続となった。
ロッテの高部瑛斗外野手が、ついに1軍の舞台で実力を発揮し、苦しい戦いが続くチームの希望の光となりつつある。開幕から1番に定着して盗塁数リーグ1位タイ、安打数同2位。今回は高部の独特の打撃スタイルを「各種指標」「ヒットコース」「コース別打率」「球種別打率」といった要素から掘り下げていく。(成績は5月27日時点)
高部は東海大甲府高から国士舘大を経て、2019年ドラフト3位でプロ入り。1年目はシーズン前の練習試合でケガを負った影響もあり、主に2軍で研鑽を積んだ。2軍では同僚の加藤翔平外野手(現中日)とシーズン最終戦まで首位打者を争い、優れた打撃センスの一端を示した。
翌2021年には1軍での出場機会も増加し、4月24日にはプロ初本塁打も記録。6月にはスタメン出場が続いた時期もあったが、打率.145とチャンスを生かせず。前年同様に2軍では好成績を残したものの、1軍では本来の実力を発揮できずにいた。
だが、3年目の2022年はシーズン前の実戦で結果を残し続け、オープン戦で打率.393で首位打者を獲得。自身初の開幕スタメンを勝ち取ると、そのままトップバッターの座に定着した。ここまで全試合で1番打者として先発起用されており、一気にブレークを果たしつつある。
高部の年度別指標 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 試合 | 打率 | 出塁率 | OPS | 三振率 | 四球率 | IsoD | BB/K |
2020 | 5 | .100 | .100 | .200 | .364 | − | .000 | − |
2021 | 33 | .145 | .242 | .460 | .275 | .101 | .097 | .368 |
2020 | 48 | .277 | .333 | .651 | .189 | .074 | .056 | .390 |
通算 | 86 | .242 | .305 | .594 | .295 | .077 | .063 | .359 |
※2020年は年間の四球数が0であるため、四球率とBB/Kは計算不能。
2020年と2021年は打席数こそ少なかったが、いずれも三振率が非常に高かった。1軍で実績を残せなかった要因の1つとして、一線級の投手達の球へのコンタクトに苦労していた点が挙げられる。今季はその三振率が従来に比べて改善されており、徐々に1軍の投手達にも適応できつつある、ということが示されている。
一方で、四球率は2021年に比べて低下。四球を三振数で割って求める、選球眼を示す指標の1つである「BB/K」も、2年続けて3割台中盤と低水準。これらの数字からは、選球眼に課題を残していることが分かる。
とはいえ、高部は2020年の2軍成績においても同様の課題を抱えていたが、2021年には出塁率、OPSともに大きく改善を見せていた。今後、1軍でもその時と同様の成長を示すことができれば、リードオフマンとしての価値もより高まってくることだろう。
ここからは、高部が2022年に記録した安打の打球方向について見ていきたい。中堅への安打が18本と最も多く、打撃の基本とされるセンター返しを軸としていることがわかる。また、左翼と左中間方向が合計14本、右翼と右中間が同10本と、各方向に満遍なく打ち分けられている点もポイントだ。また盗塁数にも示されている通り俊足の持ち主で、内野安打が安打数全体の約20%を占めている。
2022年のコース別打率 | ||||
---|---|---|---|---|
.000 | .333 | .500 | .500 | .000 |
.000 | .364 | .471 | .111 | .000 |
.000 | .214 | .250 | .292 | .000 |
.333 | .333 | .526 | .231 | .000 |
.000 | .143 | .333 | .118 | .000 |
コース別の打率を見ると、ボールゾーンも含め、高めの球に対して非常に強い。内角低め、真ん中低めと低めのコースに対しても、かなりの強さを見せている点は興味深い。ボール球に対して抜群の強さを見せる選手は、「悪球打ち」と形容されることが多い。2度首位打者に輝いた角中勝也外野手が代表格。角中と同様の傾向を示している高部が、悪球打ちの“後継者”となる可能性もありそうだ。
加えて、内角の高めと低め、そして内角の膝元に来るボール球に対して高打率を残しており、内角攻めを苦にしない点も大きい。外角の球にやや弱い点がこれから克服されれば、さらに穴のない打者へと進化する可能性も秘めている。
2022年の球種別打率 | |
---|---|
球種 | 打率 |
ストレート | .280 |
シュート | .000 |
フォーク | .219 |
チェンジアップ | .313 |
カットボール | .273 |
カーブ | .308 |
スライダー | .333 |
シンカー/ツーシーム | .333 |
最後に球種別打率。シュートとフォークを除く6球種に対して、いずれも打率.270以上。8つの球種のうち半分にあたる、4球種に対して打率.300以上を記録している。速い球、緩い球の双方に対して優れた数字を残している点が、高部の非凡さを示している。フォークとシュートに対する打率の低さは課題となる。
基本に忠実なセンター返しと、多くの球種に対して高打率を記録する対応力の高さは、高部の打撃技術を示すものでもある。その一方で、ボール球でも積極的に打ちにいく「悪球打ち」で見る者の度肝を抜く魅力も備える。このまま好調を維持できれば、最終的には自身初タイトルに手が届く可能性もある。打撃センスあふれる24歳の若武者に今後も注目だ。