わたしはかもめ2022年鴎の便り(8月)

便

8月16日

オリックス0−4千葉ロッテ(ほっと神戸)

7回裏1死一、三塁で降雨コールドゲーム。ロッテの美馬が6回1/3を5安打無失点で6勝目を挙げた。打線は0−0の6回に山口の9号3ランで先制、7回1死満塁で安田の一ゴロで加点した。オリックスは山岡が失投を痛打された。

123456789R
千葉ロッテ00000314
オリックス0000000x0

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[ロッテ]山口航輝が切り開いた夢の可能性「誰かが雰囲気を変えていかないと」9号3ラン[ニッカン]

夢をつなぐ可能性を切り開いた。ロッテ山口航輝外野手(21)が狙い通りの直球を迷わず振ると、とんでもない勢いで打球が飛んでいった。

「はい、打った瞬間でした」。

飛距離のすごさを問われ、恐縮せずに胸を張れるほどの手応え。打った瞬間とはいえ、次打者席の岡が右手を突き上げた時にはもう、白球は左翼の定位置近くまで進んでいた。確信弾。45度より小さい角度で上がり、4秒もかからず左翼ポール際中段より上に刺さる。その左翼席と正対しながら、ヒーローは軽やかに動き出した。

0−0の6回1死一、二塁。オリックス山岡の続投が決まり「これは強気に真っ直ぐで攻めてくるんじゃないかな」と読んだ上での決心が、試合を決める先制9号3ランになった。

7月下旬にコロナ陽性になり、寝込み、しばし復活に時間がかかった。2軍戦でもなかなか打球が上がらない。「急いで調整しましたし、2軍戦でもベストの状態では立てていなかったので」。それでも「いま5位で、やっぱり誰かが雰囲気を変えていかないといけない状況なので、そういう一員になれるように」と強い気持ちで戻ってきた。

後悔も上書きした。7月10日、同じ神戸での、同じ美馬学投手(35)が先発した試合だ。山口は右翼を守り、打球判断を誤り、2回裏ながら決勝点となる失点につなげてしまった。「自分のミスで負けを付けてしまったので。次に美馬さんが投げる時は守備でもそうですけど、自分がしっかり打って美馬さんに勝ちを付けようと思ってたので」。そんなこともあってこの日は「久々に緊張しました」と言いながら、一塁守備で難しい打球を立て続けに処理。十分取り返した。

中軸定着を期待されながらの9本塁打。キャンプイン前から「20本、30本」とイメージしていた数字にはまだ遠いが、井口監督も「そういう(中軸の)形でずっと育てていこうとやってきたので、結果さえ出てくれればありがたい」とスラッガーとしての資質には高い期待をかける。

今はまだ、勝っても負けても5位。ただ何度となく苦しんだ「チャンスでの1本」を解決できれば、勝ちを重ねられるチームでもある。有言実行の山口は、白球が正面遠くに弾んだのを確認すると、堂々と走り出した。焼き色がついたバットを、バットも地面も見ずにサラッと手首を傾けて離す。スラッガーらしい“絵になる”シーンが、まだ灯が消えていないことを感じさせた。

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[ロッテ]山口航輝「雰囲気変えなきゃ」有言実行の決勝弾「引き続きどんどん使いたい」井口監督[ニッカン]

重い空気をぶち破ろうと、ロッテ山口航輝外野手が決意した。0−0の6回1死一、二塁。相手はこの日2安打のオリックス山岡。「スライダー打って、カット打って、そろそろ真っ直ぐかなというのもありましたし、投手が代わるかどうか投手コーチが確認しに行って、山岡さんが続投するとなったので、これは強気に真っ直ぐで攻めてくるんじゃないかなと」。的中。迷わず振り抜くと、左翼ポール際上段まで強烈に飛んでいった。

コロナ陽性判定を受け、40度の高熱が3日続いた時期も。調整遅れで持ち前の放物線もなりを潜めていたが、ようやくの文句なしの1発だ。「いま5位で、誰かが雰囲気を変えていかないといけない状況なので、そういう一員になれるようにと思って上がってきました」。有言実行の決勝弾に、井口監督も「引き続きどんどん使っていきたい」と期待を高めていた。

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[ロッテ]美馬学が完封で今季6勝目「松川が引っ張ってくれた」17歳年下の相棒に感謝[ニッカン]

7回裏攻撃中雨天コールドで、 ロッテ美馬学投手(35)が今季6勝目を完封勝利で飾った。

最速149キロをマークするなど直球が走り、オリックス打線を封じた。コロナ陽性判定を受け、2軍で5回7失点と打ち込まれてからの1軍復帰。「すごい不安の中のスタートでしたけど、初回にしっかり内角を攻められたりして。松川が引っ張ってくれたので、そのおかげでリズムに乗れました」と、17歳年下の相棒に感謝していた。

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[ロッテ]高部瑛斗が自身初の規定打席到達 パ2位108安打&トップ33盗塁3年目の大飛躍[ニッカン]

ロッテ高部瑛斗外野手(24)が今季の規定打席に到達した。

ここまで439打席に立って迎えたこの日は、「2番中堅」でスタメン出場。7回の第4打席が443打席目となり、自身初となる規定打席(143試合×3.1、小数点以下は四捨五入)到達が確定した。

東海大甲府(山梨)から国士舘大を経て、19年ドラフト3位で入団。プロ1年目は11打席、2年目は69打席にとどまったものの、3年目の今季に大きく飛躍。この第4打席までの108安打はリーグ2位タイ、33盗塁はリーグトップとなっている。

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ロッテ佐々木朗希「強い球を投げられるように頑張ります」17日オリックス戦先発[ニッカン]

ロッテ佐々木朗希投手が17日のオリックス戦(ほっともっと神戸)に先発する。残り40試合を切り、5位に停滞するチームは早期の勝率5割復帰が求められる状況にある。

この日は前日調整を行い「チームが勝てるように、強い球を投げられるように頑張ります」と意気込んだ。自身としても6月22日の西武戦以来となる7勝目を目指す。

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ロッテ・美馬学がコロナからの復帰登板で快投、7回途中無失点で6勝目、魅せたベテランの味[サンスポ]

9月に36歳を迎えるロッテ・美馬学投手が、新型コロナウイルス感染から復帰した。後半戦初登板でベテランの味を発揮して、6回1/3を5安打無四球無失点で6勝目をつかみとった。

6回まで最速149キロを計測。計72球中、ストライクは49球。丁寧に低めに集めて、積極的にストライクゾーンで勝負した。3番・中川、4番・吉田正、5番・杉本と7度対戦して無安打に封じ7回のマウンドに上がった。

山口の先制3ランなどで4−0とリード。ここで1死から杉本、宗の連打で一、三塁のピンチを招くが、神戸の夜空から激しい雨が降り出した。止む気配はなく、そのまま降雨コールドに。三塁ベンチからは、その瞬間に歓声が上がった。

7月18日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で5勝目(6敗)を挙げたあとのコロナ感染で離脱した。約1ヶ月ぶりの1軍マウンドだったが、前日15日には「1軍での登板間隔は空いたがファームで悪いところは出してきた」と前だけを見た。

スマートファンの待ち受け画面は、自身と夫人のアンナさん(35)、1人息子の長男と三人で撮影したもの。アンナさんから、息子との応援する動画などをサプライズで送信され「ものすごく励みになります」と家族の支えを力に変えてきた。

井口監督は試合前に「我々よりも上位のチームなので、たたいておきたい」と表情を引き締め「美馬には5イニング以上、投げてもらいたい」と注文していた。美馬は期待以上の結果で応えた。

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ロッテ・山口航輝が22歳を目前に先制9号3ラン、「美馬さんを援護することができてよかった」[サンスポ]

ロッテ・山口航輝外野手(21)が「5番・一塁」で先発出場し、左翼席中段に先制9号3ランをほうり込んだ。

0−0の6回1死一、二塁。相手先発・山岡の初球を仕留めた。7月20日の西武戦(ZOZOマリン)以来の一発。球団広報を通じて「打ったのはストレートです。初めから真っ直ぐ一本に絞っていきました!(味方先発の)美馬さんが、ここまで頑張っているので何とかしたかった。援護することができてよかったです」とコメントした。

22歳を迎える8月18日を前に、自ら祝砲を放った。

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ロッテ・美馬「雨も味方して、守備にも打線にも助けられた」降雨コールドで5年ぶり“完封”[スポニチ]

コロナ感染から復帰登板となったロッテ・美馬が6回1/3を5安打無失点で6勝目。7回に1死一、三塁を招いたが、雨が激しくなり、中断を挟んでそのまま降雨コールド勝ち。5年ぶりの“完封”となり「雨も味方して、守備にも打線にも助けられた」と笑った。

6回に決勝の左越え9号3ランを放った山口もコロナ復帰から2戦目だった。7月21日に発熱し「40度が続いた」と他の選手よりも復帰に時間を要したが、これで全快。井口監督も「どんどん使っていく」と期待した。

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ロッテ美馬が7回途中降雨コールドで5年ぶり完封勝利、「完封って聞くと嬉しいですね」[スポニチ]

新型コロナウイルスからの復帰登板となったロッテ・美馬学投手が、雨にも恵まれ、5年ぶりの完封で今季6勝目を手にした。

「ファームでめちゃくちゃ打たれたので、不安のスタートでしたけど、初回を抑えられたのでリズムに乗れたかな」。

2軍での前回登板は5回7失点だったが、この日は初回無死一塁を切り抜けると、スコアボードに「0」を重ねていった。5回まで、コロナからぶっつけ登板となった山岡と互いに得点を許さない投手戦を演じると、6回に山口が左翼席へ先制9号3ラン。山口も7月にコロナ感染しており、復帰後初アーチだった。

4−0の7回1死一、三塁とピンチを背負ったところで、中盤から降り始めた雨が強くなって中断。そのまま、降雨コールド勝ちとなった。これにより、楽天時代の17年9月19日の日本ハム戦以来の完封勝利。美馬は「完封っで聞くと嬉しいですけどね。雨も味方してくれて、守備も打線にも助けてもらった」と笑顔だった。

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ロッテ朗希、後半戦初白星となる7勝目を目指し、17日のオリックス戦で田嶋と投げ合い[スポニチ]

ロッテ・佐々木朗希投手が17日のオリックス戦に先発する。右手中指を痛めてから3度目の先発で、後半戦初白星となる7勝目を狙う。プロ3年目で、ほっと神戸は初登板となる。

この日は軽めの練習で調整した右腕は「チームが勝てるように、強い球を投げられるように頑張ります」とコメント。今季は完全試合を含め、3戦3勝と同戦の相性いいが、チームは佐々木朗が投げ合うことになる田嶋に3試合で1勝2敗、打率.203と苦手にしている。

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[ロッテ]山口航輝の“有言実行3ラン”で勝利「自分が打って勝ちをつけようと」[報知]

ロッテは山口航輝外野手の先制9号3ランが決勝打となり、オリックスに7回降雨コールド勝ちを収めた。

「この前美馬さんがここで投げた時に自分のミスで負けを付けてしまったので、次、美馬さんが投げる時は守備でもそうですけど、バッティングで自分がしっかり打って勝ちを付けようと。今日そういう形で勝ちを付けれたので安心してますし、守備でも足引っ張らないようにという思いで守ってたので今日は緊張しました」。

7月10日のオリックス戦(ほっともっと神戸)でライトの守備についた山口は同点の2回裏に若月の右翼への飛球を判断ミス。山口の頭上を越える適時打となり勝ち越しを許した。

強い気持ちで臨んだこの日は第1打席から左前安打、右前安打と山岡からヒットをマークすると第3打席で決勝の一発。先制弾ながら山岡のKOに成功した。7月末には新型コロナに感染し、高熱などによる影響もあり復帰には時間を要したが、スタメン起用にバットで応えた。「後半戦はチームにとっても大事な試合が続きますし、今5位っていう状況で、誰かがムードを変える、雰囲気を変えていかないといけない状況。その一員になれるようにと思って上がってきたし、チームの雰囲気を変えたいと思ってやってます」と山口。

井口監督も「コロナになって野手の中では1番治りが悪いというか、出遅れた感はあったんですけど、その中でしっかりと結果出せるようになってきた。引き続きまたどんどん使っていきたい」と評価した。21歳の価値あるアーチでチームは3位・オリックスに4ゲーム差とした。

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[ロッテ]新型コロナから復帰登板の美馬学が7回雨天コールドで5年ぶりの完封勝利「完封って言われると嬉しい」[報知]

新型コロナから復帰登板となった美馬学投手が7回無失点に抑え、19年9月以来5年ぶりの完封勝利。今季6勝目を手にした。

「ファームでめちゃめちゃ打たれてたので、すごい不安な中だったけど、初回を抑えられたのでリズムに乗れたかな」と美馬。

前回登板の2軍戦では5回7失点も、この日は初回無死一塁を切り抜けると、2回から3イニング連続の3者凡退。5回以降は再び安打を許したが得点は許さず、3点リードの7回1死一、三塁としたところで降雨により中断。雨は収まらずそのまま降雨コールド勝ちとなった。「完封って言われると嬉しいですけど、本当に雨が味方してくれて打線にも守備にも助けてもらって本当についてた。周りが助けてくれたっていうのが強いですね」と笑った。

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[ロッテ]佐々木朗希が17日のオリックス戦に先発「チームが勝てるように」[報知]

ロッテの佐々木朗希投手が17日のオリックス戦(ほっともっと神戸)に先発する。

前回の10日・ソフトバンク戦(ZOZOマリン)では10奪三振ながらも6回5安打3失点。今季3敗目を喫したが、未だ防御率は1.96。今季オリックスには3戦3勝と好相性を誇っている。ほっともっと神戸での登板は初で、この日右腕は体幹メニューやキャッチボールで最終調整。平地で変化球を交えながら計41球を投げ、「チームが勝てるように。強い球を投げれるように頑張ります」と6月22日以来となる白星へ向け意気込んだ。

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オリックス・山岡泰輔−ロッテ・美馬学…スタメン発表[報知]

[ロッテ]
1(左)荻野、2(中)高部、3(二)中村奨、4(三)安田、5(一)山口、6(右)岡、7(指)マーティン、8(遊)茶谷、9(捕)松川、投=美馬
[オリックス]
1(二)安達、2(一)西野、3(左)中川圭、4(指)吉田正、5(右)杉本、6(三)宗、7(遊)紅林、8(捕)伏見、9(中)福田、投=山岡

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ロッテ・美馬、6回1/3完封で復帰星、ピンチで恵みの雨「ついてました」[デイリー]

恵みの雨もあり、復帰登板を完封勝利で飾った。ロッテ・美馬は「完封って聞くと嬉しいですね。雨も味方してくれて、守備にも打線にも助けられました」。楽天時代の17年以来5年ぶりの快挙を嬉しそうに振り返った。

7月下旬に新型コロナウイルスに感染し、7月18日以来の1軍のマウンド。最速149キロの直球に、鋭い変化球を織り交ぜ6回まで散発3安打。7回1死一、三塁としたところで、雷雨が強まってコールドゲーム。6勝目をつかみ、「ついてました」と喜んだ。

この日は東京ガスの先輩、西武・内海が現役引退を発表。同時期に所属はしてないが、プロ入り後、ファームの試合で対面し「応援しているよ」と声をかけられた。「遠い存在」という先輩の姿も励みに、投手陣最年長が快投で応えた。

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ロッテ・井口監督、決勝弾の山口を称賛「ファーストも奪い取って欲しい」[デイリー]

ロッテが山口航輝外野手の決勝3ラン&好守備でオリックス戦連敗を5でストップ。チームも50勝に到達。若手の活躍に井口監督は目を細めた。

6回1死一、二塁から山岡の直球を捉えた打球は左翼席中段へ9号3ラン。初の二桁10号へ王手をかける豪快弾となった。

7月下旬に新型コロナウイルスに感染し、後半戦は8月14日に復帰し2試合目。初回と5回は強いゴロを好捕し美馬をもり立てた。攻守での活躍に井口監督は「出遅れた感はあったんですけど、その中で打てて結果を出している。どんどん使っていきたい。しっかりと守ってくれてました。ファーストも奪い取って欲しい」とレギュラー取りへ期待した。

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ロッテ・美馬「雨が味方してくれた」降雨コールドも5年ぶり完封勝利[デイリー]

ロッテの美馬学投手が、新型コロナウイルス感染から復帰登板を、珍しい完封勝利で飾り笑顔をみせた。

7月下旬に陽性判定を受け、ファームで調整後、7月18日以来で、後半戦は初登板。最速149キロの直球に鋭い変化球を織り交ぜ、6回まで散発の3安打。4点リードの7回1死から連打を浴び一、三塁となったが、雨で中断。その後は雷雨にもなるほど、強くなり、そのまま降雨コールドゲームとなった。佐々木朗、石川と並ぶ6勝目を飾った。

完封勝利は楽天時代の17年以来5年ぶり。「完封は嬉しいですね。雨が味方してくれて、打線も守備にも助けてもらって感謝です」とチームを救う勝利に誇らしげに振り返った。

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ロッテ・山口、“山岡キラー”がKO弾、打った瞬間確信の9号3ラン[デイリー]

ロッテの山岡キラー山口が、豪快弾で相手右腕をKOした。

6回1死一塁。安田がフルカウントから四球で出塁し一、二塁。山岡の初球、146キロの直球を捉えた打球は左翼席中段へ突き刺さった。打った瞬間、本塁打を確信し、バットを持ったまま、打球の行方を見届けた。9号3ランで、初の二桁本塁打へあと1本と迫った。

今季山岡との対戦はこの日の第3打席を終え12打数6安打6打点、打率5割と、防御率リーグ上位を争う右腕から先制点をもぎ取った。

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ロッテ・佐々木朗が17日・オリックス戦で先発「強い球を投げられるように」[デイリー]

ロッテの佐々木朗希投手が先発する17日のオリックス戦へ向けて調整した。キャッチボール、ストレッチなどを行い、練習後はファンの声援に手を振り、笑顔を見せた。

前半戦は6勝1敗、防御率1.48。前回10日・ソフトバンク戦では6回を5安打3失点で降板で3敗目を喫した。中6日で臨むオリックス戦で後半戦初勝利を狙う。「チームが勝てるように。強い球を投げられるように頑張ります」短い言葉に力を込めた。

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ロッテ・茶谷「第1希望はショート」真冬のロッテ浦和での決意から2年。結果を残し掴んだ1軍[BASEBALL KING]

「出られるのであれば、どこでもやります。第1希望はショートという気持ちです」。

今から2年前の2020年の1月23日、場所はロッテ浦和球場、19年12月に育成選手から支配下選手登録選手になったばかりのロッテ・茶谷健太はこう強く決意を述べた。

あれから2年−。ショートのポジションに手が届きそうなところまで自らの力で這い上がってきた。振り返れば、ロッテ育成1年目もそうだった。

茶谷はソフトバンクを自由契約となり、19年に育成選手としてロッテに入団。同年3月の春季教育リーグでは途中出場が多く、数少ない打席でチャンスアピールしていくしかない立場だった。代走で出場した3月6日の日本ハムとの教育リーグでヒットを放つなど、必死にアピールした。

2軍の開幕戦となった3月16日の西武戦に『9番・一塁』で先発出場を掴み取り、移籍後初安打。開幕当初はファーストで出場していたが、開幕から4試合連続安打を放つなど、打撃で存在感を見せ、3月28日の日本ハム戦で初めて本職のショートでスタメン出場。4月11日の楽天戦以降は、ショートでのスタメン出場を増やした。

月別の打撃成績を見ても、4月が打率.266(94−25)、5月が.254(63−16)、6月が.311(61−19)と尻上がりに調子をあげ、前半戦は打率.282、4本塁打、29打点の成績を残し、同年のフレッシュオールスターにも出場。後半戦も7月31日の巨人戦でサヨナラ2点適時二塁打を放てば、8月3日の楽天戦でも1点を追う9回2死一、二塁の場面で、左中間を破るサヨナラ2点適時打を放った。「多分年間通しての疲れもあったと思います」と、8月後半から9月前半にパタリと当たりが止まった時期もあったが、最終的には打率.271、6本塁打、48打点でシーズンを終え、同年オフに支配下選手登録を勝ち取った。

茶谷は支配下選手となった20年にシーズンの大半を1軍で過ごした経験はあるが、ロッテ加入後は他の選手に比べて我慢して起用されることがどちらかというと少なかった。

ロッテ加入1年目の19年も少ないチャンスで結果を残し、ファームのレギュラーを掴み支配下選手登録となった。今年もそれに近い形だ。茶谷は開幕2軍スタートも、6月・14試合に出場して、月間打率は.412(51−21)、試合数を大きく上回る18打点。

「今はたくさんチャンスを頂いている。1軍に上がればもちろんスタメン出場することが第1の目標になりますが、代打だったり、少ない打席で1打席1打席結果を残していかないといけないので、その時にしっかり結果を出せるように今はやっています」。

14試合中10試合で安打を放ち、そのうち複数安打は7試合、17日のヤクルト戦では1試合に4本の安打を放った。打点も、6月7日の巨人戦から11日のDeNA戦にかけて5試合連続打点をマークするなど、結果を残し続け満を持して6月21日に今季初昇格。

昇格してからも6月22日の西武戦で今季初安打を放つと、27日のソフトバンク戦でプロ入り後初となるマルチ安打。7月7日の日本ハム戦以来となるスタメン出場となった7月20日の西武戦でレフト前に安打を放ち、23日の日本ハム戦では自身初となる3安打、3打点の活躍で試合後には初めてヒーローインタビューにも登場した。

アピールを続けていた中で7月27日に新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱。ここで踏ん張るのが茶谷だ。復帰初戦となった8月7日のDeNAとの2軍戦で3安打を放ち、9日に再昇格。途中出場となった10日のソフトバンク戦で安打、『8番・遊撃』で出場した日本ハム戦でプロ入り2度目の猛打賞を達成した。

20年1月23日の取材で茶谷はこうも言っていた。「チャンスは自分で掴むものでもありますし、自分でなんとしても掴めるようにと思っています」。2年という時間がかかったが、今まさにレギュラーポジションに手が届きそうなところまできている。コンスタントに結果を残した先に1軍定着、レギュラー獲得が見えてくる。

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