ロッテが連敗を3で止めた。2−2の7回に井上の2点二塁打で勝ち越し、8回に中村奨の適時打で加点した。継投で逃げきり、3番手の唐川が今季初勝利を挙げた。西武は2点差を追い付いたが投手陣が踏ん張れなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 1 | x | 5 |
ロッテ井上晴哉内野手(33)は決勝点となる2点適時二塁打を放っても、晴れやかな笑顔ではなかった。
「そんな笑っている順位でもないですし。もうちょっと泥臭くやんないといけないなとは思うんですけど。まだまだこれからだというのは自分の中でも持っているので」。
決意の一打は同点の7回2死一、二塁。5回に三振を喫していた西武隅田の、初球の内角寄り直球を左中間へきれいにライナーで引っ張った。
「最初の打席で結構思ったより刺されてたので、真っ直ぐいいんだなと。チェンジアップはその中で手出しができたので、あと見てないのスライダーだなと思って。オギさん(荻野)も山口もスライダー振らされて、あんな感じかなと、よく観察して打席を迎えることができました」。
冷静に、しかし強い気持ちで絞り込んだ。当然のように燃えていた。
「いやぁ、もう、絶対に勝とうかなと」。
直前の守備で、右翼を守る福田秀がアウトにしながらフェンスに激突。担架で退場した。
「ああいうプレーは年に1回あるかないかなので。その中で今日上がってきたばかりの秀平さんが。その頑張りの姿は周りに影響を与えてくれたので」。
2軍でリハビリをともにする時間も長かった。「静かに黙々と自分のことをやっている人」という。「お互いモヤモヤした気持ちもあったと思うし。一生懸命やってる姿を見てきて、自分も頑張らなきゃなと」。その2人で負けが込むチームに白星を引き寄せた。
この日も4回までに8つの残塁。「あと1本」が出ずに多く負けてきたが、打線にも意地がある。
「やることやれば僕らも負けてばっかりじゃないと思いますし、いい勝負できると思うので。自分たちの野球をできるように前を向いて。チャンスで1本は全員ができることだと思うし、僕もその一員なので」。
また力を蓄えて、明日へ向かう。
唐川が入団から15年連続での白星をマークした。この日は7回に登板し、福田秀の好守もあり無失点に。その裏に打線が勝ち越した。これでプロ通算77勝目。18年以降はカットボールを武器にリリーフで腕を振るベテラン右腕は「入団から勝ちが付いているというのは、これまで自分を使っていただいた監督、コーチのおかげであり、結果だと思います。これからも頑張ります」と感謝した。
ロッテ福田秀平外野手(33)の執念がチームの空気を変えた。
この日は不振のマーティンと入れ替わりで昇格し、7番右翼で即スタメン。同点の7回無死一塁、西武森の大飛球に飛びつき捕球すると、そのままフェンスに上半身を強打した。倒れ込みながら中堅高部にボールを転がして託すと、二塁へタッチアップをした一塁走者も中継プレーでアウトに。福田秀はその後、担架で運ばれ退場した。
井口資仁監督(47)は試合後に「あのプレーが今日の中では1番ゲームを左右したプレーかなと思います。今日上がってきたばかりの秀平がああいうプレーを見せてくれて、チームもまた生き返ったというところですね」とベテランの好守をたたえた。
負傷退場後については「一応報告はある程度は入っていますけど、まだ細かいところまでは入っていないので」と説明。「またこういうプレーを秀平には見せて欲しいなと思いますけど、ケガの状態をこれからまた聞いて」と心配していた。
唐川が入団から15年連続での白星をマークした。この日は7回に登板し、福田秀の好守もあり無失点に。その裏に打線が勝ち越した。これでプロ通算77勝目。18年以降はカットボールを武器にリリーフで腕を振るベテラン右腕は「入団から勝ちが付いているというのは、これまで自分を使っていただいた監督、コーチのおかげであり、結果だと思います。これからも頑張ります」と感謝した。
ロッテ井上晴哉内野手(33)の意地が連敗を3で止めた。
福田秀が7回に右翼守備で上半身を強打し、負傷退場。「絶対に勝とう」とあらためて燃えたその裏に、2走者を置いたチャンス。隅田の直球を弾き、左中間へ勝ち越し2点適時二塁打とした。5位にいるが「やることやれば、僕らも負けてばかりじゃない。いい野球ができると思います」とここからの巻き返しを誓った。
ロッテ唐川侑己投手が入団から15年連続での白星をマークした。
この日は7回に登板し、福田秀の好守もあり無失点に。その裏に打線が勝ち越した。これでプロ通算77勝目。18年以降はカットボールを武器にリリーフで腕を振るベテラン右腕は「入団から勝ちが付いているというのは、これまで自分を使っていただいた監督、コーチのおかげであり、結果だと思います。これからも頑張ります」と感謝した。
ロッテ唐川が今季初勝利を挙げ、入団1年目の08年から15年連続勝利。
ロッテで15年連続勝利は、73〜87年の水谷則に次いで2人目の最長タイで、プロ1年目から記録したのは球団史上初。
ロッテ福田秀平外野手(33)が負傷交代した。担架で運ばれた。
7回無死一塁の守備。右翼を守っていた福田は、西武森のフェンス際の打球をジャンピングキャッチした。抜ければ、長打の打球をファインプレーで防いだ。
しかし、勢いの付いたままフェンスに突っ込んだ。苦悶の表情を浮かべ、立ち上がれなくなった。そのまま岡に交代となった。
福田はこの日、不調のマーティンに代わって、昇格してきたばかりだった。
痛みを堪え、最後の力も尽くし、チームも救った。すぐに中堅の高部にボールを渡し、タッチアップを試みた一塁走者源田は二塁でアウトになった。
ロッテ鈴木昭汰投手(23)が25日の西武戦(ZOZOマリン)で今季初めて先発マウンドに上がる。
常総学院(茨城)から法大を経てドラフト1位で入団し、今季で2年目。開幕当初はリリーフ左腕としてベンチ入りしていたが、3試合で防御率16.20と打ち込まれた。パワーピッチングが売りながら打者15人に被安打5、与四球も5で、奪三振は1つのみ。「最初はもう、思い出したくないですね」と苦笑いするほどの状態から、2軍戦で先発登板を重ねながらしっかりと球威を戻してきた。
「最初は結果を求めすぎて小手先になってしまっていたので。腹くくって投げるのが足りなかったと最近調子よくなって思っているので」。
悔しさを力強くぶつけ、プロ2勝目を目指す。
ロッテは8月28日までの期間限定で「井口監督のワサビハラミ丼」「美馬ドッグ」をZOZOマリンで復刻販売すると発表した。
「美馬ドッグ」はサワークリームを載せたジューシーなハンバーグをホットドッグ用のバンズに挟み、スパイシーなソースで仕上げたボリューム満点のオリジナルメニュー。20年と21年に販売されていた。両メニューはZOZOマリンフロア2内野三塁側「選手の台所」で数量限定で販売する。24日の西武戦(ZOZOマリン)に先発する美馬は「自分としては良い流れで2試合続けてできているので、そういうピッチングが続けられるように、そしてチームを勝たせられるように今回も粘り強く投げられればと思います」とコメントした。
ロッテのレオネス・マーティン外野手(34)が24日、出場選手登録を抹消された。登録抹消は今季3度目で、再登録は9月3日以降に可能となる。
来日4年目の今季は打撃不振に苦しみ、開幕から現時点まで打率1割台が続いている。7月3日に2度目の抹消になった際、井口監督は「現状ではスタートで出られる状態でもないですし、ベンチにいても使いどころがなかなかないので」と完全復調を願っていたものの、チームがコロナ禍に見舞われ、8月5日に特例2022の代替指名選手で再合流。その後2本塁打したものの、状態は上がりきらず、23日の西武戦(ZOZOマリン)でも3度の好機にいずれも三振。試合後には井口監督も「今シーズンずっとなんで、もう本当に考えないといけない」と話していた。
マーティンに代わって、直近の2軍戦で本塁打を放つなど上り調子だった福田秀平外野手(33)が昇格した。西川、山本の高卒2年目コンビも強打でアピールを続けているが、これ以上負けられない状況で、福田秀の実績が買われた形といえそうだ。
ロッテ岩下大輝投手(25)が24日、今季初めて1軍に合流し、西武戦(ZOZOマリン)の試合前練習に参加した。
昨季は前半戦だけで8勝をマークした岩下は、今年3月末に右肘関節のクリーニングを手術を受け、8月7日に2軍で実戦登板に復帰。その後、リリーフでの登板を重ねていた。
井口資仁監督(47)は23日の試合後に「明日から2人くらい上がってくると思います。リリーフです」と話しており、150キロ台の直球とフォークを持つ岩下がリリーフ起用される可能性がありそうだ。新型コロナ陽性判定で球宴前に登録抹消となっていた東條大樹投手(31)もこの日、1軍練習に合流した。
ロッテ河村説人投手(25)が2軍戦で実戦登板に復帰した。
イースタン西武戦の5回に2番手として登板。1安打を許したものの1回無失点に抑えた。プロ2年目の今季はシーズン序盤で4試合に先発し2勝をマーク。5月26日広島戦(マツダスタジアム)で先発後に登録抹消され、その後2軍戦で1試合に登板するも、上半身のコンディション不良でこの日が約2ヶ月半ぶりの公式戦マウンドとなった。
また、中森俊介投手(20)も河村の後の3番手として6回に登板。1失点したものの三振も1つ奪い、直球は150キロ台もマークした。明石商(兵庫)から20年ドラフト2位で入団し、プロ2年目。今季はイースタン・リーグで4月9日を最後にコンディション不良で登板がなく、約3ヶ月半ぶりの実戦復帰となった。
ロッテの井上が勝ち越しの2点二塁打を放ち、チームの連敗を3で止めた。2−2の7回2死一、二塁で隅田の初球の速球を振り抜いて左中間へ運び「自分の打撃をしたいと思っていたので良かった」と喜んだ。
2回にも左前打し、7月24日以来の複数安打をマーク。7月6日に今季初出場し、徐々に調子を上げてきたところで新型コロナウイルスに感染して離脱。打撃不振に陥っていたが、前日23日から2試合連続で適時打と復調の兆しを見せ「まだまだこれから上げていきたい」と巻き返しを誓った。
ロッテ・福田秀平外野手(33)が負傷交代した。7回無死一塁での守備、福田秀は西武・森の頭上を越えようかという打球を追いかけ、ジャンプ。フェンスへぶつかりながら好捕した。
さらに倒れ込んだままボールを中堅手・高部へ投げ、タッチアップを試みた一走・源田を二塁でタッチアウト。チームを救うファインプレーとなったが、福田秀は倒れ込んだまま起き上がることができず、担架で運ばれた。
福田秀はこの日に1軍昇格したばかり。先制した4回には先頭打者として打席に立ち、右前打。直後に二盗も決めてチャンスメイクする活躍を見せていた。
ロッテの荻野が適時打で14日以来となる打点を挙げた。0−0の4回1死満塁で平井の甘くなった変化球を逃さず左前へ運び「美馬が粘って投げていたし、何としても先制点を取りたかったので良かった」と振り返った。
4回1死から福田秀が右前打と二盗。小川が四球で続いた。松川の二ゴロが失策を誘って生まれた絶好機だった。
チームはオールスター戦後、黒星が大きく先行する苦しい状況。それでも36歳のベテランは後半戦20試合全てに出場して無安打は2試合のみ。攻守ともにチームを鼓舞し続けている。
同点の7回無死一塁で森の大飛球をロッテ右翼の福田秀がフェンスに激突しながら好捕。二塁を狙ってタッチアップした一塁走者・源田も中継プレーでアウトにした。井口監督は「あのプレーが1番大きかった。チームが生き返った」と評価。その裏に左中間へ勝ち越しの2点二塁打を放った井上も「僕らにも大きな影響を与えた」と言った。
チームは連敗を3で止めたが心配なのは上半身を強打し担架で退場した福田秀の状態。病院へ向かったが指揮官も「詳細はまだ入っていない。ケガの状態がどうなのか…」と不安そうだった。
ロッテの福田秀平外野手の気迫あふれるプレーが、勝利を引き寄せた。
同点の7回無死一塁で、森の右翼への大飛球をフェンスに激突しながらキャッチ。そのままグラウンドに倒れ込んだが、ボールをリリースすると、タッチアップで二塁を狙った一塁走者・源田も中堅手・高部―二塁手・中村奨と中継し、タッチアウトにした。
上半身を強打した福田秀はタンカで運ばれて交代となったが、その裏に井上の勝ち越し2点二塁打が出るなど、井口監督も「あのプレーが、今日の試合で1番大きかった」とうなった。
勝利の立役者は試合中に病院へ向かったが、指揮官は「細かい報告はまだ入っていない」と試合後も心配していた。
ロッテは2021年までZOZOマリンで販売した監督・選手メニューの中で、特に人気を集めた井口資仁監督の「井口監督のワサビハラミ丼」と美馬学投手の「美馬ドッグ」を、8月28日の楽天戦まで期間限定で復刻販売する。
「美馬ドッグ」はサワークリームを載せたジューシーなハンバーグをホットドッグ用のバンズに挟み、スパイシーなソースで仕上げたボリューム満点のオリジナルメニューで、2020年に美馬の好きな食材や調味料などを基に考案され、昨年まで販売されていた。
いずれもフロア2内野3塁側211・212通路の間「選手の台所」にて数量限定で販売される。美馬は16日のオリックス戦で17年以来、5年ぶりの完封勝利を挙げ24日の西武戦で自身3連勝をかけて先発する。美馬は「自分としては良い流れで2試合続けてできているので、そういうピッチングが続けられるように、そしてチームを勝たせられるように今回も粘り強く投げられればと思います」とコメントしている。
ロッテは同点の7回2死一、二塁。井上が左翼フェンス直撃の2点二塁打を放って勝ち越し、連敗を3で止めた。7回の1イニングを無失点に抑えた唐川が今季初勝利。新人から15年連続白星となった。
同点の7回無死一塁。福田秀が右翼守備でフェンスに激突。上半身を強打しながら森のライナー性の打球を好捕した。2人を中継し一塁走者の二塁タッチアップも阻止。その裏、井上の勝ち越し2点二塁打が生まれた。
井口監督は「あのプレーが非常に今日の中で1番ゲームを左右した。今日上がってきたばかりの秀平が見せてくれて、チームもまた生き返ったというところ」と、昇格即スタメン起用した福田秀を絶賛した。福田秀の状態について指揮官は「報告はある程度入ってきているが、まだ分かりません」とした。
ロッテ・福田秀平外野手が大ファインプレー後に負傷交代した。
同点の7回無死一塁。森の右翼後方へのライナー性の打球を追った福田秀はフェンスに激突しながら好捕した。その後、ボールを近くにいた中堅手の高部に投げると、中継され二塁へ。一塁からタッチアップを狙う源田もアウトにした。
西武・辻監督はリクエストを要求も判定は覆らなかった。
ロッテは昨年までZOZOマリンスタジアムで販売した監督・選手メニューの中でも特に人気を集めた井口資仁監督の「井口監督のワサビハラミ丼」と、美馬学投手の「美馬ドッグ」を、28日楽天戦までの期間限定で復刻販売を開始した。
「美馬ドッグ」はサワークリームをのせたハンバーグをホットドッグ用のバンズに挟み、スパイシーなソースで仕上げたボリューム満点のオリジナルメニューで、ポテト付きで1200円(税込み)。「井口監督のワサビハラミ丼」は1400円(税込み)。
いずれもフロア2内野3塁側211・212通路の間「選手の台所」にて数量限定で行う。
美馬は16日のオリックス戦で5年ぶりの完封勝利を挙げ、24日の西武戦(ZOZO)で自身3連勝をかけ先発する。美馬は「自分としてはいい流れで2試合続けてできているので、そういう投球が続けられるように、そしてチームを勝たせられるように今回も粘り強く投げられればと思います」とコメントした。
ロッテ・井上が勝ち越しの2点二塁打を放ち、チームの連敗を3で止めた。
2−2の7回2死一、二塁で隅田の初球の速球を振り抜いて左中間へ運び「自分の打撃をしたいと思っていたので良かった」と喜んだ。2回にも左前打し、7月24日以来の複数安打をマークした。
ロッテ・福田秀平外野手がアクシデントにより担架で運ばれた。
7回、1死一塁の右翼守備で、森が放った右越えの打球に対して、フェンスに激突しながら好捕。タッチアップを警戒し、その場に倒れながらボールを投げ、中堅の高部に渡す執念をみせた。その後、タッチアップを狙った一走・源田は二塁でタッチアウト。リプレー検証でも覆らず、福田の執念が実った形となった。
ただ、福田はそのまま起き上がることができずに、担架でグラウンド外へ搬送された。
ロッテは24日、2021年までZOZOマリンスタジアムで販売した監督・選手メニューの中で特に人気を集めた井口資仁監督の監督メニュー「井口監督のワサビハラミ丼」と美馬学投手の選手メニュー「美馬ドッグ」を、8月28日楽天戦までの期間限定で、復刻販売を開始したと発表した。
「井口監督のワサビハラミ丼」は1400(税込)で、「美馬ドッグ」はサワークリームを載せたジューシーなハンバーグをホットドッグ用のバンズに挟みんだオリジナルメニュー。「美馬ドッグ」は2020年に美馬学投手の好きな食材や調味料等をもとに考案され、昨年まで販売されていた。
「美馬ドッグ」はポテト付き1200円(税込)。いずれもフロア2内野3塁側211・212通路の間「選手の台所」にて数量限定で行う。美馬投手は8月16日のオリックスバファローズ戦にて17年以来、5年ぶりの完封勝利を挙げ24日・西武戦(ZOZOマリンスタジアム)にて自身3連勝をかけ、先発する。「自分としては良い流れで2試合続けてできているので、そういうピッチングが続けられるように、そしてチームを勝たせられるように今回も粘り強く投げられればと思います」とコメントした。
ドラ1捕手の加入に、燃えない訳がなかった。ロッテの佐藤都志也捕手は、今季開幕スタメンに名を連ね、すでに出場試合数は前年を上回るなど、着実にステップを踏んでいる。昨年のドラフトでは同じ捕手の松川虎生が1位指名を受け入団。自身と同じ“打てる捕手”として期待を受けるライバルの登場に「尻に火をつけられました」と語る。
2021年10月11日のプロ野球ドラフト会議で、チームは同じポジションの高校生をドラフト1位で単独指名。自身も東洋大から2019年ドラフト2位の上位指名だったが、自分よりも上の順位。ドラフトを見ていた佐藤都は「あぁキャッチャー取ったなという感じでした」と淡々と振り返る。「当時は(松川は)高校生だしっていう。まあ、ぼちぼちかなって思っていました」。しかし、実際に松川のプレーを見て驚いた。
「先輩後輩関係なく、自分の言いたいことを言っている。どっしりしていて凄いなと感じました。まさかここまでやると正直思っていなかったです」。
佐藤都も、松川も“打てる捕手”として期待され、ともに上位指名で入団。2月の練習試合から松川は早速好守でアピール。先輩として負けていられなかった。開幕マスクは松川に譲ったが、オープン戦で4割の打率を残し、一塁手として開幕戦にスタメン出場した。
「おろおろしていられないなと。尻に火をつけられました。いきなり高卒1年目で開幕スタメンっていうはなかなかできない。そういうのをやってのけている選手なので、やっぱりライバル心はすごいあります」。
3年目を迎え、不安のあった守備にも自信がついてきた。「基礎的な守備力は去年に比べると上がってきて、ワンバウンドのサインも怖がらずに出せるようになりました」と手応えを口にする。そして、特筆すべきは盗塁阻止率。前半戦終了時点で.422と、12球団トップの数字を残した。昨年は40試合でマスクを被り.208だったが、大幅に向上している。飛躍のポイントは「キャッチング」にあった。
「自分の投げやすい位置で捕ることができているので、それがすごいバランスのいい投げ方になって、コントロールが定まるようになってきています」。
昨オフは田村龍弘捕手とともに自主トレを行い「俺もそんなに肩は強くないけど、あそこ(二塁ベースの角)に投げる意識は常に持ってる。ワンバンになってもあそこに投げればチャンスはある」と助言を受けた。
これまでは足の速い走者が出塁すると、素早く投げようと焦りがあったが、思考をシンプルにした。「盗塁を刺すのはバッテリーの共同作業。投手はクイックをして、自分ができることはセカンドベースのタッチしやすい位置に投げる。これだけだなと思って、投げる早さよりも正確な送球でアウトにできれば」と、考え方を変えたことが結果に繋がっている。
今季のロッテは、先発投手によって捕手を併用している。どちらを今後の正捕手とするか、天秤にかけている状況とも言えるだろう。「スローイングであったり、キャッチングは、松川も上手いんですけど、自分も自主トレから意識してやってきた。あとは絶対にバッティングでは負けたくないなと思います」。8月に入り打撃に苦しんでいるが、自信を付けた守備から、リズムを作っていく。