ロッテが連敗を4で止めた。0−2の4回に藤原のソロ、山口の2ランなどで6点を奪って逆転した。7回は井上の3ランなどで4得点。6回途中3失点の美馬が自身6連勝で2年ぶりの10勝に到達した。日本ハムは上沢が崩れた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 11 |
北海道日本ハム | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
ロッテが札幌ドーム最終戦で大勝した。
井口監督は「今日はとにかく、美馬の10勝を全員で後押ししよう、と。接戦になれば、オスナも8、9回は俺が投げると言ってくれていた。7回くらいから(肩を)つくっていました」と明かしたようにチーム一丸で先発美馬学投手(36)の10勝目をアシストした。来季の日本ハム戦は新球場での戦いとなる。指揮官は「新しい球場なので、楽しみ」と話した。
ロッテ山口航輝外野手(22)が同郷のライバル、日本ハム吉田輝星投手(21)と8回に対戦し、投ゴロに打ち取られた。
カウント2−1からの4球目、147キロ直球を捉えられなかった。
互いに地元の秋田で高校時代からしのぎを削ってきた。山口は明桜、吉田は金足農。2年夏はエース山口が吉田に投げ勝ち、3年夏は吉田が4番山口に投げ勝った。プロではともに4年目の今季、初めて1軍での対戦が実現。ZOZOマリンで対戦した4月16日は左前打、同じく7月7日は右前打と山口が“2連勝”していたが、日本ハムの本拠地として今季限りとなる札幌ドームでの最初で最後の対戦は初めて凡打に抑えられた。
ロッテのブランドン・レアード内野手(35)が7回に代打で登場し、札幌ドームに詰めかけた超満員のファンから大歓声を受けた。ファウルとなった初球のフルスイングにも大きなどよめきが起きた。
この日が日本ハムの本拠地として札幌ドームでのラストゲーム。レアードは15年から4年間、日本ハムに在籍して16年には本塁打王に輝いてチームの日本一に貢献。この打席は空振り三振となったが、札幌ドームでは歴代3位の通算48本塁打と同球場に縁が深い「すしボーイ」の登場に、場内が大きく沸いた。
ロッテ藤原恭大外野手(22)が場内もざわめく特大本塁打を放って、試合の流れを一気に変えた。
2点を追う4回先頭で今季1号ソロを放った。日本ハム上沢のカットボールを捉えた打球は滞空時間が長く、高い放物線を描いて右翼線へ着弾。ホームランバッターのような豪快なアーチの後に「藤原選手、今シーズン第1号のホームランでございます」とアナウンスが流れると、場内からはざわめきと、ロッテファンの拍手が起きた。昨年8月25日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来の本塁打に「打ったのはカットボールです。久しぶりだったので素直に嬉しかったです。チームも逆転できたので、何とかこの試合勝ちたいです」とコメントした。
藤原のコメント通り、背番号1の驚きの1発から、打線に火が付いた。続く中村奨、安田が連続四球で出塁すると井上が右翼フェンス直撃の同点適時二塁打。さらに荻野が2点中前適時打を放ち、締めくくりは山口が豪快に左翼席へ15号2ランを放り込んだ。
井上は「打ったのはストレートです。恭大(藤原)が勢いをつけてくれて、それに乗ることができたんじゃないかと思います。美馬さんの10勝がかかっているし、みんなでつないで逆転することができて良かったです」とコメント。荻野は「打ったのはカットボールです。(二塁走者の)晴哉(井上)までかえってきてくれましたね。今日は『美馬のために』が合言葉なので援護出来て良かったです」とコメント。山口は「打ったのはカットボールです。ホッとしたってのが大きいです。ちょっと詰まってたんですけど、案外飛んでくれました。札幌ドームの思い出は、恭大(藤原)が打った時に自分も打っているイメージがありますね。今日もそうなりましたしね」とコメントした。
2番藤原から7番山口まで一気呵成の攻撃で一挙6得点を挙げて、逆転に成功した。
ロッテの美馬は自身6連勝で2年ぶりの2桁勝利を挙げた。1回に近藤から2ランを浴びて先制を許したが、2回以降は大きく崩れることなく5回?を3失点にまとめた。打線の大量援護にも恵まれ「たくさん援護してもらって、何とか勝っている状態で次の投手に回せて良かった」と安堵した。
今季限りで日本ハムの本拠地としての役目を終える札幌ドームでの最終戦で記念すべき白星を挙げた。「最後に勝てたのは残ることだし良かった」と笑顔で語った。
ロッテ・井上晴哉内野手(33)が「5番・一塁」で先発出場し、左翼席に7号3ランを放った。1点を追加し、7−3となった7回なおも2死二、三塁。4番手・吉田の4球目を捉えた。
4回は同点となる右翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、この回一挙6得点で逆転。球団広報を通じて「打ったのはストレートです。美馬さんの10勝目がかかっているし、みんなでつないで逆転することができてよかったです」とコメントしていた。
ロッテ・山口航輝外野手(22)が「7番・右翼」で先発出場し、左翼席に15号2ランを放った。4点を奪った4回なおも無死一塁。相手先発、上沢の3球目をたたいた。22日のオリックス戦(京セラドーム)以来の一発に、「打ったのはカットボールです。ホッとしたっていうのが大きいです。少し詰まっていたけど、案外飛んでくれました」と、球団広報を通じてコメントした。
この回先頭で、同学年の藤原恭大に続く一発。「札幌ドームの思い出は、恭大が打ったときに自分も打っているイメージがあります。今日もそうなりましたしね」と目尻を下げた。
ロッテ・藤原恭大外野手(22)が「2番・左翼」で先発出場し、右翼席に今季1号ソロを放った。0−2の4回、先頭で上沢の高めに浮いた5球目を仕留めた。2021年8月25日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来の一発に、「打ったのはカットボールです。久しぶりだったので、素直に嬉しかったです。チームも逆転できたので、何とかこの試合に勝ちたいです」と、球団広報を通じてコメントした。
ロッテはCS進出を逃してから一夜明け、18年ドラフト同期の藤原と山口が通算2度目のアベック弾をマークした。
0−2の4回、先頭の藤原が右翼席へ今季1号ソロ。井上の適時二塁打、荻野の中前2点打を挟んで、山口も15号2ランを左越えに運んだ。
藤原にとっては昨年8月25日に山口とアーチ競演して以来の一発で、このときも札幌ドームの日本ハム戦だった。チームは連敗を4で止め、藤原は「今年は結果を残せなかった。来年のために今日を頑張ると思ってやっている」と必死だった。
ロッテ・美馬学投手が今季最終登板で、2年ぶり3度目の2桁となる10勝目を挙げた。
初回に近藤の2ランを許したが、打線が4回に一挙6得点と逆転してくれた。「調子は本当によくなかった」と振り返るが、6回途中まで3失点で粘った。
井口監督は「今日はとにかく全員で美馬に10勝目を後押ししようと、接戦なら、オスナもオレが8、9回を投げると言っていた。7回ぐらいから準備していたんじゃないかな」と振り返る。
結果的には大差となったが、美馬は「運もあったし、今日は本当に、みんなに支えてもらった」と感謝していた。
CS進出を逃してから一夜明け、ロッテは18年ドラフト同期の若手コンビが躍動した。
0−2の4回、先頭の藤原が右翼席へ今季1号ソロを放つと、井上の適時二塁打、荻野の中前2点打を挟んで、山口が左翼席へ15号2ランを運んだ。この回一挙6得点で逆転した。
藤原にとっては昨年8月25日以来となる一発で、この試合も札幌ドームでの日本ハム戦だった。しかも、山口と初めてアベック弾をマークした思い出を再現した。
来季から日本ハムの本拠地が、北広島の新球場に移転するため、この日は札幌ドーム最終戦だった。山口は「札幌ドームの思いでは恭大(藤原)が打ったときに、自分も打っているイメージがある。今日もそうなりましたね」と喜んでいた。
ロッテの美馬学投手が今季ラスト登板で5回2/3、8安打3失点。2年ぶり自身3度目の2ケタ勝利を挙げた。
この日は初回に近藤の2ランで先制点を許したが、打線が4回に藤原の1号ソロや山口の15号2ランなどで4得点。さらには6回に井上の3ランなどで4点を追加し計12安打11得点と美馬を大援護した。
美馬は「スタートがよくなかった中でこうやって2ケタ勝てたって言うのは大きいし、自信になる。野手の皆さんに感謝ですね」と振り返った。
今季は20試合に登板しこれで10勝6敗。20年以来の2ケタ勝利となったが「でも登板が少なかったし、なかなか投げさせてもらえてない中でチャンスはしっかりものにできたというか。だから最後こうやって勝てるチャンスをもらえたのかなって思うので本当に来年はしっかり1年間任せてもらえるようなピッチングをしていきたい」と気を引き締めた。
ロッテ・藤原が昨年8月25日の日本ハム戦以来の本塁打となる1号ソロ。4回、高めのカットボールを完璧に捉えて右翼席へ運び「久しぶりだったので素直に嬉しかった」と喜んだ。
チームは3年ぶりのBクラスが決まったが「全力でやっていきたい」とレギュラーシーズン最後まで集中を切らさない姿勢を示している。
今から1ヶ月前の8月26日の楽天との2軍戦。中村稔弥が0−1の5回2死三塁で内田靖人を空振り三振に奪ったツーシームは真ん中低めに落ちて素晴らしかった。
8月31日に行ったオンライン取材でそのことを中村に伝えると、「多分、ツーシームも1年目の時の方が落ちていたんですよ。空振りも取れていて」とポツリ。納得のいくツーシームではなかったのか、失礼なことを聞いてしまったなと思った直後、中村は「3年目、今年とかはあまり落ちなくて試行錯誤していました。この前の楽天戦(8月26日)のときの内田さんとかに投げたボールが、1年目のときの右バッターの空振りの仕方でした」と悩んでいた左腕に光をもたらす1球となった。
その裏には、ある捕手が存在する。中村は「田村さんに試合前のブルペンで受けてもらっているときに、『ツーシームの球速が速くなっているよな』と言われて、ちょっと握りを深くというか、縫い目の外にして持ってああいう落ち方をしました。タムさんの一言がなかったら今まで通り投げていたのかなと思います」と、きっかけを与えてくれた田村龍弘に感謝した。
同日のオンライン取材で中村は「(楽天戦)1回しか投げていないので分からないですけど、感覚は良かったです」と、あの楽天2軍戦で投げたツーシームを継続して投げられるかが課題だった。
あれから1ヶ月。9月28日に1軍昇格を果たすと、同日の日本ハム戦に登板。11−3と大量リードの8回にマウンドにあがった中村は、1死走者なしから野村佑希を131キロツーシームで空振り三振、続く杉谷拳士を3ボール2ストライクからの6球目、ストライクゾーンからボールゾーンに落ちる132キロのツーシームで空振り三振を奪った。
中村は1軍で結果を残すために「空振りを取れる変化球とカウントが取れる変化球をしっかり2種類いつでも投げられるというのが、必要だなと思います。真っ直ぐは1軍のバッターはファウルにできるのに、空振りはそんなに取れない。最後粘ってファウルを打たれるので、決められる変化球とカウントをしっかり取れる変化球の2種類は必要だと思います」と自己分析していたなかで、28日の日本ハム戦では決め球のツーシームで空振り三振を2つ奪った。
28日の日本ハム戦ではあまり投げていなかったように思うが、カウント球として「速いカーブ、スライダーとかでしっかり(カウントを)とっていけるようになっていかないと、と思います」。昨年あたりから投げている縦に落ちるスライダーは中村曰く「速いカーブ、パワーカーブですね。ハーマンに教えてもらって、ハーマンが投げていたのでそれを投げています」と、カウント球、2ストライクと追い込んでからでも投げたい球種として考えている。
中村は新人時代の19年オフからストレートの強さを求め、試行錯誤しながら強いストレートを投げられるようになり、課題だった変化球もツーシームの落ちが戻り空振りが取れるようになった。1軍の公式戦は残り2試合。ファームで取り組んできた成果を出し、来季に繋がるきっかけにしたい。