わたしはかもめ2022年鴎の便り(11月)

便

11月6日

[ロッテ]高部瑛斗の秘めたる長打力、福浦ヘッドも「イチローさんクラスになるかも」と予感[ニッカン]

今季パ・リーグ盗塁王に輝いたロッテ高部瑛斗外野手(24)が「イチロー化」への期待を受け止め、さらなる進化へ励んでいる。6日、ZOZOマリンでの秋季練習に参加。希代のバットマンの動画を参考にしていると明かし「そういう風には」と未来図を描いた。

事の発端は福浦ヘッドコーチにある。レギュラーに定着した今季、打率2割7分4厘、3本塁打だった高部に対し「来季は20本?いやいや、高部さん、もっと打てるかもしれないですよ。ワンチャン、イチローさんクラスになるかもしれないですよ」と素質に太鼓判。「難しいとは思いますが、そのくらい期待はしたいです」と話した。

高部は「打撃練習でなら」と笑いつつ、チームでもトップ級の飛距離を誇る。「もっと狙い球を絞って、うまく考え方を変えられれば自ずと増えてくる」と福浦ヘッド。四球は少ないタイプ。「今年はもう、どんどん振って行けと僕も言ってたので。低め振るなといったら本当に振らなくなっちゃうので、高部の性格上。素直すぎるので」。一定の実績を積み、期待度も次のステージへ進む。

福浦ヘッドはかねて、今季盗塁王の若者にイチロー氏を重ねてきた。高部が明かす。「ファームの時から、イチローさんの動画を見てみろよと。どういう風に打ってるのか見てこいと。福浦さんの動画を見せてもらって、オレもこういう風にやってたよと」。

自身でもイチロー氏関連の書籍に触れてきた。「小さい時から身長とかも小さくて、デカい人に負けないために常に全力でバット振ったりとかやってきて」。中1夏に一気に15センチ伸びるまでは、背の順も1番前だったという。根性と我流で、野球センスや打撃技術を磨いてきた。

福浦ヘッドからイチローの名が出たことについては「畏れ多すぎますけどね」と恐縮しながら「今福浦さんにたくさんのことを教えてもらって。恩返しするためにも、そういう風になれるようにやりたいです」と目標は高い。全盛期のイチロー氏に並ぶには、打率でいくとプラス1割は必要になる。「ヒット、あと何本必要なんだろ?」。途方に暮れながらも、夢を見る。

ページトップ

ロッテ・福浦コーチ、高部の打撃磨き「イチロー化」期待[スポニチ]

ロッテ新任の福浦ヘッド兼打撃コーチが3年目の今季は盗塁王に輝くなど躍進した高部の「イチロー化」を期待した。

打率.274、3本塁打だが「打撃練習を見ていたら、もっと打てる」と期待。同コーチも03年に21本塁打を放ったが「僕はあんなに力はなかった。高部はイチローさんクラスになれるかも」とオリックス時代に7年連続2桁アーチを記録したレジェンドの名を挙げた。高部も「恐れ多いけど福浦さんからはイチローさんの動画を見ろと言われている」と語った。

ページトップ

ドラ1左腕は支配下復帰も登板なく引退、片鱗見せた大型右腕、ロッテの“補強”を総括[Full-Count]

◇松永昂大はシーズン中に支配下復帰、登板なく引退…来季は育成コーチに

今季69勝73敗1分けで5位に終わったロッテ。マーティン、レアードといった大砲候補の不振が響いたが、新加入や育成から支配下に昇格した“新戦力”は機能したのか検証する。

外国人ではタイロン・ゲレーロ投手とシーズン途中加入のロベルト・オスナ投手がともに機能した。ゲレーロは24ホールドをマーク。最速163キロをマークした速球を武器に存在感を示した。メジャー通算155セーブのオスナは6月24日にNPBデビュー。当初はセットアッパー、8月中旬以降は抑えを任されて9ホールド、10セーブ、防御率0.91をマークした。

日本選手では開幕直前に小沼健太、佐藤奨真投手が育成から支配下に。189センチの大型右腕・小沼は救援で21登板して1勝1ホールド、技巧派左腕の佐藤奨は11登板(11先発)で2勝をあげた。

2012年ドラフト1位の左腕・松永昂大投手は昨年オフに戦力外となり、今季は育成で再出発。7月30日支配下に復帰した。しかし登板機会がなく、今季限りで現役引退。育成投手コーチに就任した。坂本光士郎投手はシーズン途中に交換トレードでヤクルトから加入。7登板で1ホールドを挙げた。

井口資仁監督が退任し、吉井理人新監督の元で2023年シーズンに臨むロッテ。このオフに松永と田中靖洋が引退し、古谷拓郎投手、土肥星也投手、吉田裕太捕手、西巻賢二内野手が戦力外通告を受けた。10月のドラフトでは支配下5選手、育成4選手を指名。今後の補強も注目される。

ページトップ

頼りになる存在!ロッテ・田村龍弘の貢献度の高さ[BASEBALL KING]

◇投手陣から厚い信頼

「マリーンズ残留を決めました。ここまで10年もお世話になっている球団ですし、吉井監督に球場でお会いした時に『田村の権利だから田村が決めればいい。ただ、ワシとしては残って欲しいなあ』と言っていただいたこと、チームメート、特に投手陣に残って欲しいと言われたことが素直に1番嬉しく残留することを決めました」。

ロッテは4日、キャプテンの中村奨吾とともに田村龍弘捕手もFA権を行使せずに残留すると発表した。

田村が「特に投手陣に残って欲しいと言われたことが素直に1番嬉しく残留することを決めました」と球団を通じてコメントを残しているように、投手陣からの信頼は厚く、ファームにいる投手陣に投球面の変化について質問すると、田村の名前が挙がることが多かった。その一部を紹介したい。

昨年ファームでリーグ最多の18セーブを挙げた小沼健太は昨年7月のオンライン取材で「田村さんに受けてもらったときに、自分の真っ直ぐとフォークを自信持って、その2つだけで抑えられるようにしろという言葉をもらいました。打たれてもその2つ。基本的にはその2つで抑えられるように、自分では意識的にやっています」と田村から助言をもらい、実際にストレートとフォークの2球種しか投げていない時期もあった。昨年8月1日の西武戦では4−3の9回に登板し、1イニングを13球で三者凡退に抑えたが、ストレートが10球、フォークが3球。長谷川に対しては6球全てストレートで二ゴロに仕留めた。

また小沼はその時の取材で「益田さんの(登板までの)作り方であったり、考えというのを田村さんに教えてもらった上で、“お前の意識が低い”と言われました。逆に燃えたというか、やってやるぞ!という感じになりました。意識的に取り組んでいます!」と、モチベーションアップに繋がる声をかけてもらった。

今季も、「多分、ツーシームも1年目の時の方が落ちていたんですよ。空振りも取れていて」と納得のいくツーシームを投げられていなかった中村稔弥にアドバイスを送ったのが田村だった。

「田村さんに試合前(8月26日の楽天2軍戦)のブルペンで受けてもらっているときに、『ツーシームの球速が速くなっているよな』と言われて、ちょっと握りを深くというか、縫い目の外にして持ってああいう落ち方をしました。タムさんの一言がなかったら今まで通り投げていたのかなと思います」と、きっかけを与えてくれた田村に感謝。

「3年目、今年とかはあまり落ちなくて試行錯誤していました。この前の楽天戦(8月26日)のときの内田さんとかに投げたボールが、1年目のときの右バッターの空振りの仕方でした」と悩んでいた左腕に光をもたらす1球となった。

◇捕手陣にも助言

ライバルとなる捕手にも、昨季途中加入した加藤匠馬は田村にとってポジションを争うライバルだったが、移籍直後の加藤に投手の特徴について聞かれ情報を共有した。

「田村はロッテで長く出場しているキャッチャー。どういう風にリードしているのかな。僕より田村の方がロッテのピッチャーを知っているので、聞きにいったりしますね」(加藤匠馬)

今季リーグトップの盗塁阻止率を誇った佐藤都志也も「オフシーズンに自主トレで田村さんに色々教わったことを実戦でやっていくという中で、徐々に止めていけたり、刺していけたりというのが自信につながっていったと思います」と6月に行ったオンライン取材で捕手として自信が出てきた裏に田村の存在を挙げていた。

田村は今年のキャンプB組スタートだったが、育成の村山亮介は春季キャンプ中のオンライン取材で、「田村選手は経験も長くて、色々動きだったり声かけ、学ぶものが多くて、先輩として優しく教わっています」と話し、「サインプレーのサインの出し方、自分はほとんどやったことがないので、サインの確認、声出せとか、声の出し方とかたくさん教えてもらっています。参考にしてやっています」と育成のルーキーにも先輩として声がけをしたのが田村だった。

振り返れば、19年オフに鈴木大地が楽天へFA移籍した直後の20年の春季キャンプ、「去年(2019年)とかその前もそうだったんですけど、自分のことで精一杯になりそうなところもあった。自分のことも大事ですけど、しっかり周りを見ながらというところも。自分を見つめ直しながら、視野広くしてやりたいと思いますね」と当時話していたが、この3年で視野広く若手にも助言を送り頼りになる存在になった。

見えないところでチームの貢献度が大きいが、田村自身がプレーでチームの勝利に貢献する機会を増やしたい。今季は新人の松川虎生、“打てる捕手”・佐藤都志也がメインでマスクを被ったが、田村もこのままでは終わらないだろう。田村は右方向への繋ぎのバッティングに、一振りで決める長打力もある。走塁面でも昨年4月13日の楽天戦では、角中勝也が放った二塁へのゴロで二塁手がお手玉している間に、三塁走者に続き二塁走者の田村もホームインする好走塁など、“1つ先の塁”を狙った走塁ができる。もちろん、守備面では冒頭から何度も述べているように投手陣からの信頼は厚い。

「来年、しっかりと期待に応えて、田村はまだいけるという姿を見せたいです」。あとは来季、吉井理人新監督のもとで、もう1度レギュラー奪い返すだけだ。

ページトップ