ロッテ吉井理人監督(57)が来季のテーマに「MAJOR」と掲げた。監督1年目にあたる来季、チームスローガンの発表は1月以降となるが、自身の思いは強い。「2023年を1つのワードで表現すると、MAJORな1年にしたいと思います」とした。
そのココロは。
「MAJORのMはMARINESのMですし、千葉ロッテマリーンズの選手達にはメジャー級のプレー、活躍をしてもらい、もっともっと選手の名前がメジャーとなってもらって、メジャーなチームとなれるように頑張っていきたいと思います。今年はサッカーW杯でサッカーが盛り上がりましたが、来年はWBCもありますし、プロ野球全体が盛り上がって、野球がもっともっとメジャーなスポーツになる1年になればと思っています」。
とのこと。吉井監督自身も、3月はWBC日本代表での投手コーチとしての仕事が控えている。
言葉は大事に扱っているつもりだが、息づかいを活字にするのは難しい。「すぅー」だろうか。ロッテ山口航輝外野手(22)に、将来欲しい背番号を尋ねたのは今年1月、ロッテ浦和球場でのことだ。
「特に何も考えてはないですけど。51番っていう番号はいいと思いますし」。
そう言ってから「すぅー」と寒気を吸い込んで、落ち着いてから自分のタイミングで足した。
「ま、欲しい番号って言われたら、あの、まぁ、3年くらい20、30本頑張って、9番は欲しいなと。そんな簡単にもらえる番号じゃないと思うんで。そんな、誰もが付けられるような番号じゃないのは分かってるんで。9番を目指して」。
9番。レジェンドと呼ばれた福浦和也ヘッド兼打撃コーチ(47)が現役時代に付けていた背番号だ。
そこへの思いを口にした山口は、21年に9本塁打を放ち、覚悟をさらに深めたプロ4年目を過ごした。1試合3発を含むシーズン16本塁打で終えた。「開幕スタメンで出られずに悔しい思いをして、どうなるかなというところからスタートしましたけど。何とか最後いい形で終われましたし、まぁまぁできたんじゃないかなと思います」。そんな風に総括した。
悔しさをバネにする。負けず嫌い。「自分の中でもあると思います、結構。どっちかというとそういうタイプなんで。表には出さないですけど。中で隠すタイプだと思うので」。吉田輝星の金足農に敗れ、秋田での高校野球を終えた。「あいつを抜かせる未来に」と堂々口にした。
昨季、3年目の飛躍のかげにも悔しさがあった。チームがコロナ禍に見舞われた20年。シーズン終盤は選手総動員での戦いを余儀なくされたが、2軍で実績を出し始めていた山口が1軍に呼ばれることは最後までなかった。
「そこが今、頑張れてる理由というか。野手でほぼ自分だけ1軍に上がれなかったので。本当に悔しい思いでした。今までの野球人生でも1番といっていいくらい、悔しい思いをしたので」。
なぜ自分は最後まで呼ばれなかったのか−。首脳陣に真意を確認する機会はなかったようだ。悔しさをバネに鍛え続け、プロ5年目を迎える。今季の最終戦に放った16号3ランは、パ・リーグの優勝チームを決定づける1発に。ある意味、パの歴史を変えた。
「喜んでいいのかも分からへんかったし。打った瞬間。複雑っていうか、あんまり、ああいうのはないと思うんで。不思議な感じの1発になりましたね」。
今度はチームの4番打者として、パの主役を目指す。「4番を打たせてもらって、その後外れた時に、やっぱり4番っていい打順だなとあらためて思ったので。チームの顔になると思うので。4番が打たないと試合に負けることも。どれだけ重要な場所かというのは理解したので」。
自覚も芽生えた若きスラッガーを、芽吹かせた側はどう見ているのだろう。井口資仁前監督(48)は以前、20年終盤に山口だけを1軍に上げなかった理由を明かしていた。
「山口にはちょっと鮮烈なデビューをさせたいというのは、こっちもありましたし。あそこで上がってすぐ落とすというよりは、下でしっかりとやらせたいというところでしたかね」。
主砲への道筋はしっかり描かれていた。2023年が始まる。豪快に応える時だ。
ロッテのエースとして活躍し豪快な「マサカリ投法」で知られた村田兆治さんが、11月11日に自宅火災のため72歳で死去した。通算215勝を挙げて名球会に名を連ね、野球殿堂入りした名投手との突然の別れに、球界は悲しみに包まれた。
火災では、2階のリビングが出火元とみられている。警視庁成城署は、リビングなどから見つかった遺留品の鑑定を進めてきたが、いまだ詳しい出火原因は分かっておらず、捜査を続けている。
速球とフォークボールを武器に81年に19勝で最多勝に輝いた。その後肘を痛めたが、83年に当時は珍しかった肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を米国で受け、85年に17勝を挙げて復活。89年には3度目の最優秀防御率のタイトルを獲得した。
90年に現役を引退し、95年から97年までダイエー(現ソフトバンク)で王貞治監督の下、コーチを務めた。「人生先発完投」をモットーに晩年は全国の島を巡って子供達に野球を教え、「離島甲子園」を開催するなど普及にも尽力した。
※敬称略
ロッテ・吉井理人監督(57)が就任1年目を迎える来季の決意ワード≠ノ「Major」を掲げた。新指揮官は「選手達にはメジャー級のプレー、活躍をしてもらい、メジャーなチームになれるように頑張ります」と誓った。
サッカー日本代表が奮闘したカタールW杯を引き合いに「来年はWBCもある。野球がもっとメジャーなスポーツになるような1年にしたい」と説明。自身は侍ジャパンの投手コーチを兼務する。
さらば、離島のヒーロー!!ロッテ、中日で通算129試合に登板(29勝)して今季限りで現役を引退した大嶺祐太氏(34)が30日、故郷・沖縄県石垣市の同市中央運動公園野球場で引退記念試合に臨んだ。
「最後に家族と仲間の前で投げる機会をいただいて感謝したい。現役中の自分は自分のために野球をやっていたつもりだったが、島民の皆さんに『いっぱい夢を見させてくれてありがとう』との言葉をもらって、改めて恩返しをしなきゃと思った。生涯、切っても切れない場所です」。
八重山商工高のエースとして2006年に離島から初となる甲子園出場に導いた右腕。この日の引退試合は当時のメンバーが企画した。高校時代にライバル校としてしのぎを削った浦添商高OBチームが来島し、16年ぶりの対戦が実現。ロッテ入団時の背番号「1」のユニホーム姿の大嶺氏は投打二刀流で出場して、9−1で大勝した。
セカンドキャリアは起業家としての道を歩む。今年11月に株式会社「OH」の代表取締役に就任し、12月1日には東京・神田に「焼き鳥職人 炭」をオープン。来年はオリジナルブランドのアパレル販売、小・中学生への投球指導などの事業展開を予定している。
ロッテの吉井監督が就任1年目となる23年の決意ワードに「Major」を掲げた。
「頭文字のMはマリーンズのMでもあるし、選手達にメジャー級のプレー、活躍をしてもらい、選手の名前もメジャーになって欲しい」。来春のWBCでは佐々木朗が侍ジャパンに選出される見込みだが、昨夏の東京五輪では12球団で唯一代表メンバーが不在だった。
「今年はサッカーW杯で盛り上がった。来年はWBCもある。プロ野球全体が盛り上がって、さらにメジャーなスポーツになれば」と願った。
ロッテの佐々木朗希投手(21)が、29日放送のテレビ東京「プロ野球!クセ強ベストナイン」(後11:15)にVTR出演。もし野球選手でなかったら、何をやりたかったかを語った。
MCの千鳥・大悟(42)がリモートでインタビューを行い「野球をやらなかったとしたら、どのスポーツをやりたかった?スポーツ以外でもいいよ。それこそ芸人でもいいし、俳優、歌手でも」と野球選手になってなかったら何になりたかったを尋ねた。
佐々木は「田舎で畑仕事をやってみたいです。たくさん野菜を育てたいです」と笑顔。大悟も「これは引き出せないですよ」とほっこりする答えに喜んでいた。
また、佐々木はこれまで対戦した打者で1番、クセが強かった選手として「ソフトバンクの三森さん」と回答。「打ち方とか打席の立ち方のクセが強い。逆にクセがあって他の人と違うので、そこは変えるようにしています」と対戦時は注意を払っていることを明かした。
ロッテ・吉井理人監督(57)が30日、2023年の決意ワードを「MAJOR」にすると決めた。
ローマ字表記の「MAJOR」の5文字に来季への思いを込めた。「1つのワードで表現すると、『MAJOR』な1年にしたいと思います。MAJORのMはMARINESのMですし、選手達にはメジャー級のプレー、活躍をしてもらい、もっともっと名前がメジャーとなってもらって、メジャーなチームとなれるように」と目標を明かした。
監督就任後、新外国人を補強。投手は前巨人のメルセデス、カスティーヨ、野手も前巨人のポランコを獲得。補強を整えつつ来季のリーグ制覇を目標にする。投手コーチを務める侍ジャパンへの思いについても「今年はW杯でサッカーが盛り上がりましたが、来年はWBCもあります。プロ野球全体が盛り上がって野球がもっともっとメジャーなスポーツになる1年になれば」と語った。「MAJOR」を合言葉に最良のシーズンにする。
「20837」。これは今季ロッテ打線が、他球団の投手陣に投げさせた球数だ。近年のロッテは相手投手に球数を投げさせ、四死球を選び1本の安打で1つ先の塁を狙っていく攻撃が目立ったが、今季は昨季の「21503」球から「20837」球に減少。今季もリーグ2位の433個の四球を選んだが、昨季の514個から減っている。
昨季はチームで1試合に200球以上投げさせた2試合あったが今季は1試合もなく、最も球数を投げさせた3月27日の楽天戦の196球だった。イニング別では、今季最多は9月28日の日本ハム戦の4回の47球。3回まで1安打に抑え込まれていた上沢直之に対して、0−2の4回に先頭の藤原恭大の一発、井上晴哉の適時打で同点に追いつくと、荻野貴司の2点適時打、山口航輝の2ランで、打者9人の猛攻で6点を奪った。先頭の藤原から井上までの4人の打者が5球以上投げさせ、荻野、山口が早いカウントで仕留めた。
打者別では今季1番球数を投げさせたのが中村奨吾の2488球。9月7日の西武戦では、1試合で33球を投げさせ、4月1日の西武戦の第2打席では見逃し三振に倒れたが高橋光成に対して13球投げさせた。中村は今季「1試合で最も球数を投げさせた選手」、「1打席で最も球数を投げさせた選手」でもあった。
また、茶谷健太は9番・ショートでスタメン出場した9月7日の西武戦、4打席でわずか4球という日もあった。早いカウントから積極的に仕掛ける傾向にある茶谷は、「結果を残している時は、一発で仕留めることができていた。いい時はそういうのができている」と話しているように、同日の西武戦では第1打席は右安、第3打席は中安と3打数2安打1死球の活躍だった。
20年、21年は球数を投げさせる攻撃が目立ったが、今季はその傾向が少し減った印象。首脳陣が変わった来季、攻撃面でどんな変化が見られるか注目だ。
※[]は1年間にイニングで投げさせた球数/得点数