わたしはかもめ2023年鴎の便り(1月)

便

1月1日

[ロッテ]高部瑛斗が貫いた「笑顔で挨拶」「常に全力疾走」…担当記者が見た2022年総集編[報知]

チームは3年ぶりのBクラスに終わったが、昨季チームを支えたのは3年目の選手たちだった。完全試合を成し遂げた佐々木朗希投手(21)はもちろん、高部瑛斗外野手(25)も頭角を現した。

中でも印象に残ったのは昨年4月24日のオリックス戦(京セラD)。完全試合から17イニング連続無失点を続けていた朗希が初回、1死一、二塁のピンチから吉田正に左前安打を浴びたが高部のレーザービームで本塁タッチアウト。ピンチを救うと連続無失点は22イニングまで伸び、右腕の3勝目をお膳立てした。

その約3週間前の同6日・日本ハム戦(札幌D)では同点の9回無死一、三塁から高部がレフトへの打球を判断ミスで落球。痛恨のサヨナラ負けを喫し、号泣していた。試合後の移動バスにも高部の姿はなかったが、オフを挟み球場へ現れると、いつも通り笑顔で挨拶を交わしてくれた。続く8日の試合では一塁まで常に全力疾走。ミスを取り返そうと気持ちを前面に出し、1安打1盗塁。腐らず必死に食らいつく姿が印象的だった。

誰にでもミスはある。好不調の波だってある。それでも自身のスタイルは変えなかった。「どんな状況でも挨拶できないヤツはプロとは言えない」「一塁までは絶対に全力疾走しろ」。小さい頃からの父・孝司さんの教えを胸に、バットでやり返した。その後は8日を含む3試合で4安打をマークし、再びチームを牽引していった。

初めて涙を見せたあの試合でぶち当たった大きな壁を乗り越えた25歳は昨季チーム最多の148安打、打率2割7分4厘マークし、12球団トップの44盗塁で盗塁王。爆発的な活躍でゴールデン・グラブ賞も受賞した。今季はさらなる進化を遂げ、新生・吉井ロッテをリーグ制覇へと導いてくれるはずだ。

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巨人・大勢×ロッテ・佐々木朗希、WBCでドリーム継投実現へ…セ・パ剛腕スペシャル対談(下)[報知]

野球日本代表「侍ジャパン」は3月、14年ぶりの世界一を目指して第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む。スポーツ報知では、WBCでメンバー入りを目指す巨人の大勢投手(23)とロッテの佐々木朗希投手(21)の新春スペシャル対談が実現した。昨秋の強化試合でトップチームに初選出され、意気投合した2人は、本大会で朗希が先発し、大勢が締めるドリーム継投の実現を熱望。大谷(エンゼルス)との共闘にかける思いや、22年の秘話など、大いに語り合った。

朗希
「大疑問なんですけど、巨人の選手はプレッシャーもすごいと思うんです。しかも抑え。きついと思うことはあります?」
大勢
「どの球団の選手もチームを背負わないといけない。生活もかかってる。1年目からクローザーとしてやるプレッシャーというのはあったね。」
朗希
「実際に強化試合で見て、大勢さんの真っ直ぐは空振りばっかりですごかったです。リリースの位置も僕と違って低いところからですけど、すごく伸びがあって、なかなかない球質です。」
大勢
「僕なんか、3月のオープン戦で朗希が投げると聞いて、楽しみすぎて、前日からワクワクしてて。世界から注目されているピッチャーの球を生で見られる機会が来るなんてって。もう、興奮したね。ピストルみたいな。ズドーン!ドーンッ!って。」
朗希
「その試合5失点したんですけど…[注5]。大勢さん、手強いと感じた打者はいますか?」
大勢
「いや、もう、ヤクルトの村上宗隆です。投げてて初めて冗談抜きでオーラが見えた。時空がゆがむような。打たれそうと思ったら打たれた[注6]。」
朗希
「村上さんも秋は侍で一緒でしたね。」
大勢
「強化試合で(村上と)話したら『あの打席はほんまに打てる気がしてた』って言われて(笑)。55号。『ネクストにいた時から何が来ても打てる気がしてた』って…。朗希は?」
朗希
「吉田正尚選手ですね。最初の打席で通じていた球が通じなくなって、最後には投げる球がなくなって打たれる感じで苦しかったです。それと僕、村上さんにはプロ初被弾してて[注7]。言われてみれば、オーラ出てたかな(笑)。」
大勢
「今年はまずWBCがあるね。」
朗希
「出たいと言って出られる大会じゃない。すごくプラスになると思うし、日本のために、たくさん腕を振っていきたいです。」
大勢
「WBC球はどうだった?気持ち悪そうに投げてたイメージがあるけど。」
朗希
「NPBのボールとは違いはあるけど、投げていけばどうにかなるかな、と。大勢さんは普通に投げていましたね。」
大勢
「ロージンがネチャネチャしてるというか、結構強い。それが僕には合って、滑らず投げられた。」
朗希
「(国際試合は)初めて対戦する打者がほとんどなので、自分のベストのボールを投げ続けるしかない。WBCといえば、どのシーンが浮かびます?」
大勢
「やっぱりイチローさんのセンターへの決勝タイムリー[注8]。」
朗希
「僕もです。」
大勢
「あの時あまり調子良くなくて、それでもココという場面で結果を出す。言葉で簡単にまとめられないくらい、やっぱりイチローさんだなって。今回は大谷さんも参加する。朗希も同じ岩手出身。」
朗希
「高校生の頃からテレビで見ている選手で憧れもあります。一緒にプレーできる機会はなかなかないので、すごく貴重な経験になるなと思います。」
大勢
「学生の時、観客として大谷さんのホームランを生で見た。一緒にやれたら本当に嬉しい。あの人と野球ができるなら本当にそれで引退してもいいくらい(笑)。それくらい一緒にやりたい!」
朗希
「聞いてみたいこともいっぱいあります。」
大勢
「野球に対しての思いが強い。トレーニングだったり、すごく勉強されていると思う。目的だったり、体を大きくするだけじゃなくて、使いたい筋肉を落とし込めるトレーニングをどういう意識の中でやっているのか聞きたい。」
朗希
「僕は、二刀流で負担や疲労度も他の選手と違う中、リカバリーの仕方を聞きたいです。」
大勢
「メジャーリーガーもたくさん出ると思うけど、自分のベストボール投げて、見ている人がワクワするような対決ができたらな、と。」
朗希
「そうですね。僕は強化試合でも先発だったので、大勢さんにつなぎたいです。」
大勢
「僕も!朗希の後に投げて、セーブを挙げたい。でも、本当にどこでもやる。ワンポイントでもどこでもやる気持ちでいるので、本当に出たい。そういえば、吉井コーチが朗希を準決勝か決勝で投げさせたい[注9]って記事を見たよ。」
朗希
「すごく嬉しいです。野球人生の中でそういう過程を踏めることはすごくプラス。投げるのであれば、期待に応えられるように頑張りたいです。」
大勢
「まずはオフもしっかり準備するよ!」
朗希
「個人としてよりもチームが優勝することを目指して、その中で自分もいいパフォーマンス発揮できるよう頑張ります!」
大勢(翁田大勢=おうた・たいせい)
1999年6月29日、兵庫・多可町生まれ。23歳。西脇工では甲子園出場なし。関西国際大では2年春にリーグ戦デビューも3年秋は右肘炎症で登板がなく、4年春も右肘疲労骨折で1登板だけ。4年秋に自己最速を4キロ更新する157キロを計測。21年ドラフト1位で巨人入団。1年目から抑えを務め、新人最多タイの37セーブを挙げるなど57試合に投げ1勝3敗、防御率2.05で新人王。同年秋に侍ジャパン初選出。2登板で無失点。球種は直球、フォーク、スライダー。181センチ、88キロ。右投右打。
佐々木朗希(ささき・ろうき)
2001年11月3日、岩手・陸前高田市生まれ。21歳。小学3年で野球を始める。11年の東日本大震災で被災し、大船渡市に移住。大船渡高では甲子園出場なしも19年のU―18高校日本代表。4球団競合の末に同年ドラフト1位でロッテ入団。1年目は体づくりに専念して実戦登板なし。21年は11登板で3勝2敗、防御率2.27。昨季は自己最速164キロをマークするなど20登板で9勝4敗、防御率2.02。球種は直球、カーブ、スライダー、フォーク。190センチ、85キロ。右投右打。
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が公認する野球の世界一決定戦。主催はMLBとMLB選手会。2006年の第1回大会には16の国と地域が参加。第2回(09年)以降は4年ごとの開催となった。21年に開催予定だった第5回大会は新型コロナの影響で23年に延期。この大会から本戦出場枠が20チームに増えた。選手の出場資格は五輪ほど厳格ではなく「親の国籍」のチームなどでも出場可。

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巨人・大勢×ロッテ・佐々木朗希「アイシングしない」で意気投合…セ・パ剛腕スペシャル対談(上)[報知]

野球日本代表「侍ジャパン」は3月、14年ぶりの世界一を目指して第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む。スポーツ報知では、WBCでメンバー入りを目指す巨人の大勢投手(23)とロッテの佐々木朗希投手(21)の新春スペシャル対談が実現した。昨秋の強化試合でトップチームに初選出され、意気投合した2人は、本大会で朗希が先発し、大勢が締めるドリーム継投の実現を熱望。大谷(エンゼルス)との共闘にかける思いや、22年の秘話など、大いに語り合った。

大勢
「あけましておめでとう、朗希!」
朗希
「おめでとうございます。今年もよろしくお願いします、大勢さん。」
大勢
「秋の強化試合[注1]以来だよね?」
朗希
「はい。(第一印象は)巨人のスーパーピッチャーだなぁって。」
大勢
「こっちは『あ、テレビで見ている人や』って(笑)。侍の合流日は朗希の誕生日だったよね。戸郷と歌を歌ってお祝いした。朗希はめちゃくちゃ照れてたけど。」
朗希
「皆さん初対面だったので、気まずいというか、申し訳ない気持ちでした。夕食の時にケーキも出していただいて…。」
大勢
「歌って、ご飯食べて朗希を見たらもういなくなってた(笑)。」
朗希
「ケーキもらってすぐ帰りました。気まずくて…(苦笑)。」
大勢
「今日は朗希に聞きたいことがめちゃくちゃいっぱいあって。」
朗希
「絶対思ってないでしょう?(笑)」
大勢
「完全試合[注2]の時、僕やったら意識して変な力が入っちゃうと思うんだけど、どうしてたの?」
朗希
「僕、大勢さんみたいな余裕がないので、目の前の打者を抑えることに必死で。本当に7、8回までは(パーフェクトと)分かっていなくて。9回に分かったので“打たれるだろうな”って割り切って投げてましたね。」
大勢
「打たれるだろうって考えて力を抜く?」
朗希
「抑えにいっても抑えられないので、普通にいつも通りやろう、と。」
大勢
「バッテリー組んだ松川くんは高卒1年目。誕生日の時とかシャイなイメージだったけど、後輩をどうリードしてるの?」
朗希
「オープン戦から開幕直後にかけてはサインに首を振ることが多くて、結構打たれちゃったので、松川のリードを信じてみよう、と。そうしたら完全試合ができた。それですごく信頼が増しました。」
大勢
「その次の試合も8回までパーフェクト[注3]。もう引いてた。怖い、って(笑)。何で代わったの?2試合連続完全試合目指して本当は9回も投げたかったんじゃ?」
朗希
「中6日で投げ始めて4試合目で、完全試合だった試合もプロ初完投だったんです。実は試合前からバテバテでした。0−0だったこともあって、ランナーが出たら一気に持っていかれるな、という気持ちもありました。納得する感じで降りましたね。」
大勢
「バテバテで、あのピッチング…。」
朗希
「大勢さんは毎試合くらいたくさん投げて、抑えて新人最多セーブ[注4]。ガチだな、と(笑)。記録の37セーブ目は最終戦でしたよね。」
大勢
「試合が消化されるたびにセーブ挙げたいなと思って。1回失敗したので自分を恨んだ。なければ新記録も狙えたから。」
朗希
「連投もあって疲労もたまると思うんですけど、どう疲労回復しているんですか?」
大勢
「僕はアイシングはしないので、それも1つかな。しない代わりに体を温めたり、体が良くなる方に進むように、というのは積極的に勉強はしてた。」
朗希
「アイシングしないのは僕も一緒です!大勢さんがやってるなら間違いない。これは正解だ。」
大勢
「逆、逆!朗希が言ってるなら正解だなと。朗希のようなスーパーピッチャーがやってないってなると、僕も変な目で見られなくなる。」
朗希
「(苦笑)」
大勢
「朗希は睡眠はどうしてるの?」
朗希
「寝る時間、時間帯も一定のリズムにするように。鳥谷さんに聞いて、信じてやっています。」
大勢
「僕は1番最後に投げるので、アドレナリンが出て寝付けなかった。色々勉強して、合っているか分からないけど、音楽を聴いてる。1番体に浸透しやすい、432ヘルツ。」
朗希
「(爆笑)。何を聴くんですか?」
大勢
「エンヤとか。で、2時間おきに起きる。その方が睡眠の質が高まって起きた時の体が違うと聞いて、アラームを2時間おきにかけて、1度起きてまた寝て…を繰り返してた。」
朗希
「それは…やらないです…(苦笑)。」
大勢
「…。」
大勢(翁田大勢=おうた・たいせい)
1999年6月29日、兵庫・多可町生まれ。23歳。西脇工では甲子園出場なし。関西国際大では2年春にリーグ戦デビューも3年秋は右肘炎症で登板がなく、4年春も右肘疲労骨折で1登板だけ。4年秋に自己最速を4キロ更新する157キロを計測。21年ドラフト1位で巨人入団。1年目から抑えを務め、新人最多タイの37セーブを挙げるなど57試合に投げ1勝3敗、防御率2.05で新人王。同年秋に侍ジャパン初選出。2登板で無失点。球種は直球、フォーク、スライダー。181センチ、88キロ。右投右打。
佐々木朗希(ささき・ろうき)
2001年11月3日、岩手・陸前高田市生まれ。21歳。小学3年で野球を始める。11年の東日本大震災で被災し、大船渡市に移住。大船渡高では甲子園出場なしも19年のU―18高校日本代表。4球団競合の末に同年ドラフト1位でロッテ入団。1年目は体づくりに専念して実戦登板なし。21年は11登板で3勝2敗、防御率2.27。昨季は自己最速164キロをマークするなど20登板で9勝4敗、防御率2.02。球種は直球、カーブ、スライダー、フォーク。190センチ、85キロ。右投右打。

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佐々木朗希「本当に貴重な体験だと思う」、完全試合右腕が全力投球で侍世界一に貢献する[デイリー]

3月に開催されるWBCで、栗山監督率いる侍ジャパンは3大会ぶり3度目の優勝を目指す。MLBからは大谷、ダルビッシュ、鈴木が参戦を表明しているが、国内組からも令和の怪物≠アとロッテ・佐々木朗希投手(21)ら豪華な顔ぶれを招集して、日本に歓喜を呼び起こす。

全力投球で世界一に貢献する思いだ。日の丸を背負っての大舞台が刻一刻と迫り、気持ちは高ぶってきている。自チームの監督で侍ジャパン・吉井投手コーチは大会終盤、米国で行われる準決勝以降で佐々木朗を登板させる可能性を示唆している。「任されたところで、全力で投げるだけ。準備はすごく大切なので、もちろん早めにやっています」。練習で使用しているWBC公式球もなじんできており、手応えはある。

大谷やダルビッシュとも同じユニホームを着て戦えることを誇りにしているという。「本当に貴重な体験だと思う。自分のためになるように吸収したい」。3大会ぶりの頂点へ、尊敬する先輩達に認められる投球で頂点をつかむ。

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12球団最下位の「捕手&遊撃」、“不運”の11敗左腕に大役?ロッテ開幕スタメン最速予想[Full-Count]

◇野手では現役ドラフトで大下、巨人から自由契約のポランコを獲得

2022年は5位に沈み、井口資仁監督が退任したロッテ。オフには吉井理人新監督が就任し、補強を進めている。現役ドラフトではオリックスから大下誠一郎を獲得し、巨人から自由契約となっていたグレゴリー・ポランコも加わった。シーズン開幕に向け、さらなる補強の可能性もあるが、現時点での開幕スタメンを“最速”で占ってみたい。

上位は、高部瑛斗と荻野貴司の“おぎたか”コンビが有力だろう。荻野は2022年は怪我で出遅れたものの、89試合で打率.310をマークした。荻野が離脱した間に穴を埋めた高部は盗塁王に輝いて見事ブレークを果たした。打率.274で148安打を放ったが、打率3割を残せる技術は持っており、更なる活躍が期待される。

クリーンアップは中村奨吾とポランコが挟む形で4番に22歳の山口航輝を据えた。2022年は16本塁打を放って存在感を増し、オフには西武の山川穂高と自主トレを行う。安田尚憲とともに20〜30発を期待できる有望株だ。そして10年目を迎える井上晴哉も本調子となれば、打線に厚みが出る。ポランコは来日1年目で24本塁打を放ったパワーと対応力は魅力。守備に不安はあるが、指名打者制のあるパ・リーグで持ち味を生かす。

遊撃と捕手は、本命不在で“どんぐりの背くらべ状態”が続いている。チームの穴ともいえる部分。セイバーメトリクスで分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、打撃による得点貢献を表す指標「wRAA」は、両ポジションともに12球団ワーストとなっている。遊撃は2022年後半にスタメンを掴んだ茶谷健太をはじめ、怪我からの復帰を目指す藤岡裕大、平沢大河、小川龍成、他にもドラフト2位ルーキーの友杉篤輝も控える。ここでは2022年に存在感を示した茶谷を入れた。

捕手はルーキーながら開幕マスクを経験した松川虎生、佐藤都志也、田村龍弘の争いが予想される。2022年は出遅れもあり1軍出場2試合に終わった田村は、背番号を22から27に変え、心機一転レギュラーを掴みにいく。

開幕投手は、佐々木朗希のWBC出場なども鑑み、小島和哉とした。2022年は援護の少なさにも泣いて3勝(11敗)に終わったものの、チームで唯一規定投球回をクリア。石川歩、美馬学、種市篤暉らも候補だろう。開幕戦は敵地でのソフトバンク戦。吉井監督が采配を振る最初の公式戦は、どのようなラインナップとなるだろうか。

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