9年目の中村奨は通算1000試合出場まであと9試合。到達は確実そうだが、全試合出場できるか注目。
昨季はコロナ感染の影響で、17年から続いた連続試合出場が630でストップ。今季2年ぶりに全試合出場を果たせば通算5度目で、ロッテでは愛甲、鈴木に並ぶ球団最多になる。通算100死球は残り22死球。9年目までに100死球に到達したのは、75年竹之内(太平洋)8年目、09年ラロッカ(オリックス)6年目の2人だけ。18年に22死球を記録した中村奨が今季到達すると、日本人2位のスピード記録になる。
ロッテの今季達成されそうな記録 | |||
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選手 | 目標記録 | 達成まで(昨年) | 過去 |
中村奨 | 1000試合出場 | 9試合(138) | 518人 |
〃 | 1000安打 | 153安打(128) | 315人 |
〃 | 100死球 | 22死球(10) | 23人 |
井上 | 100本塁打 | 25本塁打(7) | 306人 |
益田 | 700試合登板 | 55試合(52) | 17人 |
〃 | 200セーブ | 18セーブ(25) | 8人 |
〃 | 200ホールド | 47ホールド(8) | 3人 |
西野 | 100セーブ | 12セーブ(0) | 34人 |
沢村 | 100セーブ | 25セーブ(−) | 34人 |
美馬 | 1500投球回 | 156回2/3(117 2/3) | 182人 |
〃 | 1000奪三振 | 34奪三振(86) | 154人 |
ロッテで昨季チーム最多16本塁打の山口航輝外野手(22)が3日、“鬼尻”で「30本達成します」と誓った。沖縄・石垣島での春季キャンプで行ったフリー打撃では、バックスクリーン弾を連発。自主トレでは“ホームランの鬼”西武・山川に弟子入りし「しっかりお尻に力が入れば遠くに飛ばせることが分かった」と手応えを得つつある。
軸足になる右足の使い方も山川の指導で大きく変え、「センター方向に大きい打球を打つ意識でやってきた。ためた力をぶつけていくイメージ。自然に打球も上がる」と納得の表情だった。ゴムチューブトレーニングで鍛えてきた尻のパワーアップで体重は人生初の100キロ超え。「ジーパンがケツから破れたんです」と苦笑いするほどだ。
100円均一で購入した風船をふくらましながらティー打撃なども行っている。「お腹に力をためて、一気に出す。お腹の力も大事。飛距離に関係すると思います」。こちらも山川流だ。
節分に合わせ、安田尚憲内野手(23)と豆まきも行い、“服”を大切にすることも誓った?
ロッテの吉井理人監督(57)が3日、沖縄・石垣島での春季キャンプで取材に応じ、長打開眼を目指している昨季盗塁王の高部瑛斗外野手(25)の起用法について言及した。
報道陣から「4番の可能性もある?」と問われ、「4番?色々な可能性はある。1番から9番まで、どこに納まるか楽しみ。塁に出てかき回して欲しいし、バッティングもいいので打点をあげるのも期待したいので、コーチ含めて話し合いながら、どこがいいのか考えていきたい」と1、2番以外の打順も示唆した。
高部はフリー打撃で柵越えを連発した。「相手にとっても長打が打てると怖い。困ったらヒットが打てるような幅が利いた選手になりたい」。今オフに筋肉量も3キロ増量し、“走れる長距離砲”の理想を求めて強いスイングを構築中だ。
ロッテの福田秀平外野手(33)が3日、沖縄・石垣島での春季キャンプで「3月中旬には合流するよう、トレーナーさんと話しています」と明かした。
昨年10月に右肩を手術し、リハビリ組でのキャンプ。ランニングや走塁練習など、仲間と一緒にできる部分も増えてきた。「焦りは、もちろんあります。でも、ようやくめどがたって、野球が出来る日を目指してやれています」。ソフトバンクから移籍して4年目。3年前に死球で骨折した右肩肩甲骨の後遺症による右肩痛を抱えたまま、昨季は大飛球を好捕した際に左肩を脱臼。今季こそ「エースキラー」と称された実力でチームに貢献する思いは強い。ケガの“鬼”を払いつつある“福”田の復活は間近だ。
ロッテ中森俊介投手(20)が思い切りよく腕を振るたびに、受けるミットの“爆発音”が「パンッ」と響き渡った。
ストレートを中心に、カーブ、スライダー、チェンジアップなど全43球。1日の34球に続く力投に「今はコントロールよりも力強い球を投げることを意識してやっています」。わずか9球の変化球は「そんなに球数を投げていないので、感覚を大切にしながら」と少しずつ微調整。今後は打者を相手に修正点も模索していく。
今年の正月、中森にも“御利益”がありそうな吉報が届いた。風物詩の兵庫・西宮神社の「福男」を襲名した植本亮太さん。18年夏の甲子園初戦の八戸学院光星戦で8回途中から3番手登板した中森の後ろを守っていたのが、「6番二塁」の植本さんだった。「ビックリでしたし、福男は結構忙しくなりそうですよね」。今でも応援の連絡をくれる仲間の「福」もパワーにつながりそうだ。
20年ドラフト2位で入団し、1年目は体づくりに専念した。昨季は2軍で6試合(先発3)に登板したが、4月中旬以降は右肩痛で出場はなし。ケガの防止と質の高い直球への助言は「完全男」から受けている。「朗希さんからは『とにかくストレッチをもっとやれ』と言われています。聞いて、見て学んでいます」。同じ育成計画による成功者の指導に「良いコンディションで、良い肩の位置に持っていければ、良い投球も出来る」と確信している。
吉井監督には昨秋のフェニックス・リーグで150キロの直球を披露し「若手のホープ」に指名された。指揮官は「2軍の試合のデータで、前に飛んだ割合の70%がゴロ。特殊な投手。非常識なストレートを投げている」と表現した。中森は「まっスラしているので好きではない」としたが「最近はまわりに『この球いいよ』と言ってもらえるので、武器かなと思い始めています」と笑った。佐々木朗の背中を追う大ブレークで、「パ・リーグ一番福」の優勝も奪取する。
昨季チーム最多16本塁打の山口が“鬼尻”で「30本達成します」と誓った。フリー打撃ではバックスクリーン弾を連発。自主トレではホームランの“鬼”西武・山川に弟子入りし「しっかりお尻に力が入れば遠くに飛ばせることが分かった。自然に打球も上がる」と手応え。ゴムチューブトレで鍛えてきた尻は「ジーパンがケツから破れたんです」と苦笑いするほどだ。安田と豆まきも行い、“服”を大切にすることも誓った?
一番福男≠ノあやかり、福を内へ−。3年目のロッテ・中森俊介投手(20)が2度目のブルペン入り。伸びのある直球を約40球、ミットに突き刺した。
「今はコントロールよりも、力強い球を投げることを意識してやっています。変化球は感覚を大切にしています」。
福男のパワーを受け、念願の1軍デビューを誓う。1月10日に兵庫・西宮市の西宮神社で3年ぶりに開催された「福男選び」。参拝一番乗りを目指して境内の230メートルを先頭で駆け抜け、「一番福」となった植本亮太さん(22)は兵庫・明石商高時代の2学年先輩で「一緒に野球をやっていました」と告白。今でも交流があり、中森にも縁起のよいニュースとなった。
同校2年時の2019年夏にエースとして4強入りした右腕。1軍経験はないが、昨季はイースタン・リーグ6試合に登板し1勝0敗、防御率0.90。スライダー気味の軌道を描く直球でゴロアウトを量産し、吉井監督をして「非常識な真っ直ぐ」とうならせるクセ球≠ェ武器だ。
昨季は右肩のコンディション調整に苦戦したこともあり、佐々木朗から「ストレッチをもっとやったら」との助言を受け、体のケアの時間も増えた。「今年こそは1軍でたくさん投げられたら。(先発でも救援でも)任されたらどこでも投げる」。貪欲な姿勢を貫く20歳の若武者がチームに福を呼ぶ。
ロッテ・山口航輝外野手(22)がフリー打撃で9本の柵越え。バックスクリーンに直撃弾など中堅方向へのアーチが7本だった。
昨季チーム最多の16本塁打をマークした高卒5年目。構えたときのブレをなくすために、昨秋からチューブを使って「お尻をテーマに鍛えてきた」と強化。尻回りのサイズは不明だが「ジーパンのけつの真ん中が1個破れました」と成果を明かした。
高卒6年目のロッテ・安田尚憲内野手(23)がバットで本領を発揮した。フリー打撃で44スイング中6連発を含む12本の柵越えを放った。
石垣島に快音を響かせ「レベルアップできている実感があるので、しっかり開幕に向けて準備していく」と?を緩めた。練習の合間には報道陣が変装した鬼に向かって節分の豆まきを行い「高卒1年目以来ですけど…この年になるとちょっと恥ずかしいです」と照れていた。
主軸候補の安田がフリー打撃で12本の柵越えをマークした。終盤には6連続でフェンスオーバー。「すごく毎日レベルアップできている実感がある。シーズン開幕に向けて準備をしていきたい」と意気込んだ。
5年目の昨季は119試合に出場したが、9本塁打が自己最多というのは豊かな素質から考えれば物足りない印象だ。吉井監督も今季の活躍を強く願っており「長打を打てるという売り込みでプロに入っている。そろそろ実力を見せて欲しい」と話した。
ロッテは沖縄・石垣島キャンプを翌日に控えた1月31日、参加する全選手を集め、室内練習場でミーティングを開いた。
プロ野球の正月といわれる2月1日を前に、今季のチームの方針を示す大事なファーストミーティング=B就任1年目の吉井理人監督(57)は、相対性理論で知られる物理学者、アインシュタインの言葉を引用して、熱弁した。
「何かを学ぶには、自分で体験する以上にいい方法はない」。
現役時代、投手として近鉄、ヤクルトで活躍した後、米大リーグ(メッツ)に挑戦した吉井監督は、中学生の頃から「色んなことに使える言葉が多い」とアインシュタインの考え≠ノ感銘を受けてきた。引退後は、筑波大大学院でコーチング論を学び、修士の学位を持つ新人監督。キャンプイン前日のミーティングでは、挑戦することの意義を語った。
「スポーツする人って、失敗を恐れてトライしないのが1番かっこ悪い。失敗してもいい。失敗しなくなるように、失敗して、色んなことを覚えていって欲しい。『失敗しても割とチャンスがあるんだな』みたいな。そんな感じでやって欲しい」。
ずらりと並んだいすに座った選手らの前に立ち、約5分の挨拶で「トライ」という言葉を多く使った。佐々木朗希投手(21)や安田尚憲内野手(23)ら期待の若手が集う伸びしろあるチーム。失敗から得られる学びの大きさを知る指揮官は時折、選手に発言を求めながら「とにかくトライしてください。そして、トライしたことを振り返り、教訓を引き出して、また次に向かっていく。そういう思考のサイクルで日々を過ごしてください」と語りかけた。
吉井監督は就任1年目のキャンプで1、2軍を設けない新たな取り組みにも挑戦している。自立を求め、個人練習の時間を多く取る。主将の中村奨吾内野手(30)は、「全体練習が終われば、自分の好きな練習ができる。皆が集中して、練習に取り組めているのかなと思う」と前向きにとらえている。
昨季はピッチングコーディネーターで「野手は特に…『このおっちゃん何者?』と思っている選手がまだいると思う。いる期間にコミュニケーションを取っていきたい」との思いを胸に突入した春季キャンプ。指揮官はファーストミーティング≠ナのインパクトある言葉で選手の心をつかんだ。2023年のチームスローガンは「今日をチャンスに変える。」。昨季5位に低迷したロッテ。05年以来18年ぶりのリーグ優勝へ、失敗を恐れず、挑戦する姿勢を貫く。
ロッテの安田尚憲内野手(23)が3日、沖縄・石垣島での春季キャンプのフリー打撃で44スイング中12本の柵越えを放ち、存在感を示した。
昨季は開幕2軍スタートとなったものの、夏以降に調子を上げて自己最高の打率.263、9本塁打をマーク。吉井監督が「アイツ見てない時に打つなぁ。長打を打てるという触れ込みでプロに入ってきたので、そろそろ実力を見せて欲しい」と期待する左の大砲は、6年目の今季にさらなるキャリアハイを目指している。
昨季は体重103キロでキャンプインしたものの、開幕で出遅れたため、好調だったシーズン後半の97〜98キロを維持。さらに大好きなハンバーガーをセーブして体脂肪率も19%から16%に落とした。
キャンプ3日を終え、「毎日レベルアップできている実感はある」と手応えを口にし、「まずは1年間、サードのポジションを守り続ける体力と実力を付けられるように、この時期にしかできないことをやっていけたら」と話した。
ロッテの種市篤暉投手(24)が3日、沖縄・石垣島での春季キャンプで2度目のブルペン入り、フォーク、スライダーの変化球を交え、39球を投げた。
八戸工大第一高から16年ドラフト6位でロッテ入りし、18年8月に1軍デビュー。19年には17試合に先発するなど26試合に登板して8勝2敗の成績を残した。20年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、昨季は1試合に登板したのみ。今季が本格的な復帰シーズンとなる。
投球練習を終えた種市は「バテた」と苦笑いしたが、「僕の中では良かった方だと思います。初日にブルペンよりは、はるかに良かった」と充実の表情。今後始まる実戦形式の練習に向け、「打者の反応を早くみたいという気持ちはあるけど、焦らずにやっていこうと思います」と口元を引き締めた。
ロッテは3日、オゾン除菌脱臭器「エアバスター」と車載用オゾン除菌脱臭器「オースリースマート 千葉ロッテマリーンズver.」を春季キャンプ会場の石垣市中央運動公園野球場などに設置しましたと発表した。
春季キャンプでの「エアバスター」の設置は4年連続、「オースリースマート 千葉ロッテマリーンズver.」の設置は2年連続となる。また、今回水道水から簡単にオゾン水を生成できるオゾン散水器「GT−03」も導入した。
いずれも球団オフィシャルスポンサーである三友商事株式会社(本社:大阪府大阪市)が提供。石垣島での春季一次キャンプでは「エアバスター」をロッカー、食堂、トレーニング室などの複数人が集まる場所に計26台、オースリースマートを移動で使用する車両に計10台設置した、なお「オースリースマート 千葉ロッテマリーンズver.」は千葉ロッテマリーンズオンラインストアで税込49500円も販売中。
ロッテの高部瑛斗外野手が3日、沖縄・石垣島での練習後、室内練習場前に集まったファン約150人へサインや記念写真などのファンサービスを行った。高部がプロ入りした当時から新型コロナが拡大しファンサービスは自粛へ。3年ぶりのファンとの交流で神対応を見せている。
「来ていただいてるので、この3年間はほとんど(ファンサービスが)出来ていないので、やりたいなという気持ちでやってます」。昨季盗塁王を獲得しゴールデングラブ賞にも輝いたスピードスターにファン約150人ほどがユニホームや色紙を持って集まった。練習後にも関わらず、列の端から端まで丁寧に対応。写真にも快く応じ、約30分以上もサインを書き続けた。
小学生時代、父と訪れた東京ドームで当時現役だった高橋由伸氏(スポーツ報知評論家)のサインボールを捕ったのが高部の人生初サインだった。「小さい頃とかサインをもらったら嬉しかった。そういうのが僕は好きなので。子供達とか、見に来てる方にはやらせてもらいたい。子供との交流ももっと増やして欲しいなと思う」。
神対応の裏には少年時代の経験も影響していた。現在はプロ野球選手として子供達に夢を与える存在に。将来、このサインをきっかけにプロ野球選手を目指す少年達がきっといるに違いない。
ロッテの高卒3年目・山本大斗外野手が3日、沖縄・石垣島キャンプのフリー打撃で5発のサク越えを披露。力強い打撃を見せ、3年目のシーズンへ準備を進めている。
この日は40スイング中、左翼方向へ5発のサク越え、安打性は10本をマーク。山本は20年育成3位で入団し昨年7月に支配下登録。2軍ではチーム最多の12本塁打をマークするなどそのパンチ力から吉井監督に“ダイナマイト・山本”と命名された。勝負の3年目へ、期待の長距離砲が状態を上げている。
“お尻打法”で本塁打量産だ。ロッテの山口航輝外野手(22)がフリー打撃で51スイング中9本の柵越えをマーク。バックスクリーン弾も連発し、その秘訣を“お尻トレーニング”と明かした。
今年のテーマは「お尻」だ。「構えの時に大事だと気づいた」と昨季終了後からチューブを使ったトレーニングに取り組んでいる。自主トレでは西武・山川からも力の入れ方を教わり「構えた時に、力をためられるように。下半身の力を使って打てている感じがする」と手応え十分だ。
トレーニングの効果はお尻のサイズにも表れているといい「ちょっとジーパンがきつくなってた。今年ケツ破れました」。気づかぬうちにジーパンのお尻が裂けてしまったと、恥ずかしそうにカミングアウトした。
この日は「最高に近いバッティング練習だった」と充実の表情。「ホームランも長打力も磨いていければ」。目標の30本塁打に向け、幸先のいいスタートを切った。
ロッテの高部瑛斗外野手が、フリー打撃で51スイング中13本の柵越えを放った。
打撃練習で意識しているのは「大きく強く振ること」だ。体を大きく使い長打を量産する事が目的。「去年長打が少なくて、打てたら楽なのにな、っていうのがあった。相手からしたら長打が打てるバッターの方が怖い。困ってたらヒットが打てる、幅の効いた選手になりたい」と話した。
3年ぶりに解禁となったファンサービスでは、神対応を見せている。「サインください!」と呼びかける多くのファンに、練習終わりの高部は1人1人に丁寧に応じた。「来ていただいているので、この3年間はできていないので、少しでもやりたいと思ってやらせてもらってます」。応援してくれるファンへの“恩返し”も忘れていない。
ロッテの山口航輝外野手が、フリー打撃で51スイング中9本柵越えをマーク。「3日間、バッティングしてますけど徐々によくなっている。今日のバッティング練習は自分の中では、最高に近いバッティング練習だった」と、手応えを得た。
風船を使った打撃練習に取り組んでいる。この方法は、1月に沖縄で行った自主トレで、山川から教わったもの。お腹に力が入ることで、打球への力の伝わり方が変わるといい、「お腹に力を入れて、ためたものを一気に出す。お腹に力を入れとくっていうのを意識してます」と、説明した。
「今年はお尻をテーマにしてやろうと決めていた」と、チューブを使ったお尻のトレーニングにも取り組んでおり「構えた時に力をためられるように。下半身の力を使って打てている感じがする」と、効果を感じている。
トレーニングのおかげもあり、お尻のサイズアップも実感。「多分ちょっとジーパンきつくなってた。今年ケツ破れました」と、履いていたジーパンのお尻が気づかぬうちに裂けてしまったハプニングも。少し恥ずかしそうにカミングアウトした。
目指すは30本塁打。昨季は16本塁打を放ちチームトップに輝いた山口。今季はさらに上の「30本目指してっていうか、達成します」と宣言した。
ロッテの安田尚憲内野手が、フリー打撃で6連発アーチを放った。調子は絶好調の様子だ。
シートノックをノーミスで終え、置きティー打撃で調整すると、「バッティングいきまーす!!」と、安田の威勢のいい声でフリー打撃がスタート。44スイング中12本の柵越えをマークし、34本目からは6連続で柵越えを放った。
安田は昨季119試合に出場し、9本塁打、打率.263といずれもキャリアハイ。プロ6年目に向け、状態は右肩上がりだ。
近年、ロッテで課題の1つになっているのが“ショート”。昨季はショートでチーム最多出場がエチェバリアの64試合と、ゴールデン・グラブ賞の有資格者となる71試合以上出場した選手が、パ・リーグの球団では唯一いなかった。
2015年のドラフト会議で平沢大河を指名して以降、藤岡裕大、松田進(現在は引退)、福田光輝、小川龍成、育成の速水将大、そして昨年のドラフトで友杉篤輝(天理大)、金田優太(浦和学院高)、勝又琉偉(富士宮東高)、黒川凱星(学法石川高)と、15年以降毎年のようにショートを守る選手を指名する。
ドラフトで新人選手を獲得するだけでなく、19年にはソフトバンクを自由契約となった茶谷健太、20年には楽天を自由契約となった西巻賢二(現DeNA)、21年には外国人のエチェバリアを補強した。藤岡が新人時代の18年と21年に規定打席に到達し、昨季はシーズン最終盤の9月、茶谷が9月2日のオリックス戦以降、全25試合ショートでスタメン出場しシーズンを終えたとはいえ、レギュラーの地位を確立した訳ではない。吉井理人新監督が就任した今季、再び熾烈なレギュラー争いが幕を開ける。
これまでの経験、昨季の終盤を考えると、藤岡、茶谷がレギュラーの最有力候補か。藤岡は昨季故障に泣き、プロ入り後自己ワーストの28試合の出場にとどまり、打率.176、1打点と不本意な成績に終わった。シーズン終了後の10月に行われたZOZOマリンスタジアムでの秋季練習では、休憩後の打撃練習で一番乗りでグラウンドに現れバットを振れば、ランニングメニュー終了後、休むことなく一塁側ベンチ前からライト方向に向かってロングティー。さらに特打で振り込んだ後、加藤匠馬(オフに中日にトレード移籍)と共にロングティー。スタッフに動画を撮影してもらい、自身の打撃をチェックし、チェック後に何かを確認するように素振りする姿を何度も見てきた。今季にかける思いは相当強いはずだ。
茶谷は昨季春季キャンプB組スタート、開幕も2軍で迎え、ファームでは本職のショートだけでなくセカンド、ファースト、ライト様々なポジションを守ったが、ワンチャンスを掴みシーズン最終盤は1軍でショートのレギュラーとして出場した。ファームで結果を残して満を持して1軍に昇格し、プロ入り後初の猛打賞にヒーローインタビューに登場するなどアピール。結果を残し始めた中で、新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱。復帰後、10試合連続で安打なしという時期もあったが、「自分で分かっているところをコーチの方々に聞いて、色々削っていって元に戻せるように思っています」と試行錯誤の末、9月以降はショートのレギュラーとして出場しており、“与えられたポジション”ではなく、“自らの結果”で居場所を掴んだ。そのポジションを今季、不動のモノにできるか、新監督となった今季、練習試合から再びしっかりとアピールしていく必要がある。
ドラフト2位でプロ入りした友杉篤輝(天理大)が、どこまでレギュラー争いに加われるかも注目だ。「盗塁に関しては1年目からどんどん走れる自信があるので、そこを活かしてやっていきたいと思います」と、大学通算37盗塁をマークし、4年春のリーグ戦(阪神大学野球連盟)では10盗塁を決めた。
打撃でも「広角に打ち分けられるというところが自分の売りだと思います。三振が少ないというのが武器にしてやっている」と自身の武器について語る。2年秋(.406)、4年春(.447)のリーグ戦で首位打者に輝き、首位打者を逃したものの3年秋もリーグ2位の打率.442をマークした。
新人合同自主トレを見るとショートの守備は、捕ってから投げるまでの一連の動作が早い。本人も「握り変えも早ければ早いほどいいことしかないと思うので、状況によってですけど捕ってから早くというのを意識してやっています」と素早く送球することを意識しているとのことだ。とにかく軽快で、走塁、守備に関してはかなり期待が持てる。問題はどこまで打てるか−。
これは友杉に限らず、ロッテのショートは現状、走塁と守備力があるものの打撃が物足りないという選手が多い。レギュラーを掴み取るには打撃がポイントになってくる。そのほかにも、平沢大河、小川龍成もレギュラー候補として名前が挙がる。今季こそ“打って”、ポジションを勝ち取る選手が出てくることを期待したい。