楽天がシーソーゲームを制した。5−6と逆転された直後の8回、2死三塁から小深田の適時打で追い付き、小郷の適時二塁打で勝ち越した。ロッテは3度リードを奪ったが投手陣が粘れず、守備も4失策で足を引っ張った。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 6 |
東北楽天 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 2 | x | 7 |
3試合欠場が続いているロッテ安田尚憲内野手(24)が、6日の楽天戦(午後5時開始、楽天モバイルパーク)で実戦復帰する可能性が高まった。
吉井理人監督(58)が5日の試合後、「ファイターズ戦の2戦目にファーストゴロをここ(左足ふくらはぎ)に当てて、ちょっと走れなかったので。多分、明日からは行けると思います」と説明。2日の日本ハム戦での一塁守備中に左足ふくらはぎを打撲していたことを明かした。試合前には「オイ、安田。足は治ったか?」などと2人で笑顔で談笑する場面もあった。
安田は今季開幕から三塁のレギュラーとして活躍し、初のオールスター出場も果たした。1日に新外国人マイク・ブロッソー内野手(29)が合流して以降、5戦連続で定位置を受け渡しているが、同監督は「ポジションはファーストとサードを2人とも守れるので、うまくやっていきたいと思います」。今後は併用で起用して競争意識も高めていく意向だ。
欠場中も試合前の打撃や守備は他の選手と同様に練習を行っており、出場の準備は万全だ。
ロッテが3度逆転したシーソーゲームを落とし、首位オリックスとの差が3ゲーム差に広がった。
初回に一塁手の山口航輝外野手(22)がタイムリーエラーで先制を許すと、チーム合計4失策などで最後まで流れを引き寄せられなかった。2回には先発の森遼大朗投手(24)が投ゴロを二塁に送球ミス。3回には再び山口が投手からの送球を落球。6回にも併殺を狙った投手からの送球を、遊撃手の藤岡裕大内野手(29)がキャッチミス。併殺が完成していれば、その後の同点犠飛もなかっただけに痛恨だった。
吉井監督は「記録は4つだけど、見えないミスも含めてかなりあった。しかもキャッチボールが出来ればプレーが成立するようなエラー。そういう失点はなかなか帰ってこない」と厳しく言及した。ここ3試合で計9失策。夏の連戦での疲労もある。「疲れはあるけれど、言い訳にならない。体も脳みその疲れも段々出ているので集中力は続かないんですけれど、我々はプロなので、しっかり頭を冷やして明日からやっていきたい」。選手の粘りや頑張りはたたえつつも、気を引き締め直す強い言葉を発し、バスに乗り込んだ。
楽天−ロッテ戦は初回に楽天が先制し、その後は逆転6度のシーソーゲーム。1試合での逆転は6度が最多で、今回のような形勢7転試合は98年8月14日近鉄−ロッテ戦、99年4月29日日本ハム−ダイエー戦、04年9月23日横浜−巨人戦に次いでプロ野球4度目。
ロッテ小島和哉投手(27)が6日の楽天戦(午後5時開始、楽天モバイルパーク)で先発する。
5日は試合前練習でキャッチボールなどの調整。前回登板の7月30日ソフトバンク戦(ZOZOマリン)では6回途中2失点と試合はつくったが、救援陣が逆転された。5月24日の西武戦で5勝目を挙げて以降、7試合白星なし。7月15日の楽天戦でも5回途中9安打6失点(自責5)で降板しており「前回の楽天戦は良くなかったので、やり返す気持ちで1週間準備してきました。明日はしっかり投げたいと思います」と意気込んだ。74日ぶりの勝ち投手に挑む。
ロッテの新外国人マイク・ブロッソー内野手(29=前ブルワーズ)にとって、来日初の遠征となった。6日開幕の「七夕まつり」に向けてにぎわう宮城・仙台へ。満員でギュウギュウな新幹線に揺られて仙台駅に降り立った。
午後6時開始の楽天戦。ZOZOマリン以外の球場でのプレーは初めてだ。楽天モバイルパークのグラウンドを見渡すと、大きな観覧車も目に入った。雰囲気がメジャー時代にプレー経験のあるボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークに似ていると感じた。
試合の他にも楽しみにしていたこともあった。今月1日の会見で“予告”した“日本の味”。「楽しみなのは牛タン。週末仙台(楽天戦)があるので。これから勉強して、色んなお肉の部位を食べていきたい」。試合では3回に楽天岸のスライダーを捉え中前安打を放つと、6回にも外角のカーブをうまくさばき左前安打。タン打、タン打で、来日初のマルチ安打。首脳陣もファンの心もギュウっとつかんだ。
試合後、バスへと向かうブロッソーに聞いた。「牛タンは?」。舌は見せずも、白い歯を輝かせ、笑った。「すでに2、3回、食べさせてもらったんですけれど」。すでに遠征前に勉強、予習済みだった。「試合前に光山(英和1、2軍統括)コーチから(牛タンの)お弁当をいただいて、とても美味しかったです」。球場内の食事会場に用意されていた仙台牛タン弁当がパワーの源になったことは間違いない。
「MLB最速チャプマンからホームランを打った男」「メジャー通算26本塁打」「投手経験もあるユーティリティープレーヤー」。首脳陣も仲間の選手もファンにも期待が高いだけに、正直、まだまだこんな“味わい”では困ってしまう。それは本人も自覚していた。「やっぱり色々なピッチャーと全部初めての対戦ですし、クイックとかも投げ方が全部違うので、なかなか時間がかかるかなと思っていたのですけれど、今日は初めてヒットが2本出て感じが良かったので」。歯応え…ではなく手応えも感じつつあった。
「これからも皆さんにアドバイスをいただきながら、ちょっとずつ慣れていって、結果を残してチームの勝利に貢献していきたいと思っています」。すしも好物だが、今月は北海道、仙台、大阪と遠征は続く。野球選手にとっては遠征先の地産食は楽しみの1つであり、野球にも通じる。すし、牛タンの次は、どんなパワー食が待っているのか−。
七夕まつりの仙台で願います。
「ブロッソー選手が、食って、打って、勝って、3拍子そろった選手でありますように−」。
ロッテは競り負けた。4−5の8回に藤岡の2点打で3度目の逆転に成功した直後、ペルドモが2死から小深田に同点打、続く小郷に勝ち越し二塁打を浴びた。
守っては4失策と緩慢なプレーが目立ったとあって、吉井監督は「しっかり頭を冷やして、明日からやって欲しい」と厳しい口調だった。失策が4試合続き、この間の合計が10。疲れがみえる時期だが、監督は「言い訳にならない。プロなので、そこはしっかりやって欲しい」と要求した。
ロッテは打線は3度逆転と粘ったが、今季ワーストの4失策と守備のほころびから失点を重ね連勝は2でストップ。初回に一塁・山口が適時失策し、4−3の6回も失策が絡んで同点とされた。
首位・オリックスと4ゲーム差に広がった吉井監督は「見えないエラーもいくつかあった。キャッチボールができればプレーが成立するエラー」と指摘。ここ4試合で10失策で「疲れは言い訳にならない。しっかり頭を冷やして、明日からやって欲しい」と求めた。
ロッテの安田が6日の楽天戦(楽天モバイルパーク)で実戦復帰する見込みとなった。安田は2日の日本ハム戦(ZOZOマリン戦マリン)で左足ふくらはぎを打撲し、ここ3試合を欠場していた。
5日の楽天戦後、吉井監督が「ファイタース戦の2戦目に一塁ゴロをここ(左足ふくらはぎ)に当てて、ちょっと走れなかったので。多分、明日からは行けると思います」と明かした。
三塁のポジションは新外国人のブロッソーが5試合連続で先発出場中。指揮官は「ポジションはファーストとサード、2人とも守れるんで、うまく、やっていきたいと思います」と併用する意向を示した。
ロッテが形勢が7度も入れ替わるプロ野球タイ記録の激しいシーソーゲームを落とし連敗した。吉井理人監督(58)は試合後「見えないエラーも含めて、いくつだったかな、かなりあったので。記録は4つか。それプラスいくつかあったので、そういう時の失点はなかなか返ってこない」と軽率なミス連発からの失点を悔やんだ。
吉井監督との主なやりとりは以下の通り。
ロッテの4番・ポランコが2−3の6回、に右越えに同点の15号ソロを放った。楽天の先発・辛島の初球131キロを強振。高く舞い上がった打球は右翼スタンドに飛び込んだ。
「打ったのは、ストレートです。1打席目の初球がストレートだったので、来るかなと思いストレートを狙っていました。スタンドまでいかないかなと思いましたが入ってくれて良かった。最高や!」。
これで楽天戦は7本目のアーチ。ロッテはこの回2死一、二塁から荻野が中前適時打を放ち、逆転に成功した。
ロッテの小島和哉投手(27)が6日の楽天戦(楽天モバイルパーク)に先発することが発表された。楽天は則本昂大投手(32)が先発する。
今季開幕投手を務めた小島はここまで15試合に先発し、5勝3敗、防御率4.04。5月24日の西武戦を最後に白星から遠ざかっている小島は「前回の楽天戦は良くなかったのでやり返す気持ちで1週間準備してきました。明日はしっかり投げたいと思います」とコメントした。
前回の楽天戦は7月15日、4回1/3を9安打6失点(自責5)だったが、チームは9−7で勝利している。
4時間を超える大接戦も、最後は力尽きた。12安打6得点を挙げるも、8回に逆転された。今季最多の4失策を喫し連勝は「2」でストップ。ロッテ・吉井監督は「見えないエラーもあった。そういった時の失点はかえってこない」と振り返った。
2−3の6回。先頭・ポランコが同点ソロで反撃ののろしを上げ、2死一、二塁から荻野の中前適時打で勝ち越しに成功。直後の守備で失策が絡み同点とされたが、4−5の8回2死満塁から、藤岡がしぶとく一時逆転の2点適時打を決めた。
だが、直後の守りでひっくり返された。3度のリードも実を結ばず。それでも指揮官は「疲れも出てくるが、我々はプロ。頭を冷やしてやっていきたい」と前を向いた。
「早く活躍できるに越したことがない。そのための準備はしています」。
佐々木朗希が故障で離脱し、チームトップタイの8勝を挙げる西野勇士が登板間隔を空けながらマウンドに上がる中で、ロッテ・小島和哉はローテーションの軸として安定した投球が求められる。
小島は4月18日の日本ハム戦から5月24日の西武戦にかけて5連勝するなど、5月終了時点で5勝1敗、防御率1.88、先発した8試合中7試合でクオリティスタート(6回以上3自責点以内)を達成し、先発陣を支えた。6月に入ると打たれる登板が増え、6・7月の2ヶ月は7試合・38回2/3を投げ、0勝2敗、防御率6.98と苦しんだ。
「しっかりしなきゃという気持ちがだいぶありますけど、歯がゆいこの2ヶ月くらい過ごしているので、自分にとても腹が立っている。チャンスをたくさんくださっているので、何とか期待に応えられるようなピッチングができたらなと」。8月以降の巻き返しを誓う。
先発ローテーションに定着した20年以降、オールスター明けの後半戦を得意にする。特にオリックスとリーグ優勝を争った21年は東京五輪明け、10試合・67回1/3を投げて、5勝1敗、防御率2.67。プロ初完投勝利をあげた9月11日の楽天戦以降は7試合中6試合でQSを達成した。
2年連続で規定投球回に到達し、ここ数年ロッテ先発陣でローテーションをシーズン通して守っているのは小島のみ。5月24日の西武戦以降、中6日以上の登板間隔を空けて先発してきたが、オールスター明けは2週連続で中6日での先発となる。
「基本中6日で投げていた方が流れが掴みやすいですし、8月からは6連戦が続く。8月に入ったら“基本、中6日でいくよ!”と言われていたので、6月、7月までは登板が空いて配慮というか、気を遣って登板の間隔を組んでくれていたのかなと思います」。
投球面ではここ最近の登板を見ると、開幕から右打者に対して投げていたアウトコースのシュートを投げていない。
「あんまり投げていないですね。データを見ると、打たれている球がシュートが多かったので、結局真っ直ぐの被打率が高くない感じでした。ならば投げる必要がないかなと思って、カウントが悪い時にはあんまり使わなくなりました」と、シュートを投げていない理由を説明した。
「自分の投げる試合でここのところ内容がすごい悪いんですが、得点はかなり取ってくれている。少ない得点の時こそ自分が抑えて助けられるようにという気持ちですけど、まずはしっかり自分のピッチングをすることだけを考えて頑張りたいです」。リーグ優勝に向けて先発陣の安定、小島の復調は必要不可欠。考えすぎずに自分が投げるボールに自信を持って、目の前の打者を打ち取ることに集中して投げて欲しい。
ロッテは5日、敵地での楽天戦に6−7で惜敗。逆転に次ぐ逆転で目の離せないシーソーゲームとなったが、相手を上回る12安打を放ちながらも4つの失策が響き、最後は1点差で敗れた。
取って取られてという展開の中で、打線を引っ張ったのが「9番・右翼」で先発出場した荻野貴司だ。同点に追いつき、なおも1死三塁というチャンスで迎えた第1打席ではレフトに運ぶ勝ち越し適時打を放ち、さらに逆転を許しながら再び同点とした直後の6回表にも2死一・二塁からしぶとくセンター前に落とす安打。この日2本目の適時打を放った。
プロ14年目の今季は好スタートを切ったものの、4月7日の試合で右足を負傷して戦線離脱。実戦復帰が叶ったのは7月半ばのことだった。7月25日からようやく1軍のスタメンに「荻野」の文字が戻り、この日は9番で打線の潤滑油としての働きを果たした。
5日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した平松政次氏は「目一杯やる選手なので、故障が多くてね…」と高いポテンシャルを誇りながらも継続して活躍することができないもどかしさを挙げながら、「チームにとっては離れてしまうとマイナスの多い選手。頼りになる選手が帰ってきましたね」とベテランの帰還に目を細める。
また、同じく番組に出演した坂口智隆氏は「この試合ではポイントゲッターにもなりましたし、塁に出ればまだまだ足を使って走ることができる。こういう選手が9番に入ることによって、下位からの流れが良くなりますよね」とコメント。
続けて「こういう頼れるベテランが下位打線にいるというのは相手も嫌。37歳ですか。長く渋い働きをしてもらいたいなと思いますね」と語り、首位争いのキーマンとして勝負の夏場の躍動に期待を寄せた。