ロッテが連敗を3で止めた。3回にポランコの適時打などで2点を先制し、2−0の7回に中村奨の9号2ランで加点した。種市が8回1失点で自身初の10勝目を挙げ、益田が2年ぶりの30セーブをマーク。楽天は打線振るわず3連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 |
東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
2戦連続完封負けを喫してきたロッテは、3回1死一、三塁からグレゴリー・ポランコ外野手(31)の右前適時打で、21イニングぶりの得点を奪った。マイク・ブロッソー内野手(29)も右犠飛で続いた。さらに7回1死二塁には中村奨吾内野手(31)が7月15日の楽天戦以来となる9号左越え2ランを放ち、試合を決めた。
吉井理人監督(58)の秘策も結実した。北海道から仙台への移動試合も考慮し、初めて試合前の全体練習とフリー打撃も行わない決断をした。「練習が試合の邪魔しちゃっているくらい練習をやっちゃっている。頭も疲れているからね。練習やらなくて『ちゃんと準備出来ているかな』って選手も不安になるのが、良い緊張感も持てると思うんですよね。小学生が放課後にワ〜っていっていきなり野球やっちゃうみたいな感じで良いと思っている。(結果は)どうなるか分からんけどね」と試合前に話したが、「初回見るとまだまだ硬くて連敗の名残がある攻撃だったんですけれど、そのあとはみんな張り切ってハッスルプレー出来たので、ある一定の効果が出たと思うので、またやりたい」と手応えを得ていた。
ロッテのエースに認められた!種市篤暉投手(24)が8回7安打1失点で初の2ケタ勝利を挙げた。
7年目の種市がプロ入り初の10勝。ロッテで入団7年目以降に初の2桁勝利は、03年に同じく7年目の小林宏が10勝して以来20年ぶり。また、種市は昨季は0勝。前年0勝から初の2桁勝利は、19年に12勝の高橋礼(ソフトバンク)以来で、ロッテでは62年に12勝の菅原、69年に15勝の木樽に次いで54年ぶり3人目。
ロッテのエースに認められた!種市篤暉投手(24)が8回7安打1失点で初の2ケタ勝利を挙げた。「ローテに入って10勝するのが目標だったので、7年かかりましたけれど達成出来て良かった。けれど満足せずに次の試合も勝てるようにしたい」。7奪三振で今季130奪三振とし、左脇腹肉離れで離脱中の佐々木朗と並んでセ・パ両リーグトップに。チームの連敗も3で止めた。
初回のボール先行に、ベンチに戻ると吉井監督から「強めに『ストライク先行で行け!』と怒られました。デカい声で」とカツを受け、奮い立った。ここ数戦で使い始めたツーシームなどでリズムを取り戻し、7回は阿部、岡島を力強い直球で連続見逃し三振。オリックス山本が2年連続独占の投手4冠の一角崩しには「もちろん(タイトルは)欲しいですけれど、そこを目指してしまうと力みにつながるのが嫌いなので、結果的にとれればいい」と笑った。試合後に指が痙攣し、監督と握手が出来ないほどの力投だった。
指揮官も「10勝では期待からいうと物足りない。突き抜けるだけの力を持っている。チームの流れが悪い時は、どんどんストライクとって流れを作っていくのがエースの役目。今日は連敗止めるエースのピッチングだった」と称賛した。
7年目の種市がプロ入り初の10勝。ロッテで入団7年目以降に初の2桁勝利は、03年に同じく7年目の小林宏が10勝して以来20年ぶり。また、種市は昨季は0勝。前年0勝から初の2桁勝利は、19年に12勝の高橋礼(ソフトバンク)以来で、ロッテでは62年に12勝の菅原、69年に15勝の木樽に次いで54年ぶり3人目。
ロッテは3回1死一、三塁からグレゴリー・ポランコ外野手が右前適時打を放ち、2戦連続完封負け中のチームに21イニングぶりの得点をもたらした。
吉井理人監督の秘策も結実。北海道から仙台への移動試合も考慮し、初めて試合前の全体練習とフリー打撃もなくした。「小学生が放課後にワ〜っていって、いきなりやっちゃうみたいな感じで良い。(結果は)どうなるか分からんけど」と話したが、「張り切ってプレー出来たので、またやりたい」と手応えを得ていた。
ロッテのルイス・カスティーヨ投手(28)が19日の楽天戦(午後6時開始、楽天モバイルパーク)で先発することが発表された。
18日の試合前練習ではキャッチボールなどで調整。「自分のピッチングをするだけ。少しでも長いイニングを投げて、守備にも攻撃にも良い流れを持ってこられるように頑張ります」と意気込んだ。
開幕当初は中継ぎだったが、3試合目の登板からは先発を任されている。7試合(先発5)で2勝3敗1ホールド、防御率4.44。交流戦明け以降は、7月29日ソフトバンク戦で5回無失点の白星。負けはしたが前回登板だった8月8日オリックス戦でも6回2失点で好投した。楽天戦は来日初登板となる。
ロッテは18日、角中勝也外野手(36)の7月度「スカパー!サヨナラ賞」受賞を記念したグッズの受注販売をこの日からマリーンズオンラインストア限定で開始したと発表した。
角中は7月24日ソフトバンク戦(ZOZOマリン)の0−1の9回裏2死一塁の場面で代打で登場。1ストライクから守護神オスナの152キロ内角高め直球を捉えて、右翼席に今季5号となる逆転サヨナラ2ランを放った。タオルやTシャツなどの記念グッズはホームランを放った瞬間の角中と、ウオーターシャワーを浴びる様子がデザインされている。「嬉しいです。残り試合1試合1試合落とせない、しんどいゲームになってきていると思うので、もう1回1人1人ができることをやってチームが勝てればいいかなと思います」と受賞を喜ぶだけでなく、気を引き締め直した。
ロッテは18日、マリーンズオンラインストア限定で角中勝也外野手(36)の7月度「スカパー!サヨナラ賞」受賞を記念したグッズの受注販売を開始したと発表した。
角中は7月24日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で、0−1の9回2死一塁から代打で登場。元同僚の守護神オスナから右中間席に飛び込むサヨナラ2ランをマークし、7月度「スカパー!サヨナラ賞」を受賞した。記念グッズには、角中が本塁打を放った瞬間と、ウオーターシャワーを浴びる様子がデザインされている。
角中は「嬉しいです!残りの試合は1試合1試合落とせない、しんどいゲームになってきていると思うので、もう1回1人1人ができることをやってチームが勝てればいいかなと思います」とコメントした。
プロ野球選手のルーティンといえば、イチロー氏(49)=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=の相手投手に向けてバットを立てて構えてから、左手を右肩の乗せ、ユニホームの袖をまくるポーズや、前田健太投手(35)=ツインズ=の上体を前に倒し、両腕を肘から回すマエケン体操≠ネどが代表的だ。
ロッテでは、西村天裕(たかひろ)投手(30)が1球ごとに行うルーティンが話題になっている。グラブ側の左手を捕手に向かって突き出し、ボールを持った右手で胸の中心を2度たたく。そのまま、弓を引くように右手を右肩の方へ移動させ、上から回して前に持ってくる。それはまるで彫刻として有名な「弓をひくヘラクレス」のよう。日本ハムの新庄監督がベンチで真似るほど、この独特な動きが認知されつつある。
西村にその狙いを聞くと「僕は投げるときに胸郭が縮こまってしまうので、胸郭を使う意識をつけるためにやっています」と教えてくれた。
昨冬からメンタルと呼吸法について勉強する右腕。脳科学を専門とする帝京大時代の同級生の助言を受けており、シーズンに入ってからも1ヶ月に1度のペースで専門の施設に通っている。
ルーティンの導入もその一環。「色々やってみる中で、僕の体の構造だと、胸を2度たたくと胸郭を意識しやすいと分かった」。当初はブルペンで胸をたたいてからマウンドに向かっていたが、「それだと(体の反応が)はっきりしなかった」と試行錯誤。4月に入ってから、マウンド上で行う胸をたたく動作も含めた弓引きポーズ≠ェルーティンとして定着した。
「僕は投げるときに(捕手までの球筋の)ラインをつくりたいので、グラブを前に出してラインをつくり、(胸を)トントンってやって胸郭を意識し、右腕を回して左脚に体重を乗せる。(投げる際の)体の使い方の確認作業になっています」。
開幕前に日本ハムからトレードでロッテに加入した今季は自己最多の37試合に登板。開幕から21試合連続無失点投球を披露するなど、防御率0.97で2勝0敗、12ホールド(8月17日現在)。好調を維持しており、「今まではピンチになると、肩で息をしたり、呼吸が荒くなったりしたけど、今はランナーは出しても、『ここをアウトにすれば大丈夫や』と考えながら冷静に投げられるようになった。1つ大人の階段をのぼった感じ」と効果を実感している。
チームのブルペンを支える右腕は、ルーティンで呼吸を整え、打者と向き合い続ける。
エースと呼ぶに相応しい投球だった。ロッテ・種市は8回2死一、三塁から内野安打で1点を失ったものの、8回7安打1失点で10勝目。7年目で初の2桁勝利に「(ドラフト)指名された時から目標だった。(右肘の)手術もあって7年かかりましたけど良かったです」と語った。
初回、楽天の攻撃を3人で終わらせたが、いずれも3ボールとなった。ベンチで待っていたのは吉井監督の「ストライク先行で行け!」の厳しい声。そこから修正し、8回まで投げきった。連敗を3で止める力投に指揮官も「今日は連敗を止めるためのエースの投球という感じを見せてくれた」と称賛した。
7奪三振で今季の奪三振は130。両リーグトップの佐々木朗に並び、オリックス・山本を7個上回った。勝利数もリーグトップの山本に1差の2位で、勝率.714はリーグトップに立つ。「タイトルは欲しいけど、そこを目指すと力みにつながるので、結果的に獲れればいい」。まずは首位追走のために腕を振る。
エースと呼ぶに相応しい投球だった。ロッテ・種市は8回2死一、三塁から内野安打で1点を失ったものの、8回7安打1失点で10勝目。7年目で初の2桁勝利に「(ドラフト)指名された時から目標だった。(右肘の)手術もあって7年かかりましたけど良かったです」と語った。
初回、楽天の攻撃を3人で終わらせたが、いずれも3ボールとなった。ベンチで待っていたのは吉井監督の「ストライク先行で行け!」の厳しい声。そこから修正し、8回まで投げきった。連敗を3で止める力投に指揮官も「今日は連敗を止めるためのエースの投球という感じを見せてくれた」と称賛した。
7奪三振で今季の奪三振は130。両リーグトップの佐々木朗に並び、オリックス・山本を7個上回った。勝利数もリーグトップの山本に1差の2位で、勝率.714はリーグトップに立つ。「タイトルは欲しいけど、そこを目指すと力みにつながるので、結果的に獲れればいい」。まずは首位追走のために腕を振る。
ロッテの中村奨が7回に貴重な追加点となる2ラン本塁打を放った。
2−0で迎えた7回1死二塁から楽天の2番手・内の136キロのスプリットを左翼席へ運んだ。
この日、3安打目が7月15日以来の一発。
「種市も頑張っていたし、前のランナーもしっかり出てくれたので、何とかランナーを返すことだけ考えていきました。追加点になって良かったです」と喜んだ。
ロッテのポランコが3回1死一、三塁から先制の右前適時打を放った。
2ボール1ストライクから岸の132キロのスライダーに詰まりながらも右前に運んだ。チームは15日の日本ハム戦の9回に角中の右越えソロを最後に20イニング無得点だったが、ようやく0行進がストップした。
「1打席目は少しこすってしまって、結果が出なかったのですが、2打席目は落ち着いていけた。いい球が来たら積極的に行こうと思っていたし、向こうも僕がアグレッシブに来るバッターだと分かっているので、甘い球が来たらすぐに行こうと思っていたから、それが結果につながって良かった」とポランコ。
前回8日の対戦で岸から初回に満塁本塁打を放っていたが、この日の初回1死一、三塁の場面では遊飛に倒れていた。
ロッテのルイス・カスティーヨ投手(28)が19日の楽天戦(楽天モバイルパーク)に先発することが発表された。楽天は荘司康誠投手(22)が先発する。
カスティーヨは今季7試合に登板、5試合に先発し、2勝3敗1ホールド、防御率4.44。前回登板した8日のオリックス戦では黒星を喫したが、6回を6安打2失点と好投している。7月29日のソフトバンク戦以来となる今季3勝目へ、「自分のピッチングをするだけだよ。少しでも長いイニングを投げて守備にも攻撃にも良い流れを持ってこられるように頑張るよ」とコメントした。
ロッテは18日、マリーンズオンラインストア限定で角中勝也外野手の7月度「スカパー!サヨナラ賞」受賞を記念したグッズの受注販売を開始した。角中勝は7月24日のソフトバンク戦(ZOZOマリンスタジアム)に1点ビハインドの9回2死1塁から代打で登場し、右中間へ逆転サヨナラ2ラン本塁打を放ち、「スカパー!サヨナラ賞」を初受賞した。
記念グッズには本塁打を放った瞬間とウォーターシャワーを浴びる角中の様子がデザインされている。角中は「嬉しいです。残り試合1試合1試合落とせない、しんどいゲームになってきていると思うのでもう1回1人1人ができることをやってチームが勝てればいいかなと思います」とコメントした。
記念グッズはフェイスタオル:1800円、Tシャツ:3800円、ミニタオル:800円、アクリルキーホルダー:600円、アクリルスタンド:1900円、巾着:1000円、ユニホーム:17000円。価格は全て税込み。ユニホームは数量限定販売で、BLACK SUMMERユニホーム(レプリカ)にDTF加工(プリント)でデザイン。販売はマリーンズオンラインストアで8月27日午後11時59分まで受け付ける。発送は10月中旬、ユニホームは11月上旬を予定している。
ロッテの種市篤暉投手(24)が8回7安打1失点で自身初の2ケタ勝利を達成。リーグトップ11勝の山本由伸(オリックス)に1勝差に迫り、この日の7奪三振で130Kとしてトップの佐々木朗希(ロッテ)に並んだ。
青森・八戸工大一高から2016年ドラフト6位で入団。20年のトミー・ジョン手術を乗り越え、高卒7年目で初の10勝にたどりついたが、吉井監督が種市を評する言葉はやや厳しめだった。
初回。相手の盗塁死もあり3人で終えてベンチに戻ると、指揮官の声が響いた。「ストライク先行で行け!」。無失点で立ち上がったにもかかわらず、だ。種市は試合後、「監督に怒られました。ちょっと強めに、でかい声で」と明かした。効果はてき面。2回以降はストライク先行で最後まで無四球だった。
ロッテは3連敗中。指揮官は「チームの流れが悪い時はストライク先行で流れを作っていかないと」と意図を明かした。そして、続けた。
「それがエースの役目。(種市は)それができる子」。
吉井監督の種市評が辛口になりがちなのは、投手としての高い能力を感じ、誰よりも大きな期待を寄せるがゆえ。初の10勝についてもこう言った。
「期待からいくと物足りない。(10勝以上に)突き抜ける力がある」。
連敗を止めた右腕の投球そのものに「エースのピッチングだった」と最大級の賛辞をおくることも忘れなかった。佐々木朗に対してもポテンシャルを高く買うがゆえ、「まだまだプー」と言える吉井監督が、165キロ右腕と双璧の力を認める素材が種市なのだろう。
本人も「頑張って欲しい裏返しだと思って、意気に感じています」と監督の言葉を受け止めている。山本由伸が独占してきたパの投手タイトルに割って入るのは、吉井監督の秘蔵っ子かもしれない。
ロッテの種市篤暉投手が楽天戦に先発し、8回7安打1失点で7年目で自身初の10勝目(4敗)を挙げた。150キロ超の直球に武器のフォーク、スライダー、ツーシームを織り交ぜ、楽天打線を翻弄。自身4連勝で節目の2ケタ勝利に到達した。
ロッテの高卒投手の2ケタ勝利は2012年の成瀬以来、11年ぶり。成瀬は2009〜2012年に4年連続で達成しており、高卒で初の2ケタ勝利は、2011年の唐川以来となった。
この日は7奪三振で130Kとし、リーグトップの佐々木朗(ロッテ)に並んだ。勝利数もトップの山本(オリックス)に1差とし、投手2冠を視界に捉えた。
ロッテは18日、7月度「スカパー!サヨナラ賞」受賞記念グッズの受注販売を開始したと発表した。角中は7月24日ソフトバンク戦(ZOZO)の1点を追う9回2死1塁、オスナから代打逆転サヨナラ2ランを放った。
フェースタオルなど各種グッズにはサヨナラ弾を放った瞬間とウォーターシャワーを浴びる様子がデザインされている。角中は「残り試合1試合1試合、1人1人ができることをやってチームが勝てればいいかなと思います」とコメントした。
ロッテ・種市篤暉投手(24)が自身初の2桁勝利となる今季10勝目を挙げた。7回まで無失点投球。8回に2死一、三塁から1点を与えたが最少失点とした。8回を7安打1失点、7奪三振。今季130奪三振とし、チームメートの佐々木朗と並び両リーグトップに。
「3連敗していてプレッシャーも感じたけど、ゼロを並べられてよかった」と振り返った。
ロッテの種市篤暉投手が8回114球を7安打1失点。自身初の2桁勝利となる今季10勝目を挙げ「プロ入った頃から、ローテーションに入って10勝するのが目標だった。7年かかりましたけど達成できてよかった。満足せずに次の試合も勝てるようにしたい」と喜びの表情だった。
初回は無失点としたが、ボール先行の投球となった。ベンチに戻ると吉井監督に「ちょっと強めに、『ストライク先行でいけ!!』って言われました。でっかい声で」。気持ちを切り替え修正し、7回まで無失点。8回には2死一、三塁とピンチを背負い、小深田に二塁への適時内野安打を許したが、最少失点にまとめた。
直球、スライダー、ツーシームを織り交ぜ、7奪三振。今季130奪三振に到達した。チームメートの佐々木朗に並び、リーグトップタイに。勝利数はオリックス・山本の11勝に次いで2位となり、タイトルが視野に入ってくるが「もちろん欲しいですけど、そこを目指しちゃうと力みにつながる。結果的にとれればいいかなって思ってます」と話した。
指揮官は「(10勝は)期待からいくと全然物足りない。そんなのは通過点というくらいバーンっと突き抜ける力は持っていると思う。この後も期待しています。8回までしっかり投げてくれた。今日は、連敗を止めるためのエースのピッチングだと見ていて感じました」と評価した。
ロッテは、21イニングぶりに得点を挙げ、連敗を3でストップ。4試合ぶりに先制点を挙げた。
両軍無得点の3回、1死一、三塁からポランコが先制の右前適時打。2戦連続零敗を喫していたチームに、21イニングぶりの得点をもたらした。2−0の7回には、1死二塁から中村奨が初球の136キロ変化球を捉え、9号2ラン。貴重な一発で追加点を奪った。
投げては種市篤暉投手が8回114球を投げ7安打1失点、7奪三振。今季10勝目を挙げ、自身初の2桁勝利となった。さらに7回終了時点で、今季130奪三振を挙げ、佐々木朗の奪三振数に並び、両リーグトップタイとなった。
7回まで、2回以外は毎回三振を奪う好投を披露した。7回2死から、岡島を見逃し三振に仕留め、今季130奪三振に到達。チームメートの佐々木朗に並び、両リーグトップタイに躍り出た。
8回には先頭・フランコ、山崎に連打を浴びた。続く炭谷には一ゴロとしたが併殺崩れで、一、三塁に。辰己には二塁への内野安打を浴び失点した。それでも最後は粘り強く小深田を左飛に打ち取り、最少失点とした。
普段は投球2日前に1度ブルペン入りし調整するが、この試合の前は2日連続でブルペンに入り「フォームのバランスを確かめた」と、念入りに感覚を確認した。「連敗しているので、勝てるように頑張ります」と話していた右腕。予告通りの快投で楽天打線を抑えた。
ロッテは、助っ人のグレゴリー・ポランコ外野手が適時打を放ち、21イニングぶりに得点を挙げた。先制点を奪ったのは4試合ぶりとなった。
両軍無得点の3回だった。先頭・荻野が中前打で出塁。1死一塁では中村奨が右翼線へ安打を放ち、一、三塁と好機を拡大した。
ここで打席を迎えたのはポランコ。対楽天打率.306、相手先発・岸との対戦打率は.625と、好相性だった。岸の投じた132キロの変化球を右前に運び、先制の適時打とした。
2戦連続零敗しているチームに21イニングぶりの得点をもたらし、「1打席目は少しこすってしまって、結果が出なかったのですが、2打席目は落ち着いていけたで。いい球が来たら積極的にいこうと思っていたし、向こうも僕がアグレッシブに来るバッターだと分かっているので、甘い球が来たらすぐにいこうと思っていたから、結果につながってよかったわ」と笑顔だった。
なおも1死一、三塁からはブロッソーが右犠飛を放ち、追加点を奪った。
室内練習場ではこの年から背番号『16』に変更になったばかりの種市篤暉が、半袖で黙々とキャッチボールをしていた。同日の練習後に新背番号の16について取材する中で、エースについての話題になった。当時種市は「去年(19年)8勝して今年(20年)はそれ以上の成績を残してくれると計算していると思うので、それ以上の活躍をしないといけない。貯金は、これからエースになりたいと思っているので、そこは大事じゃないかなと思っています」と話した。
種市にとってエースとは−。
18年9月24日の巨人との2軍戦で先発し守備のミスから失点し、3回2/3を投げ7安打8失点でノックアウトされた翌日、種市に初回にミスから失点してしまったことについて質問すると、「守備をカバーするのがピッチャーだと思いますし、エースになりたいならそういうところをカバーしていかないといけない」と、高卒2年目で1軍で先発ローテーション入りを目指しファームでアピールする立場だったが、はっきりと将来“エース”になりたいと口にした。
話は20年1月6日に戻る。“エースになりたい”と種市が口にしたとき、ふと18年9月25日の取材のことを思い出した。種市にそのことを伝えると「全然(18年9月25日の取材で言ったことは)覚えていないですね。ただ、このピッチャーが投げて勝てると思ってもらえるのがエースだと今(20年1月6日時点)は思っています。自分が投げる時は安心して見れるくらいのピッチャーになれればと思います」。
あれから3年−。20年、一時三振数でリーグトップに立てば、7月25日の西武戦でプロ初完封勝利を達成するなど順調に“エース”の階段を登っていた中で、同年9月に右肘のトミー・ジョン手術。ここまで辿り着くのに手術もあり、少し時間はかかった。
今春季キャンプで「僕の中ではローテを目指して1年間守り抜ける技術、体力、このキャンプでつけて1年間頑張りたいと思います」と、先発ローテーションを勝ち取る立場だったがしっかりとアピールし開幕先発ローテ入りを果たすと、白星を積み重ね、7月には自身初のオールスターゲームにも出場。8月4日の楽天戦でシーズン自己最多タイの8勝目を挙げ、プロ入り後初めて中5日で先発した10日のオリックス戦で7回無失点に抑え9勝目。
自身初となる2桁勝利がかかった18日の楽天戦は初回に先頭の辰己涼介にセンター前に運ばれたが後続を抑え無失点で切り抜けると、2回以降は力強いストレート、右打者には効果的にツーシームを使い、スコアボードに0を並べていく。2−0の6回先頭の辰己に2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めたインコース148キロストレート、4−0の7回2死走者なしで岡島豪郎を3ボール2ストライクから見逃し三振に仕留めたインコース148キロストレートは非常に素晴らしかった。
4−0の8回に2死一、三塁から小深田大翔にセカンドの適時内野安打で1点を返され、さらにセカンド・中村奨吾の悪送球の間に一塁走者・辰己を三塁に進めてしまったが、味方の守備を助けるのも種市の役割。今季打ち込まれていた小郷裕哉を左飛でピンチを脱し、最少失点で切り抜けた。最終回は守護神・益田直也が締めて、種市にとっては嬉しい10勝目を手にした。
また、この試合で7三振を奪い佐々木朗希にならびリーグトップタイの130奪三振となった。三振へのこだわりについて、「(三振は)取りたいです。取りたいですけど、2ストライクになったら前に飛ばない方がリスクは少ないと思うので、取れる時は取りたいと思います」と今月上旬の取材で語っている。
種市の実力、これまでの取り組み、向上心を考えれば、まだまだ10勝は通過点にすぎない。リーグ優勝するため、種市には最低でも貯金10、残り登板は先発した試合は全て勝って欲しいというのが本音。個人に目を向けても、最多勝、最多奪三振、最高勝率などのタイトルを狙える位置にいる。種市は前回のオリックス戦、そして今回の楽天戦とチームが連敗している中で連敗を止め、2試合連続で7イニング以上を投げ、チームを勝利に導いた。エースの条件として“このピッチャーが投げて勝てると思ってもらえる”とかつて話していたが、今や立派なエースに成長したと評価しても良いのではないだろうか−。筆者個人としては、過去の取材を思い出した種市篤暉の10勝目だった。
ロッテは18日、敵地での楽天戦に4−1で勝利。先発した種市篤暉は8回1失点の好投で、自身初となる2ケタ・10勝目(4敗)を挙げた。
前カードの日本ハム戦で3タテを食らった嫌な流れを止めるべく、マウンドに上がった右腕は初回から安打は浴びながらも無失点で切り抜けていくと、味方の援護にも守られながら7回まで無失点の快投を見せる。
4−0で迎えた8回裏は、球数が100球を超えたところで2死一・三塁のピンチを招き、小深田大翔の内野安打の間に1点を返されたものの、後続を抑えて8回を114球で1失点。無四球・7奪三振の好投でマウンドを降りた。
そのままチームが4−1で勝利を収め、種市はこれが今季10勝目。2ケタ勝利はプロ7年目にして初の到達となった。
同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した坂口智隆氏も、種市の投球について「危なげないというか、落ち着いて見られる投球でした」と称え、「この日は右打者に安打を1本を打たれていないんですよね。インサイドの出し入れに、そこからフォークとスライダーでアウトサイドの出し入れもできていた」と好投の要因を挙げた。
これには番組MCを務めた高木豊氏が「アウトサイドの出し入れはよく聞きますけど、右バッターのインサイドの出し入れはなかなかできない」とコメント。元投手の齊藤明雄氏も「シュートが良いピッチャーだったら分かるんですが、インサイドはボール半個でも甘くなると打たれてしまう」と続け、好調な右腕を支える制球力に熱視線を送った。
試合後には、「首位とちょっと差がありますけど、諦めずに終盤連勝して、優勝に向けて頑張りたいと思います」力強く意気込んだ右腕。
これで10勝はハーラートップのオリックス・山本由伸と1勝差のリーグ2位で、奪三振数も離脱中のチームメイト・佐々木朗希と並ぶリーグトップタイとなる130個まで成績を伸ばしてきた。
トミージョン手術から復活を遂げた高卒7年目・24歳が、ロッテの先発ローテーションを支えている。