オリックスが逆転で7連勝とした。1−3の6回に渡部の犠飛と西野の適時打で追い付くと、中川圭の適時打で勝ち越した。6回以降は救援陣が無失点でつなぎ、2番手の小木田が2勝目を挙げた。ロッテは種市が粘れなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | x | 4 |
ロッテ種市篤暉投手が6回途中9安打4失点で5敗目(10勝)を喫した。
自己最速155キロを記録するなど直球は力強かったが、変化球の精度を欠き4四球。4度イニングの先頭を出す苦しい展開に「やっぱりフォアボールがいらない。腕も振れていたので、もう少し真っ直ぐでいけていれば良かったと思います」と肩を落とした。26日に引き分け以下で、自力優勝が消滅する。
ロッテ沢村拓一投手が「可逆性脳血管攣縮症候群」と診断後、初めて遠征に同行した。
試合前練習ではキャッチボールで軽く100メートルを超える姿を披露。吉井監督は「2度ブルペンでピッチングをしている状況で問題ないです。あとは月末にもう1度診断をして問題なければ戻ってくる」と現状を説明した。1軍登録はもう少し先になる見込みだが、精神的支柱としても戦力アップだ。
8月に新加入したロッテのマイク・ブロッソー内野手が、得点圏に走者を置いた状況では25打席目で初タイムリーを放った。
これまで今季6打点を挙げているが、1−0と先制した2回1死二塁で相手先発山崎福の直球を捉え、中前適時打。「種市が頑張っているので、もう1点と思って打ちにいきました。追加点がとれて嬉しい」。5回には藤原の中犠飛で3点目を奪った。
ロッテは25日、東條大樹投手(32)のプロ初セーブを記念したTシャツ、フェイスタオルなどのグッズ受注販売を、同日からマリーンズオンラインストア限定で開始したと発表した。
東條は「プロ初セーブは素直に嬉しかったです。あのような場面で起用していただき、セーブという形で記録出来たのは嬉しいです。東條初セーブグッズを手に球場に来てください」と願った。
8月4日の楽天戦(楽天モバイルパーク)で9回に5番手として登板し、1回2奪三振無失点に抑え、プロ初セーブを記録している。
ロッテ西野勇士投手(32)が、26日のオリックス戦(午後2時開始、京セラドーム大阪)で先発する。「初回からテンポよく自分の投球で、みんなに助けてもらいながら頑張りたいと思います」。前回登板となった15日の日本ハム戦では、5回10安打5失点と悔しい黒星だっただけに、雪辱を誓った。
今季は13試合に登板し、8勝3敗、防御率3.00と安定している。9勝目となれば支配下1年目の13年に並ぶ。
オリックスは山下舜平大投手が先発する。
「可逆性脳血管攣縮症候群」と診断を受けたロッテ沢村拓一投手(35)が、大阪遠征に同行した。すでにZOZOマリンやロッテ浦和球場などで軽めの運動やキャッチボールを開始しているが、診断を受けてからは初の1軍同行となる。キャッチボールでは、ホームベース付近からレフトポール際のフェンスを何度も軽々と超えるなど、体の状態はかなり回復している様子だ。1軍登録はもう少し先になる見込みだが、精神的支柱としても首位オリックスを追うチームにとって大きな存在となりそうだ。
今月2日には「コンディション不良」を理由に1軍登録を抹消され、検査などのため入院。7日に退院した。今月末に再度検査を受けて医師の許可が出れば、チームの通常練習に完全合流して復帰へ向けたピッチを上げていく予定だ。
ロッテの石川慎吾外野手(30)が、4−4で迎えた7回2死二塁で決勝右前適時打を放ち、本拠地ZOZOマリンで初のお立ち台に上がった。
7月に巨人からトレード移籍。同6日の西武戦(東京ドーム)で代打でデビューし、いきなり中前安打を放つ活躍を見せた。8日も古巣日本ハム相手に中前打、初スタメンとなった9日の同戦の第1打席でも中越え二塁打と快音が止まらない。7月は31打数16安打の打率5割1分6厘、4打点と無双状態。だが、8月に入ると24日の2安打1打点を含めても22打数5安打で2割2分7厘、1打点と苦戦している部分もある。
93年に大阪・堺市に生まれ育ち、東大阪大柏原から11年ドラフト3位で日本ハム入りした。16年オフにトレードで巨人に移籍。巨人では262試合に出場してきたが、今季は開幕から2軍生活の屈辱も味わった。そんな中での新天地だ。
殊勲の決勝タイムリーで逆転勝利を引き寄せ、右翼席のファンから「シンゴ、シンゴ、シンゴ、シンゴ、シンゴ、シンゴ、シンゴ、シンゴ」と大歓声を浴びてベンチ裏に引きあげた直後、石川慎が野球観、人生観について語った。
「ロッテのユニホームを着てから、ロッテのために何が出来るかを日々考えて、スタメンの時はスタメンのやることがありますし、スタメンじゃない時は途中からどういう場面でいくのかしっかり準備して。今日はたまたまこういう結果が出ましたけれど、何でこういう結果が生まれたのかというところを踏み込んでいって糧にしないと、日々生きている意味が薄くなると思うので。ただ『嬉しい』『やった〜』じゃなくて、『何で?』という風に考えるようにしています。ロッテから新しいものを吸収出来るように、人として成長出来るように、やっていきたいと思います」。
新応援歌への感謝の言葉も口にした。1軍の試合に出られない悔しさも味わってきたからこその信念もあった。
「苦しい日々が多かったですけれど、ファンの皆さまの前で野球が出来て、ファンの皆さまに声援をもらって、僕は幸せものだと思う。1軍の舞台で、大勢のファンの皆さまの前で野球が出来ていることが4月、5月の時期には考えられないことで、そこにまず感謝。当たり前じゃないと思いながらやっていますね。これに、慣れたくないんです」。
日本ハム、巨人に対しても誇り、敬意を持ってきた。それはロッテでも同じ。最後に、ロッテの魅力を記者が問うと、こう答えた。
「全てが良いと思う。ジャイアンツもハムも全て。でも、今いるチームが一番だと思ってやるのが当たり前だと思うし、チームのために、この監督のためにと思って。そういうところじゃないですかね」。
ロッテのため、吉井監督のため、ファンのため−。正直、投手成績や打撃成績など、パ・リーグの中で突出している訳ではない。それでも2位につけて優勝を争う位置にいる。今季のロッテの強さの根源、神髄を「シンゴ」が明かしてくれた。
25日からは、8.5ゲーム差の首位オリックスとの3連戦が始まる。
ロッテの種市が最速155キロを計測も、6回途中4失点6奪三振で5敗目。
並んでいた後輩の佐々木朗を上回り、リーグ単独トップの136奪三振も「四球がいらなかった。少し丁寧にいきすぎた」と反省した。
首位オリックスに痛恨の逆転負けを喫し、26日に引き分けか敗れると自力Vが消滅。吉井監督は「あそこ(6回)を乗り越えて欲しいと思ったので投げさせた。こちらの責任」と種市をかばった。
8月2日に出場選手登録を抹消されたロッテ・沢村が京セラドーム大阪に姿を見せた。沢村は7月下旬ころから頭痛の症状を感じて検査入院し、可逆性脳血管攣縮症候群と診断されていた。すでにジョギングやキャッチボールなどの軽い運動は再開しており、この日は久しぶりに報道陣の前に姿を見せ、キャッチボールなどで汗を流した。
吉井監督は「沢村は2度、ブルペンでピッチングをしている状況で問題ないです。あとは月末にもう1度、診断をして問題なければ戻ってくることになるかと思います」と説明した。
ロッテは先発の種市が3−1の6回に集中打を浴びて3失点。打線は5回までに3点を奪ったが、6回以降は走者を出しながらも得点できず、無念の逆転負けを喫した。種市は5回2/3、114球を投げて9安打4失点で5敗目。首位オリックスとのゲーム差は9.5に広がり、26日に敗れると、自力Vが消滅する崖っぷちに追い込まれた。
ロッテは先発の種市が3−1の6回に集中打を浴びて3失点。打線は5回までに3点を奪ったが、6回以降は走者を出しながらも得点できず、無念の逆転負けを喫した。種市は5回2/3、114球を投げて9安打4失点で5敗目。首位オリックスとのゲーム差は9.5に広がり、26日に敗れると、自力Vが消滅する崖っぷちに追い込まれた。
ロッテは2回1死一塁から6番・岡の右中間への適時二塁打で先制。さらに続く7番ブロッソーの中前適時打で2点目を奪った。
オリックスは7試合連続1失点以下と球団記録を継続中だったがだったが、早くも2回でストップさせた。岡は「なんとか先制点が欲しかったので、頑張って打ちました!」とコメント。8月に新加入したブロッソーは得点圏に走者を置いた場面では24打席安打がなかったが、25打席目で来日初タイムリーとなった。
ロッテの西野勇士投手(32)が26日のオリックス戦(京セラドーム)に先発することが発表された。オリックスは山下舜平大投手(21)が先発する。
西野は今季13試合に登板して8勝3敗、防御率3.00。負けられない首位オリックスとの直接対決に向け、「初回からテンポよく自分の投球で、みんなに助けてもらいながら頑張りたいと思います」とコメントした。
8月2日に出場選手登録を抹消されたロッテ・沢村拓一投手(35)が25日、オリックス戦が行われる京セラドーム大阪に姿を見せた。沢村は7月下旬頃から頭痛の症状を感じて検査入院し、可逆性脳血管攣縮症候群と診断された。
8月末までは高度の運動は禁止されており、その後は問題がなければ通常練習を再開する予定。すでにZOZOマリンではジョギングやキャッチボールなどの軽い運動は行っていたが、報道陣の前に姿を見せてはいなかった。
抹消後、沢村が遠征に同行するのは初めて。キャッチボールなどで汗を流し、順調に回復している様子だった。この日は移動試合のため、チームは自主練習だった。
ロッテは25日、マリーンズオンラインストア限定で東條大樹投手の初セーブを記念したグッズの受注販売を開始した。
東條は8月4日の楽天戦(楽天モバイルパーク宮城)で9回に5番手として登板し、1回2奪三振無失点に抑え、プロ入り後初セーブを記録した。
右足首手術から復活した右腕は「プロ初セーブは素直に嬉しかったです。あのような場面で起用していただき、セーブという形で記録できたのは嬉しいです」とコメントした。
記念グッズはフェイスタオル:1800円、Tシャツ:3800円、アクリルキーホルダー:600円、直筆サイン入りフォトファイル(99個限定、証明書付き):15000円で、価格は全て税込み。マリーンズオンラインストアで9月3日午後11時59分まで受注し、10月下旬頃(直筆サイン入りフォトファイルは11月下旬)の発送を予定している。
ロッテの吉井理人監督が25日、7月下旬に可逆性脳血管攣縮症候群と診断された沢村拓一投手の現状について言及した。
沢村は今月2日に出場登録を抹消されていたが、1軍に帯同しながら軽度の調整を行い、遠征にはこの日初帯同。抹消後初めて報道陣の前に姿を現し、キャッチボールなどで汗を流した。
指揮官は「彼は2度ブルペンでピッチングをしている状況で、(体は)問題ないです。あとは月末にもう1度診断をして、問題なければ戻ってくることになるかと思います」と説明した。
7月下旬に可逆性脳血管攣縮症候群と診断され、今月2日に出場選手登録を抹消された沢村拓一投手が25日、オリックス戦が行われる京セラドームに姿を見せた。
これまでも1軍に帯同しながらキャッチボールなど軽度の調整をしていたが、報道陣の前に姿を現したのはこの日が初めて。遠征に帯同したのも初だった。
この日はキャッチボール、遠投などで汗を流し順調に回復している様子。8月末まで高度の運動は禁止とされており、その後問題がなければ通常の練習を再開する予定。
パ・リーグの首位・オリックスを8.5ゲーム差で追う2位・ロッテは25日から天王山3連戦に挑む。ロッテは8月、9勝12敗と負け越しており、ここからの終盤戦は負けられない戦いが続く。
その中でも鍵を握りそうなのが、ここに来て爆発的な活躍を見せている4番のポランコだ。8月22日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)では先制16号2ランを放つと、翌日23日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)でも先制の17号ソロをマーク。そこから3、4打席目でもソロを放ち、1試合3発をたたき出した。ポランコは7月16日の楽天戦(ZOZOマリン)でも1試合3発をマークしており、シーズンで2度の1試合3発をマークするのは球団では1985年の落合博満以来の快挙。18日の楽天戦(楽天モバイル)からは5試合連続で先制点を挙げるなど、打線を牽引している。日替わり打線が目立つロッテの打順の中でも後半戦は4番に定着しつつある。調子が下がりやすいと言われる夏場に頼もしい助っ人が本領発揮中だ。
「タイミングの取り方と、体が開かないことを重点的に取り組んでいて、その結果がホームランにつながっている。何よりいいスイングができている」とポランコ。シーズンが進んで行くにつれ研究も進められていることは分かっているが、「相手にはかなり対策をされていると思うので、打ち取られる球は何か考えている」と打席で臨機応変に対応出来ていることが結果につながっている。チームの得点力は387点のリーグ3位。首位を脅かすには強打の4番のバットに期待がかかる。
さらに投手では25日のカード初戦に先発する種市に注目だ。種市は7月28日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)から現在4連勝中と絶好調。前回登板の18日楽天戦(楽天モバイル)では114球を投じ8回7安打1失点7奪三振の力投で10勝目。自身初の2ケタ勝利を達成し、ロッテの高卒投手の2ケタ勝利は2012年の成瀬以来11年ぶりとなった。
オリックス戦には今季ここまで4試合に先発し1勝1敗。防御率は1.35とパ・リーグ5球団の相手の中でも1番の好相性を誇る。150キロ超えの直球と決め球のフォーク、さらにはスライダー、ツーシームも武器に奪三振数はトップの佐々木朗に並ぶ130。オリックスの山本由伸(128)を超える三振数でタイトル争いへ一直線だ。佐々木朗が左脇腹の肉離れで離脱中の中、20年に受けたトミー・ジョン手術から乗り越えた種市は再びエースとして奮闘している。吉井監督は「期待からいくと物足りない。(10勝以上に)突き抜ける力がある」と投手コーチ時代から育成してきた右腕への期待は大きく、種市本人も「頑張って欲しい裏返しだと思って、意気に感じています」と監督の言葉を受け止める。「タイトルは欲しいけど、そこを目指すと力みにつながるので、結果的にとれればいい」。目指すのはリーグ優勝のみ。エースとしてローテの柱を担う24歳が強力オリックス打線封じ込める。
首位オリックスとは現在今季最大の8.5ゲーム差。チームとして今が踏ん張り所だ。重要な天王山3連戦を総力戦で戦い抜く。
114球の粘投も首位・オリックスの勢いにのまれた。11勝目を狙ったロッテ・種市篤暉投手は5回2/3を9安打4失点。自己最速の155キロをマークするも、今季5敗目を喫し「全体的に変化球が高かった。試合中に修正できればよかった」と反省した。
新球種のツーシームを織り交ぜながら、4回まで無失点。だが、制球が安定せず、5回からは2イニング連続で先頭を四球で歩かせた。2点リードの6回には、四球と4安打などで逆転を許し降板となった。
吉井監督は「変化球がうまくいってなかった」としながらも「こういう試合でしっかり投げられる投手になって欲しい」とエースへ期待を込めた。ゲーム差は今季最大の9.5に。マジック点灯阻止へ、もう負けられない。
ロッテの種市篤暉投手が先発し、5回2/3を9安打4失点。チームトップの11勝目を逃した。「全体的に変化球が高かったなっていう印象だった中で、もうちょっと試合中に修正できればよかったなと思います」と振り返った。
4回まで無失点に抑えたが、5回、6回には連続で先頭を四球で歩かせた。3−1の6回、四球と2安打で1死満塁とすると、渡部の右犠飛で失点。2死一、三塁からは、西野、中川圭に連打を浴び、逆転を許した。
吉井監督は「立ち上がりは結構良かったんですけど。ちょっと調子が悪そうでした。変化球がうまくいっていなかったみたいで。5、6回先頭四球あれが全てです。こういう試合でしっかり投げられるような投手になって欲しい」と話した。
ロッテの沢村拓一投手が25日、2日に抹消されてから初めて1軍の遠征に帯同し、キャッチボールなどで汗を流した。吉井監督は試合後「2度ブルペンでピッチングをしている状況で問題ないです。あとは月末にもう1度、診断をして問題なければ戻ってくることになるかと思います」と説明した。
沢村は可逆性脳血管攣縮症候群と診断され、7月下旬頃から頭痛の症状を感じ、8月2日に出場選手登録を抹消。検査入院し、同7日に退院したと球団が発表していた。
2位・ロッテは、首位・オリックスとの3連戦初戦を逆転負けで落とした。オリックスとのゲーム差は9.5に広がった。
0−0の2回、1死から、石川慎、岡、ブロッソーの3連打で2点を先制。ブロッソーは来日初適時打とした。2−0の5回には、先頭・茶谷が左翼フェンス直撃の二塁打。1死三塁から藤原の中犠飛で追加点を奪った。
だが、先発の種市は114球の粘投も6回途中で降板。3−1の6回、四球と2安打で1死満塁とすると、渡部の右犠飛で失点。2死一、三塁からは、西野、中川圭に連打を浴び、逆転を許した。
ロッテが、首位オリックスとの直接対決で3連打を放ち先制点を挙げた。
0−0の2回1死。対左投げ打率.421と“左腕キラー”の石川慎が相手先発・山崎から中前打を放ち出塁。続く岡は先制の右中間適時二塁打とした。
なおも1死二塁からは、ブロッソーが来日初適時打。中前適時打で2点目を挙げ、首位独走中の強敵からテンポ良くリードを奪った。
ロッテの西野勇士は成績不振や右肘トミー・ジョン手術を受けたりしてきたが、その度に何度も立ち上がり復活してきた。
西野は08年育成ドラフト5位でプロ入りし、12年11月に支配下選手登録。支配下1年目となった13年に9勝を挙げ、翌14年から3年連続20セーブ、14年には日米野球2014の日本代表に選出された。17年と18年はファームで過ごす時間が長くなったが、19年に先発、リリーフでフル回転の活躍で復活。
20年も先発ローテーション入りへ向けて好投を続けていた中で、開幕直後の20年6月29日に『右肘側副靱帯の手術』を受けた。長いリハビリを経て22年に1軍復帰し、同年は37試合に登板して3勝3敗15ホールド、防御率1.73、先発に再転向した今季はここまで13試合・81回を投げて、8勝3敗、防御率3.00と、先発陣に欠かせない働きを見せている。
2年間の不振から「新しい感覚を掴み」復活した19年、トミー・ジョン手術から復活した22年と、復活する要因は何かあるのだろうか−。
「どうなんですかね、やっぱり常に良くなること、向上心を持ってやれているのはいいことなのかなと思います」。
特に17年と18年は腐らずにロッテ浦和で黙々と若手選手と一緒に腐らずに練習していた姿が印象的。当時は復活すること、今だけでなく、その先を見据えて練習していたのだろうか−。
「今思えば正直、考えられていなかったのかなと思います。その時の自分の精一杯考えられることとかをやっていたと思うんですけど、今思えばもっとやれたんじゃないかなと思います」。
19年の復活は、アメリカの野球施設ドライブラインで自主トレをしたことも大きかったのだろうか−。
「もちろん、はい。身につけてきたことものはいっぱいあると思うので。ドライブラインに関しては肘のことがあってパフォーマンスが戻ってこないというのがあって、なんで辿り着いたかは覚えていないですけど、日本の人が行く中では割と早い段階だったと思います。自分で検索したか、本当に伝手を辿ったのか覚えていないですけどね」。
ドライブラインでのトレーニングをきっかけに、投手としての引き出しが増え、進化した西野勇士が見られるようになった。
「色んな気づきがあったし、そういう方向性はあるかもしれないですね」。
西野自身の引き出しが増えたことはもちろんプラスになっている。引き出しは経験を積むことで見つけたのだろうか−。
「それもありますけど、個人的には僕は良い球、質の良いボールを投げようと、配球の面ではタム(田村龍弘)に任せている。あいつが組み立てくれている中で、このボールはこういう風に使っていけるんだと自信とかを持たせてくれた。あいつのリードで。引き出しがそれのおかげで増えているのかなと思います」。
経験プラス、田村龍弘の存在をあげる。田村とは長年バッテリーを組み、今季も8勝中6勝が田村龍弘がマスクを被った時にマークしたものだ。
この先、負けられない戦いが続いていく。「とにかく自分の投げる試合は集中してゲームを作っていく。必ず試合にしてとにかく1試合を取れる確率上げられるようにしていきたいと思います」。苦しい状況の度に何度も這い上がってきた背番号「29」は、大逆転優勝へ向け負けられない大事な一戦でチームに勝利をもたらすためマウンドに上がる。
ロッテは25日、敵地でのオリックス戦に3−4で敗戦。1位・2位の直接対決に敗れ、ゲーム差を「9.5」に離されたほか、26日の対決で勝利しなければ相手にマジック点灯を許してしまう事態となった。
この日は2回に岡大海とマイク・ブロッソーの適時打で2点を先制し、5回にも藤原恭大の犠飛で加点。試合の主導権を握っていたが、先発の種市篤暉が中盤につかまる。5回に犠飛で1点を返され、6回は2本の適時打を浴びるなど3失点。試合をひっくり返されてしまう。
反撃したい打線は相手を上回る10本の安打を放ったものの、オリックスの強力リリーフ陣を攻略することは叶わず。3−4で逆転負けを喫した。
連勝が止まり、首位とのゲーム差は「9.5」。25日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した松中信彦氏も、「ロッテとしては序盤の流れで一気に行きたかったんですが、それを逆転されてしまった。本当に必死こいていかないと、この流れは変わらないかなと」と危機感をあらわにした。
また、番組MCの高木豊氏は「2番・一塁」でスタメン出場した山口航輝に注目。「下位打線から上位に回って得点しているケースもあって、この日は2番に山口を置いたんでしょうけど、個人的にはポランコと並べた方が怖い気はする」と組み替えた打線について持論を述べた。
打順に関しては、松中氏も「昨日までオリックスが1失点以下の試合を続けていたので、攻撃的な打順を組んだのかなと」と推測しながら、「今日負けたことによって、2番というのは今日だけかもしれない」とコメント。
同じく番組に出演した五十嵐亮太氏は元投手の視点から「2番に長打があるバッターがいるというのは嫌ですよね」と2番に山口を配置することの意味を解説しつつ、今後の起用法には「チームの状況にも寄ってくるので…何とも言えないですね。ある程度試しながら、反応を見ながらという感じになるのかなと」と語った。
これまでも選手の状態や相手関係を見ながら様々な策を練ってきた吉井理人監督だけに、次戦以降も色々な攻撃のパターンを試してくることだろう。
26日の試合はどんなラインナップで首位・オリックスに挑むのか、直接対決・第2戦はスタメン発表から目が離せない。