ロッテ沢村拓一投手(35)が残り20試合を全力で走りきる。14日、ZOZOマリンでの自主練習に参加。室内練習場でダッシュなどで汗を流し、坂本光士郎投手(29)と力強いキャッチボールも行った。
「可逆性脳血管攣縮症候群」を乗り越え、約1ヶ月ぶりに復帰したばかりだ。復帰登板となった3日の楽天戦(ZOZOマリン)では被弾を含む1回3安打1失点だったが、2戦目となった9日のオリックス戦(ZOZOマリン)では1回1安打無失点に封じた。クライマックスシリーズ出場権争いも大混戦の状況。「チームとしてやっているので、勝つことが1番の目標だと思います」。ロッテに帰ってきた当初から一貫しているチームへの献身的姿勢は不変だ。個人の状態、調子、環境は関係なく、勝つために責任を果たすだけだ。
練習後には打撃練習を終えた田村龍弘捕手(29)とバッテリーの役割を交換して捕手役を務めるなど、リラックスした表情も見せた。ロッテ日本一のために米国から帰ってきた男の、本領発揮はここからだ。
2位ロッテの吉井理人監督(58)が、残り20試合となったペナントレース終盤戦に向けた戦い方の指針を明かした。14日、ZOZOマリンでの自主練習後に取材に応じた。「ここからは短期決戦みたいな試合が続いていく。ビッグイニングを狙っていくような時間はないと思うので、よりスモールベースボールになっていくんじゃないかと思います」。バントやチームの強みでもある走力をより生かし、接戦を勝ちきるつもりだ。
投手起用については「先発ピッチャーは、大丈夫かな?と思う時は早く代えるかもしれない」と言及した。今季は先発投手に責任を課す意味でも最低でも5回、6回までは続投させる試合が多かったが「雨が降ってきてから傘を差すんじゃなくて、降る前に傘を差すみたいなことになるかもしれないですね」。大量失点の前に早めに交代する采配も示唆した。だが、「種市、小島、(佐々木)朗希みたいなチームの柱になっていく選手は」と名指ししたうえで、「苦しいところも頑張ってもらうかもしれない」と終盤までマウンドに立つ期待も寄せた。
首位オリックスに12ゲーム差と大きく離され、優勝はかなり厳しい状況だ。一方で、クライマックスシリーズ進出争いは2位から4位楽天まで3ゲーム差と大混戦となった。チームは次戦16日の西武戦(ベルーナドーム)を皮切りに、オリックス戦(京セラドーム大阪)、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)と計6連戦、1日空いて23日の西武戦(ベルーナドーム)まで7戦連続で敵地開催が続く。指揮官は「先攻なので、先制していきたい」と序盤の得点に重きを置いた。
この日は、各自がキャッチボールや打撃練習などで汗を流した。15日も試合はなく、試合間隔が2日以上空いたのはオールスター明けの7月中旬以来約2ヶ月ぶりだ。「それぞれ課題が分かっていると思うので、それにしっかり取り組んで試合でうまくいくように」と技術面だけではなく、「あまりやりすぎないように。ベストな状態で明後日からの試合に臨めるように。体も頭も」と精神面や体力面の調整も求めた。
ロッテは、球団公式チアパフォーマー「M☆Splash!!」と日本ハム公式チアチーム「ファイターズガール」とのコラボグッズの受注販売を、15日からマリーンズオンラインストア限定で開始すると発表した。
「M☆Splash!!」と「ファイターズガール」のコラボは、8月に球団公式電子トレカコレクション「MARINES COLLECTION」の企画を実施。その中で展開された両チアの全メンバーが登場する特別電子トレカのカードデザインを使用した、クッションやアクリルスタンド、巾着などが誕生した。販売は15日正午から24日まで受注しており、11月上旬頃の発送を予定している。
9月1日、ZOZOマリンにさっぱりとした顔で守備練習を行う男がいた。さわやかな笑顔を振りまくロッテ小川龍成内野手(25)だ。
前日まで、口髭&あご髭の、ちょっと大人なバージョンだったはず。「あれ?髭どうしたの?何で剃っちゃったの?」と問いかけた。
可愛らしいイケメンだけに、私も最初は???って感じでしたが、精悍さがあっていいなあと思っていた矢先だった。
男の約束だった。内田コーチにとっては、結果を出して欲しいための約束だったと推測が立つ。今季イースタン・リーグでは打率3割2分。1軍では1割6分7厘。内田コーチも、1軍で集中力を高める一助だったのだろう。
8月は2軍生活がながかったが、同24日に再び1軍登録された。同27日オリックス戦で「9番二塁」で先発。ファウルで5球粘って11球を投げさせる打席もあったが空振り三振。3打数無安打だった。同31日には「9番右翼」で再びチャンスが来た。第1打席で8球粘ったがまたも空振り三振。その日が約束の「4タコ」だった。
2死満塁からセーフティーバントを試みた場面もあったが「想定内でした」とベンチからのサインにも驚く様子はなし。二塁だけでなく、今季から外野も挑戦している守備についても「自分の長所だと思っているので自信が持てた」と手応えを得た。
守備と走塁は吉井理人監督らの信頼を得ている。打率はもちろんだが、今季2割1分1厘の出塁率アップは、もっともっと成長しなくてはいけない課題だ。9月12日には再び1軍登録を抹消された。ポランコも巨人時代にはなかったヒゲをはやし「髭もホームラン数も伸ばす」と言って本塁打王争い中。俊足巧打の小川には、髭も出塁率も伸ばす力を身につけ、再び1軍に帰ってきて欲しい。
ロッテはCS圏内の3位以内をキープするため、吉井監督が短期決戦型の采配で残り20試合に臨む。
選手には変わらず自然体のプレーを求めるが、自身の戦術に関しては「ビッグイニングを狙うような時間はないと思う。取れる時には取る野球に変わってくる」と明言。投手起用についても「雨が降る前に傘をさすみたいなことはあるかも」と早めの継投を示唆した。現在2位も3位・ソフトバンク、4位・楽天から猛追を受けている状況でもあり、一戦必勝で臨む。
“短期決戦仕様”でCSへの切符をつかみ取る。ロッテ・吉井理人監督(58)が14日、残り20試合の戦い方について「ビッグイニング狙ってるような時間はないと思うので、しっかり(点を)取れる時に取るという野球に変わってくる」と話した。
シーズン終盤を迎えて優勝は絶望的で、CS進出へ向けてソフトバンク、楽天と争っている。指揮官は「ここからは短期決戦みたいな試合が続いてくる。より、スモールベースボールになってくる」。小技も絡め、しぶとく1点を狙いにいく姿勢だ。
16日からは西武、オリックス、ソフトバンクとのビジター6連戦が待ち受ける。「先攻なので、先制していきたい」。CS進出へ負けられない戦いが続く。
「今年はしっかり低めに投げられていると思います」。
ロッテ・中村稔弥のツーシームに手応えを掴んでいる。8月6日の楽天戦、1−2の8回1死二塁でフランコに1ストライクから空振りを奪った2球目の131キロツーシーム、空振り三振を奪った3球目の130キロツーシームはストライクゾーンからボールゾーンに落ちる素晴らしいボールだった。9月6日のソフトバンク戦でも、0−3の8回1死走者なしで近藤健介を1ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた132キロツーシームも良い落ちだった。
「吉井監督からも1年目の時からツーシームは低めに低めにと言われていて、(今年は)投げられている確率が高いと思います」。
「感覚が良くなったのはそこからですね」と、2年目以降試行錯誤していたツーシームだったが、昨年8月26日の楽天2軍戦でのブルペンで「田村さんに試合前のブルペンで受けてもらっているときに、『ツーシームの球速が速くなっているよな』と言われて、ちょっと握りを深くというか、縫い目の外にして持ってああいう落ち方をしました。タムさんの一言がなかったら今まで通り投げていたのかなと思います」(22年8月31日オンライン取材)と、同日の試合で内田靖人から真ん中低めに落ちるツーシームで空振りを奪ったのをきっかけに、今季も感覚良く投げられている。
しっかり落とすためのコツを掴んだりしたのだろうか−。
「コツはないんですけど、狙う位置とか自分で分かってきたかなと思います」。
今季は14回1/3を投げ、イニング数を上回る15奪三振を記録しているが、ツーシームで奪った三振は13個。また、8月以降の奪三振は7だが、そのうち6奪三振がツーシームだ。現時点ではプロ入り後、最も高い奪三振率(9.42)。ツーシームが低めにしっかり落ちていることも要因の1つといえそうだ。
本来のツーシームを取り戻した中村稔は、ロングリリーフやビハインドゲームでのリリーフで登板することが多い。
勝ちパターンの投手と違って、決まったイニングでの登板ではないが、準備面での難しさは「特にないですね。初回から自分がやることはやってという準備をしているので、難しさはないです」と明かし、「早い段階からどんな形でもやることを心がけています」と続けた。
ロングリリーフはプロ1年目から経験している。「それもありますし、コーチも最初から体とか動かしといてくれというのがあるので、臨機応変にやっています」。
現在1軍には左のリリーフが坂本光士郎、鈴木昭汰、そして中村と3人いるとはいえ、“左のリリーフ”は貴重な存在。中村にはロングリリーフができるという武器もある。「無失点に抑えて、チームに流れを持って来れるようなピッチングがしたいです」。ツーシームを武器に、残りの試合でもパ・リーグの強打者達を抑えていきたい。