ロッテが勝率5割に復帰。1−2の7回2死走者なしから連打と四球で満塁と攻め立て、代打岡の左前への2点打で逆転した。3番手の中村稔が2勝目、沢田がプロ初セーブ。西武の隅田は完投実らず、負け数先行となる10敗目を喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | x | 3 |
ロッテの岡大海外野手(32)が1球で決めた。1点を追う7回2死満塁、友杉の代打に立つと、初球の外角低め真っ直ぐを左前へ。「CS争いができてる試合ですし、ああいう場面で、しかも他の選手の代わりにいく打席。責任感は持って立ってます」。決勝の2点適時打に、力強く右こぶしを突き上げた。
9月は体調不良者が続出し、7勝16敗と負け越し。この日の益田で特例2023での抹消は11人目となった。岡も38度超の発熱で24日に抹消されたが、復帰後の3試合は5安打3打点を記録。今季85安打と30打点はキャリアハイで、吉井監督の「代打の成功率もいい。ここは1発、岡で勝負」との起用に応えた。
チームは2戦連続の逆転劇で9月1日以来、1ヶ月ぶりの連勝。5割復帰で2位ソフトバンク、3位楽天と0.5ゲーム差に食らい付いた。岡は「争っているだけではダメ。最後勝ち抜かないといけない。役割をしっかりやりたい」と、勝ってかぶとの緒を締めた。
2位から4位に順位を下げていたロッテが、終盤の7回に逆転。CS争いに踏みとどまった。体調不良者が続出して、苦しいチームだけに価値のある勝利になった。
1点をリードされた7回2死からだった。打順は8番の下位打線で、ここから2点を奪っての逆転は想像しにくいだろう。しかし、茶谷と和田が連続ヒット。特に和田の一塁手の頭上を越えるヒットは、走者がいなければファーストへのハーフライナーでアウトになっていた打球だった。追い込まれ、やや高めに浮いたチェンジアップに必死に食らいついたヒットだった。
そして2死一、三塁。クイックモーションが苦手な隅田だけに、一塁走者の和田を走らせるかと思っていた。しかし、ベンチは打席の荻野で勝負をかけたかったのだろう。一塁が空くと歩かされる可能性があるため、走らせなかった。西武バッテリーとベンチも、逆転の走者を得点圏に進めるリスクより、次打者の友杉で勝負した方がいいと考えたと思う。厳しいところを突いて、ストレートの四球だった。
ロッテは代打に岡を送った。代打の鉄則は「初球を積極的に打ちにいく」。にもかかわらず、西武の古賀は内角に真っ直ぐを要求した。満塁であり、押し出し死球の可能性を考えれば、投手は厳しく攻めにくい。そして左腕が右打者に投げる内角球は、ストライクゾーンを通過するため、積極的に打とうとする打者は手を出す確率が上がる。内角へ甘く入った真っ直ぐを岡がしっかり捉え、逆転タイムリーになった。
嫌な流れを変えた。5回表1死二塁から三盗は、三塁ブロッソーのタッチが甘くなってセーフ。犠牲フライで同点に追いつかれた。6回表1死一塁からも、エンドランをウエストしながら、捕手の佐藤都の送球が高めにそれてセーフ。直後の古賀の勝ち越しタイムリーも、右翼手の荻野がチャージを緩めなければ、本塁はクロスプレーになっていただろう。攻撃でも5回のエンドランで走者の佐藤都が逆をつかれ、牽制死になっていた。
劣勢な流れをはね返した。これで2位で並んだソフトバンクと楽天とのゲーム差は0.5になった。残り6試合と1番多いロッテにとって、1試合でも早く順位を上げておきたい状況。1歩、後退の危機を回避した。
7年目のロッテ沢田圭佑投手(29)がプロ初セーブを挙げた。
1点リードの9回に登板し、1死一塁から西武岸を二ゴロ併殺に仕留めてガッツポーズ。発熱を伴う体調不良で特例2023で抹消された守護神益田の代役を果たした。「リリーフ陣はみんなでカバーしないといけない。今日は僕ができてよかった」。昨年受けた右肘のトミー・ジョン手術から復帰後、初勝利も初セーブも挙げ「まだ完全復活ではないですけど、小復活くらい」と笑った。
パ・リーグ4位のロッテは1日、西武23回戦(ZOZOマリン)に3−2で逆転勝ち。1点リードの9回、5番手の沢田圭佑投手(29)が1回無失点でプロ初セーブを挙げた。守護神の益田直也投手(33)が発熱により出場選手登録を外れる中、代役≠全うした。クライマックスシリーズ(CS)進出争いは楽天が勝ち、ソフトバンクが負けたことで両軍が2位で並び、0.5ゲーム差の中に3チームがひしめく大混戦となった。
9回1死一塁、岸を二ゴロ併殺打に斬ると、夕暮れ時の幕張に大歓声がこだました。守護神不在のピンチを救った29歳は右拳を下から突き上げ、渾身のガッツポーズ。沢田が1点のリードを守り切り、プロ初セーブを記録した。
「(9回を託され)やるしかないなと。相手の打者だけに集中して投げた。勝ててよかったなとガッツポーズが出た」。
緊急事態を救った。この日、今季チームトップの56試合に登板し、36セーブを挙げている益田が発熱を伴う体調不良により出場選手登録を外れた。今季初めて抑えを欠く中、吉井監督は「ペルドモか沢田か迷ったけど、沢田にした」と、力強い直球を武器とする右腕に託した。
大役を任され、「リリーフ陣は1年間を通して1人1人がカバーし合っていかないといけない」と奮起。先頭の古賀に左前打を許したが、後続を断ち「今日は僕が(益田さんを)カバーできてよかった」と笑った。
昨年6月に右肘を手術した。オリックスを戦力外となり、今季からロッテと育成契約。復帰に向け「元々の投げ方に戻るようなリハビリをしたら、また壊しにいくようなものなので、それとは決別して新しい自分に変わっていく練習をした」。体の連動性を意識したフォームの修正に取り組み、7月に支配下復帰を果たした。
「完全復活」を目標に掲げた今季はここまで16試合に登板し、2勝1セーブ6ホールドで防御率1.15。離脱者が続出する中、チームを支える存在となり「今は小復活≠ュらい」と笑う。残り6試合、「とことん勝っていきたい」と沢田。2〜4位が0.5ゲーム差の中にひしめくCS争いを、チーム一丸で勝ち抜く。
「9番・中堅」で3試合ぶりに先発出場したロッテ・和田康士朗外野手(24)が3回、今季3号の先制ソロをマークした。
観客の歓声がとどろく中、堂々とダイヤモンドを一周。球団を通じて、「打ったのはストレートです。初球から打てる球は積極的に振りにいこうと思って打席に入りました。高めの球を上手く打つことができましたね。僕もびっくりです!先制点が取れて良かったです」とコメントした。
相手先発は左腕の隅田。チームが3回2死まで無安打に抑えられていた中、隅田が投じた初球、内角高めの146キロの直球を一閃して豪快に引っ張り、右翼席まで運んだ。
今季は7月29日のソフトバンク戦でプロ6年目で初となる本塁打を記録。9月24日のソフトバンク戦でも2ランをマークしており、これで3本目となった。2021年に盗塁王に輝くなど足のスペシャリスト≠ニして活躍してきた左打者が、打でも存在感を示している。
ロッテ・益田直也投手(33)が1日、発熱を伴う体調不良により、特例2023対象選手として出場選手登録を外れた。
益田は9月30日の西武戦(ZOZOマリン)で4−4の9回に登板。2四死球と制球を乱すなど1死満塁のピンチを招いた後、打者の鈴木に対して2ボールとしたところで降板していた。
落胆した様子でマウンドを降りると、涙を浮かべながら戦況を見守った。試合後、吉井理人監督(58)は、交代の理由について「どう見てもどこかおかしい感じだったので。あれ以上投げてもストライクが入らないと思った」と話していた。
ロッテは9月22日から発熱を伴う体調不良の選手が続出。既に復帰した選手も含め、発熱による離脱者は益田で11人目となった。
また、ルイス・カスティーヨ投手(28)が右前腕の張りの影響で出場選手登録を外れた。左脇腹の肉離れで離脱していた西村天裕投手(30)は出場選手登録された。
ロッテの危機を、どん底からはい上がった男が救った。3−2の9回。守護神・益田の代役を務めたのは沢田だった。先頭・古賀に左前打も、1死後に岸を二ゴロ併殺打。負けられない試合の最後を締め、チームは約1ヶ月ぶりの連勝で勝率を5割に戻した。
プロ7年、通算142試合目での初セーブ。「投げていればいつかは来る。(喜びは)あんまり…」と笑った。昨年6月に右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、オフにオリックスを戦力外に。育成契約で拾われたロッテでブルペンを支える貴重な1人になった。
リーグ2位の36セーブの益田が体調不良でこの日、特例2023適用で出場登録を外れた。9月22日以降、11人目の特例抹消と悪い流れは続く。「みんなでカバーしないと。今日は僕ができて良かった」と守護神の凄みを肌で感じてきた沢田は負けじと腕を振った。
4位ながら上位2チームとは0.5差。吉井監督は「誰とは決めず、みんなで」と益田の穴を埋める考えだ。その筆頭が沢田。勝ち抜けば古巣オリックスがCSファイナルSで待つ。「ここまで来たら、とことん勝つ!」。代役守護神の力強い勝ちどきが響いた。
発熱による特例抹消から練習復帰したロッテ・佐々木朗について、吉井監督は「今日見ていても体力は回復していない感じ。もう少しかかるかな」と復帰時期は見通せていないことを明かした。
前日に合流し、この日はキャッチボールなどを行った。残り6試合。レギュラーシーズン中の登板は「分からない。彼の感覚と、心のスイッチをどこで入れてくれるか。無理はさせられない。未定です」と慎重な口ぶりだった。
元ロッテで、独立リーグのルートインBCリーグ・埼玉武蔵ヒートベアーズの清田育宏外野手(37)が1日、現役ラストゲームを終えた。
チームはこの日、「日本独立リーググランドチャンピオンシップ2023決勝」で火の国サラマンダーズと松山で対戦。
清田は「6番・DH」でスタメン出場し、1点を追う2回に同点の左中間二塁打を放った。
試合は1−6で敗戦。チャンピオンの座を逃すと同時に、清田にとっては現役最後の試合となった。
最後の打席は5点を追う9回2死。四球で出塁し、代走を送られてベンチに退いた。
清田はロッテの主力選手として活躍。しかし新型コロナウイルス禍で不要不急の外出をしたことなどを理由に、球団から21年5月に契約を解除された。
埼玉武蔵では今季からプレー。8月2日には引退試合を行い、「野球がもうできないかなと思った時期もありましたが、そんな時に色々な方に助けてもらいました。本当にありがとうございました」と感謝のコメントを口にしていた。
引退試合後も、チームのプレーオフの試合には出場していた。
シーズン最終盤を迎えても、パ・リーグのCS争いは混迷の度を増すばかりだ。
1日は2位だったソフトバンクが日本ハムに敗れ、オリックス戦に勝利した楽天に同率で並ばれた。
4位・ロッテも西武に逆転勝ち。勝率を5割に戻し、上位2チームを0.5ゲーム差でピタリと追っている。
2日はソフトバンク−楽天が直接対決。西武と戦うロッテは、一気に2位に浮上する可能性がある。ロッテが勝利し、ソフトバンク−楽天戦が引き分けに終わるケースだ。
その場合、ソフトバンクが69勝68敗3分け、楽天が69勝68敗2分け、ともに勝率は.5036だ。
一方のロッテは67勝66敗5分け、勝率.5038。3チームとも貯金1でゲーム差なしで並ぶが、わずか2毛差というミクロの差でロッテが2位になる。
ロッテは西武に逆転勝ち。8月31日、9月1日以来、約1ヶ月ぶりの連勝で勝率を5割に戻した。
吉井監督の試合後の主な一問一答は以下の通り。
ロッテの岡が仕事人ぶりを発揮した。
1点を追う7回2死満塁で代打で登場。西武・隅田の初球の直球をはじき返して、左前に逆転の2点適時打だ。
塁上でガッツポーズの岡は「緊張していたけど、頭だけは冷静に」と振り返った。
体調不良で9月24日に特例抹消。38度台の熱が出たというが、同28日に1軍復帰し「役割をしっかりやることだけを考えている」という。
今季85安打。15年の61安打を上回りキャリアハイを記録しているが「毎年、毎年必死にやっている。まだ納得いく数字ではないし、安心しないようにガツガツいきたい」と貪欲さは失わない。
CS争いは三つ巴の展開。「この1勝は凄く大きい」と力を込めた。
チームの危機を、どん底から這い上がった男が救った。3−2の9回。ロッテの守護神・益田の代役でマウンドに上がったのは沢田だった。
「内容は良くなかったけど、やるしかないので」。先頭・古賀に右前打も、1死後に岸を二ゴロ併殺打。負けられない試合の最後を締め、チームは約1カ月ぶりの連勝で勝率を5割に戻した。
プロ7年、通算142試合目での初セーブ。それでも右腕は「投げていればいつかは来る。(喜びは)あんまり…」と笑い飛ばした。昨年6月に右肘靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、オフにオリックスを戦力外に。育成契約で拾われたロッテでブルペンを支える貴重な1人になった。
その「大将格」で、リーグ2位の36セーブを誇る益田が発熱を伴う体調不良でこの日、特例抹消。ブルペンで常に姿を見ていた沢田は「(ベンチから)ブルペンに来た時から戦闘態勢。集中力の高さはずば抜けている。(オリックス時代の)平野さん、増井さんもそう」。守護神の凄みを肌で感じ、負けじと腕を振った。「リリーフ陣はみんなでカバーしないと。今日は僕ができて良かった」と胸を張った。
大阪桐蔭時代はエース・藤浪(オリオールズ)の2番手で背番号10だった。盟友は海の向こうで地区優勝。連絡を取っているという沢田は「凄いですね」とおおいに刺激を受けている。
4位ながら上位2チームとは0.5差。吉井監督は「誰とは決めず、みんなで」と益田の穴を埋める考えだ。その筆頭が沢田。勝ち抜けば古巣オリックスとのCSファイナルでの対決が待つ。
「ここまで来たら、とことん勝つ!」。スタジアムに代役守護神の声が響いた。
西武戦の試合後、発熱による特例抹消から練習に復帰した佐々木朗の現状について語った。
佐々木朗は前日から練習に合流。指揮官は「今日見ていても体力は回復していない感じだった。もう少しかかるかなと見ています」とした。
右腕はこの日はキャッチボールなどを行った。残り6試合。レギュラーシーズン中の登板について聞かれると、吉井監督は「分からない。彼の感覚と、心のスイッチをどこで入れてくれるか。こっちで背中を押そうと思ってるけど、無理はさせられないので。未定です」と慎重な口ぶりだった。
パ・リーグのCS進出争いが激化している。
2位・ソフトバンクが敗れ、3位の楽天が勝利し、同率で2位タイに浮上した。
4位・ロッテも西武に逆転勝利し、順位は変わらないが、2位に0.5ゲーム差と1試合で逆転可能な射程圏に入っている。
最終的に勝利が並んだ場合、パ・リーグの規定では
で順位を決定する。
ソフトバンクと楽天が勝率で並んだ場合は、直接対決で楽天が14勝8敗と勝ち越している。直接対決は残り3試合なので、(1)の条件では楽天が上回る。
ロッテが他の2球団と勝率が並んだ場合は、ソフトバンクとは12勝12敗1分け、楽天とも12勝12敗と並んでいる。ただし、楽天とは直接対決を1試合残している。
(2)の条件では交流戦で7勝9敗2引き分けと3チーム中、唯一負け越しているロッテが有利になる。
(1)でも(2)でも決まらない場合は前年の順位が上のチームが進出となり、ソフトバンク(前年2位)→楽天(同4位)→ロッテ(同5位)の優先順位となる。
クライマックスシリーズ(CS)への進出争いが佳境を迎えているパ・リーグが再び混沌としてきた。
1日の試合前の時点で、2位・ソフトバンクが貯金2、3位・楽天が勝率5割、4位・ロッテは借金1で追いかける展開だった。
だが、ソフトバンクが本拠地で日本ハムに3−4で逆転負け。先発の石川が3回4失点と結果を残せなかった。
一方、楽天は優勝が決まっているオリックス戦に打線が爆発。序盤2回までに5得点を挙げるなど8−2で勝利し、69勝68敗でソフトバンクと並んだ。楽天の貯金、ならびに2位浮上はどちらも4月5日以来となった。
また、4位・ロッテも西武戦に逆転勝ち。1−2の7回に代打・岡が2点適時打を放ち、継投で逃げ切った。
これにより4位・ロッテも再び勝率5割となり、2位で並ぶ2チームと0.5ゲーム差に接近。最後まで予断を許さないデッドヒートとなった。
残り試合はソフトバンクが4、楽天が5、ロッテが6となっている。
ロッテ・和田が貴重な一発を放った。
0−0の3回。好投を続ける西武先発・隅田から簡単に2死を奪われたが、迎えた打席で初球の146キロの直球を思い切り振り抜いた。
チーム初安打が先制の今季3号ソロ。広報を通じて「初球から打てる球は積極的に降りにいこうと打席に入った。高めの球をうまく打つことができた。僕もビックリです」と振り返った。
今季はプロ6年目で初アーチをマーク。この日の一発は9月24日のソフトバンク戦以来だった。
ロッテの守護神・益田直也投手(33)が1日、発熱を伴う体調不良のために「特例2023」の対象選手として出場選手登録を抹消された。
益田は今季ここまでリーグ2位の36セーブをマーク。
しかし前日の西武戦は4−4の9回に登板して打者4人に1安打2四死球。1死満塁で打者鈴木にカウント2ボールになった場面で交代となった。吉井監督は「どう見てもおかしかった」と話していた。
ロッテは体調不良者が続出。これで「特例2023」で出場選手登録を抹消されるのは11人目となった。
渾身のガッツポーズが決まった。1点差の9回1死一塁。ロッテ・沢田が岸を149キロ直球で二ゴロ併殺に仕留め、7年目にしてプロ初セーブ。今年1月にオリックスから移籍し、トミー・ジョン手術からの復帰を果たした新戦力が、チームの5割復帰に貢献した。
守護神・益田が発熱により離脱し、“代魔神”を務めた。「まあ、やるしかないので。結果は良かったと思います」。先頭の古賀には左前安打を許したが、後続を力強い直球で押し切った。チームは約1ヶ月ぶりに連勝。前夜(30日)には同点の9回1死満塁のピンチをつくった益田を坂本が2者連続三振でカバーし、この日は沢田が穴を埋めた。「リリーフ陣は1年間を通してみんながカバーしていかないといけない。今日は僕がカバーできて良かった」と胸をなで下ろした。
4位をキープし、2位の楽天、ソフトバンクとのゲーム差は0.5。「(CSファイナルで)オリックスとやりたいですね」。主力の穴を日替わりヒーローで埋め、ロッテが生き残った。
ロッテの益田直也投手が1日、発熱による体調不良で特例2023措置で登録抹消された。またカスティーヨは右前腕の張りで登録抹消となった。
益田は30日の西武戦(ZOZO)で同点の9回から登板したが2死四球などで満塁のピンチをつくり降板していた。チームは9月22日から小島や山口、佐々木朗などが発熱による体調不良で離脱。すでに復帰した選手もいるが発熱による離脱はこれで11人目となった。
プロ初セーブを挙げ、力強く拳を握った。プロ7年目のロッテ・沢田が、1点リードの9回から登板し、1回1安打無失点。落とせない一戦でリードを守り抜き「いつも通り投げられた」と振り返った。
守護神の不在も動揺はなかった。この日は益田が発熱を伴う体調不良のため「特例2023」の適用で出場選手登録を抹消。CS争い真っただ中での緊急事態にも「リリーフ陣は1年を通してみんながカバーしていかないといけない」と落ち着きを忘れず仕事を果たした。
日本時間9月29日には、大阪桐蔭時代のチームメートで、オリオールズの藤浪が地区優勝を果たした。現在も連絡を取り合っており、「すごいっす。(僕も)頑張ります」。海を渡った友人から刺激をもらっている。
チームは2戦連続の逆転勝ちで1ヶ月ぶりの連勝を挙げ「勝って良かった」。勝率を5割に戻し、同率2位のソフトバンクと楽天には0.5ゲーム差。総力戦でさらに勢いを加速させる。
ロッテは逆転勝ちを決め1ヶ月ぶりの連勝。勝率を5割に戻し、2位・ソフトバンク、楽天に0.5ゲーム差に迫った。吉井監督は「もちろんもう負けられない試合が続くので。みんな勝ちにいってるから、良かったと思います」と話した。
打線は、両軍無得点の3回、2死から和田が先制の3号ソロを右翼席へ放り込んだ。
1点ビハインドの7回には、2死から茶谷、和田が連打で好機を呼ぶと、続く荻野が四球。2死満塁で、友杉の代打・岡が逆転の左前2点適時打を放ち、決勝打とした。指揮官は「下位打線がよく塁に出て、最後は代打の岡だったんですけど、一発で仕留めてくれて助かりました。本当に岡は生え抜きじゃないですけど、チームのために頑張ってくれている」と振り返った。
ロッテは逆転勝ち。勝率5割に戻し、CSを争うソフトバンクとのゲーム差を0.5に縮めた。
両軍無得点の3回。2死から和田が相手先発・隅田が投じた初球、内角高めの146キロ直球を振り抜き、先制の3号ソロ。「初球から打てる球は積極的に振りにいこうと思って打席に入った。僕もびっくりです。先制点が取れて良かった」とした。
1点ビハインドの7回には、2死から茶谷、和田が連打で好機拡大。続く荻野が四球を選び2死満塁とすると、さらに代打・岡が逆転の左前2点適時打を放ち勝負をひっくり返した。
先発のメルセデスは、5回4安打1失点。再三ピンチを背負いながらも、要所を締める投球を披露し、「今日はインサイドのボールが思い通りにコントロールできなかったのですが、逆にアウトサンドのボールをしっかり投げて修正することができました。同点に追いつかれてしまいましたが、気持ちはアグレッシブに最後まで投げることができました」とコメントした。
守護神益田が発熱で離脱。1点リードの9回は澤田が登板し、逃げ切った。
ロッテの沢田圭佑投手が、プロ7年目にして初セーブを挙げた。お立ち台では「いつも通り投げられたと思います。同点まではオッケーと思って、最悪逆転は絶対されないようにと思っていた」と振り返った。
1点リードの9回からマウンドへ。先頭・古賀には左前打を許したが、続く西川は左飛。岸は二塁への併殺打に仕留め、リードを守り切った。
この日は、益田が発熱を伴う体調不良のため「特例2023」の適用で出場選手登録を抹消された。CS出場への踏ん張りどころで、守護神の不在。それでも、動揺することなく緊張の高まる9回をしっかりと抑え「リリーフ陣は1年を通してみんながカバーしていかないといけない。昨日は坂本が益田さんをカバーして、今日は僕ができたのでよかった」と話した。
ロッテ・益田直也投手が1日、発熱を伴う体調不良のため「特例2023」の適用で出場選手登録を抹消された。
右腕は、9月30日・西武戦で同点の9回から登板したが、制球が定まらず安打、四死球、暴投で1死満塁に。鈴木に2球連続ボールとなったところで、吉井監督が交代を告げた。ベンチに戻ってからは、悔し涙をぬぐいながら戦況を見つめていた。
ロッテでは、9月22日から発熱する選手が続出。益田で11人目となった。
また、カスティーヨは右前腕の張りのため出場選手登録を抹消となった。
「前よりは(調子は)いいかなと思います」。
21年に盗塁王に輝くなど、ここ数年は足で貢献することの多かったロッテ・和田康士朗が、バットでも存在感を放つ。
9月最初のスタメンとなった24日のソフトバンク戦で本塁打を含む4安打の大暴れ。25日のソフトバンク戦でも和田毅の外角のスライダーに体勢を崩しながらもライト前に運べば、27日の日本ハム戦では2点適時打を含む2安打。そして10月1日の西武戦では、0−0の3回2死走者なしの第1打席、隅田知一郎が投じた初球のストレートをマリーンズファンの待つライトラグーン席へ先制の第3号ソロ、1−1の5回2死一塁の第2打席はセカンドへの内野安打、1−2の7回2死一塁の第3打席は隅田のチェンジアップに泳ぎながらもうまく合わせてライト前に運び、猛打賞を達成した。
今季の和田は“強く振る”意識から足を活かしたコンパクトなバッティングにスタイルチェンジ。新しい打撃スタイルでは、「低いライナーを打てば外野の間を抜けることが多くなると思うので、二塁打、三塁打を増やしていけたらいいなと思います」と話していたが、ここ最近、打撃の状態が良いのは、取り組んできたことが打席内でできているということなのだろうか−。
「そうですね、4安打打った時の最初のライト線とかこの間の日ハム戦の一塁線もそうですけど、大きい打球を打たなくても、低くて速い打球、間を抜けて二塁打、三塁打になるので、そういう打球を打てるように意識しています」。
昨季までの3年間、126打席立って本塁打は1本もなかったが、今季は105打席でプロ初本塁打を含む3本のアーチを描く。コンパクトなスイングでも、しっかりと飛距離が出ている。
「ホームラン2本(※9月30日取材)とも全然狙っていないんですけど、狙っていなくてもコンパクトなスイングをすれば当たれば飛んでいくので、そういうのを今はいい感じなのかなと思います」。
これまでは代走からの1打席ということが多く、スタメン出場して4打席立つことが少なかった。今季はスタメン出場も増え、今年6月の取材では「今まで見たいな代走から入って1打席回ってくる、回ってこないよりかは何打席もあった方が、気持ち的に全然違いますね」と、ゆとりを持って打席に立てるようになった。
6月に取材してから3ヶ月が経った現在も「代走でいく1打席よりも4打席回ってくる気持ちの方が楽ですね」と、基本的には精神面で変わらないが、「スタメンで行ってもいつもだったら大体接戦の場面で代打出されるんですけど、この間の4安打打った時は緊迫した場面でも打席に立たせてもらえた。緊張感の中で打席に立てたのは、いい経験になったなと思います」と試合途中に代打出されることなく、最後まで試合に出続けていることも和田にとってプラスに働いているようだ。
9月後半からスタメン出場が増えているが、9月24日のソフトバンク戦で先発出場するまで9月は1度もスタメン出場はなく、打席に立った数もわずかに「3」だった。打席に立つ機会が少ない中で、結果を残すために「変わらずにバッティング練習をしっかり。なかなか打席に立てないと、バッティング練習でホームランを狙ったり、大振りになっちゃうんですけど、そこはいつスタメンで行ってもいいようにしっかりバッティング練習でもライナーを打つようにしています」と準備をしていた。それが今の好調さに繋がっている。
CS進出争いが激しくなっている現状、勝負所の代走で必要な選手ではあるが、バットでもしっかりと結果を残しており先発でも見てみたいというのが本音。首脳陣にとっても、嬉しい悩みだろう。和田は残り試合で「1番は変わらずスタメンで出ることですけど、代走だったり、守備固めで自分ができることがあるので、しっかり自分の役割を果たしたいと思います」。チームの勝利するために、足でも、そしてバットでも変わらず貢献していく。