オリックスが0−0の8回に均衡を破った。先頭杉本の二塁打を足場に攻め、2死三塁から若月のこの試合3安打目の左前打で点をもぎ取った。さらに代打頓宮の二塁打で加点した。東が5回を無得点に抑えた後も中継ぎ陣が踏ん張り、9回は平野佳が締めた。ロッテは救援陣によるリレーで接戦に持ち込んだが、打撃陣にあと一本が出ずに零敗を喫した。
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | x | 2 |
ロッテ佐々木朗希投手が、21日の第4戦でブルペン待機する可能性が浮上した。
吉井監督は今後の起用について「今ちょっと本当に(登板可能か)ギリギリなので、明日彼と話して。行けるなら行って欲しいですけれど、そこはこっちが判断したい」と言及。「朗希は多分行く気満々でいると思うんですけれど、体を見て明日決めようと思います」と正式な決断は持ち越した。
14日のファーストステージ第1戦ソフトバンク戦で体調不良明けながら3回完全投球で復帰後、17日には「放牧に出た馬みたい」と登板後の状態が完全でないことも明かした。その後にブルペン投球はしていない模様。この日も軽めのキャッチボールなどで調整した。
黒木投手コーチも「明日また、色んなブルペン陣であったり、そのベンチのメンバーとかっていうのを構成していくので、それを見て判断していただければ」と示唆した。登板せずに勝利すれば、5戦目以降の先発としてスタンバイしそうだ。
ロッテが崖っぷちに立たされた。先発陣の駒不足により、救援陣で1試合をつなぐCS史上初の「ブルペンデー」を選択。0−0の8回、5番手の西村がオリックス若月、代打の頓宮に連続適時打を浴び、力尽きた。オリックス相手にアドバンテージを含め1勝3敗。10年以来の日本シリーズに、引き分けでも進めない状況となった。
西村は先頭の杉本に詰まらせながらも左翼線二塁打。2死三塁まで粘ったが、若月に先制左前適時打を許した。「僕の投げどころが悪かった。塁が空いているので、ストライクという感じじゃなくても良かったので、もうちょっと(ゾーンを)広げていければ変わったんじゃないかなと思う」と反省。続く頓宮にも左翼線へ適時二塁打を喫した。
吉井監督は「中森、国吉2人で5イニングいってくれたらと思っていた。沢村含めて1番良い6イニングを投げてくれたので、助かりました」と救援陣をたたえた。西村には「しょうがない。飛んだコースが悪かった」と責めなかった。
第4戦は右肘炎症で離脱していた種市をぶっつけ本番で先発起用する。「彼はやる気を出してくれているので彼のピッチングをしてくれたら」。9月28日以来の登板となる10勝右腕に命運を託した。
ロッテの引き分け以下で終戦となる第4戦の先発は種市篤暉投手に託された。
9月30日に右肘炎症で戦線離脱していた右腕は、この日から森とともにチームに合流。「もう全力でいくだけ」と同28日の日本ハム戦以来の先発へ意気込んだ。吉井監督は森も含めて「2人とも明日出る要員として考えている。彼(種市)はやる気を出してくれているので、彼のピッチングをしてくれたら」と期待した。
ロッテが崖っぷちに立たされた。先発陣の駒不足により、救援陣で1試合をつなぐCS史上初の「ブルペンデー」を選択。0−0の8回、5番手の西村がオリックス若月、代打の頓宮に連続適時打を浴び、力尽きた。打線もオリックス投手陣を打ち崩せず、完封負け。これでオリックス相手にアドバンテージを含め1勝3敗。10年以来の日本シリーズ進出へ向けて、残り最大3試合は3連勝だけが条件となった。吉井理人監督(58)が佐々木朗希投手(21)の現状も含めて試合後に受け答えした一問一答は以下の通り。
ロッテの引き分け以下で終戦となる第4戦の先発は種市篤暉投手に託された。
9月30日に右肘炎症のため、出場選手登録を抹消されていた右腕は、この日から森とともにチームに合流。「もう全力でいくだけだと思います」と同28日の日本ハム戦(エスコンフィールド)以来の登板へ気合を入れた。黒木投手コーチは故障明けの種市について「状態を見ながら、その状況に応じてやっていく」と話した。
ロッテ中森俊介投手がブルペンデーの2番手で最長イニングとなる3回1安打無失点と好投し、試合の流れをつくった。
2回には2死満塁のピンチを背負ったが「周りから見たらピンチですが、自分を追い込むことはせずに逆に気楽に、抑えたら次にチャンスが来るという思いだった」と語った。
CS史上初の「ブルペンデー」を敷いたロッテは7回から勝ちパターンの投手を投入したが、ついに失点を喫した。
5回から2回無失点の国吉佑樹投手(32)からバトンを受けた4番手は坂本光士郎投手(29)。ラッキーセブンの攻撃で盛り上がる敵地の中で、2番宗、3番森、4番セデーニョという上位打線をわずか7球で3アウトを積み重ねて無失点。球団を通じて「大事な試合なので、アウトを1つずつ取っていこうと思って投げました。結果3人で抑える事ができて良かったです」とコメントし、8回から登板した5番手の西村天裕投手(30)へつないだ。
西村は先頭の杉本を詰まらせたフライを打たせたが、左翼前に落ちる不運な当たりで二塁打を許すと、2死三塁から若月に先制の左前適時打を浴びた。さらに代打頓宮に左翼線へ適時二塁打を献上した。
打線が8回まで無得点とオリックス投手陣を打ちあぐねる中で奮闘してきたブルペン陣だが、重たい2点を失った。
ロッテが崖っぷちに立たされた。2010年以来の日本シリーズ進出に後がなくなった。前夜はシーソーゲームをモノにしたが、オリックス相手に1勝3敗となり、1つも負けられない状況になった。
CS史上初の「ブルペンデー」を敷いた中、0−0の8回にマウンドに上がった5番手西村天裕投手(30)がつかまった。
2死三塁からオリックス若月に先制の左前適時打を許し、続く代打頓宮にも左翼線へ適時二塁打を打たれ、2点を失った。
レギュラーシーズンでは今季4度「ブルペンデー」で臨み3勝1敗。継投策に懸け、まず先発に沢村拓一投手(35)を起用した。2四球で満塁のピンチを背負ったが1安打無失点に封じた。
2回から2番手で中森俊介投手(21)がマウンドを引き継ぎ、3回1安打無失点と好投。3番手国吉佑樹投手(32)は0−0の中、5回2死一、三塁とピンチを背負ったが、オリックス紅林の痛烈なライナーを国吉自身が好捕。抜ければ先制を許す場面で自身を救うなど、2回2安打無失点で、4番手坂本光士郎投手(29)にマウンドを託した。
坂本は7回を無失点に抑えたが、5番手西村がオリックス打線につかまった。
CS史上初の「ブルペンデー」を敷いたロッテは、0−0の5回から3番手で国吉佑樹投手(32)がマウンドに上がった。
2死一、三塁とピンチを背負ったが、オリックス紅林の痛烈なライナーを国吉自身が好捕。抜ければ先制を許す可能性があった場面でビッグプレーが出た。
キャッチ後、ボールの勢いに押されて背中からマウンドに倒れ、ぐるりと後ろ回りで受け身を取った。
2イニング目の6回も2死一塁で中川圭を右飛に打ち取り、2回2安打無失点で4番手坂本光士郎投手(29)にマウンドを託した。
国吉は「あの回あたり(5回、6回)に投げることはわかっていましたし、しっかり準備だけはして、0−0で回ってくるだろうなと思っていたので、その準備だけしてマウンドに上がりました。緊張感もある中で先頭にフォアボールをだしてばたつきましたが、最後はピッチャーライナーが運よくグローブに入ってくれたので、何とか無失点でいけたかなと思います。後ろにつがった」と球団を通じてコメントした。
CS史上初の「ブルペンデー」を敷いたロッテは、0−0の5回から3番手で国吉佑樹投手(32)がマウンドに上がった。
2死一、三塁とピンチを背負ったが、オリックス紅林の痛烈なライナーを国吉自身が好捕。抜ければ先制を許す可能性があった場面でビッグプレーが出た。
キャッチ後、ボールの勢いに押されて背中からマウンドに倒れ、ぐるりと後ろ回りで受け身を取った。
CS史上初のブルペンデーで臨んだロッテは、2番手で2回から登板した3年目右腕、中森俊介投手(21)が3回1安打無失点と快投した。2イニング目、3イニング目とマウンドに向かってゼロを並べ続けた期待の若手の頼もしい姿に、ネットも大絶賛で「中森くん」がトレンド入りした。
X(旧ツイッター)では「中森くん良すぎて震える」「中森くんナイスピッチング。マジ救世主。」「中森くん、神ピッチング!!!」「中森くん来季は先発ローテ頼んだよ!」「中森くん、未来の大エース様だ…」など、早くも来季の飛躍も期待するコメントも見られた。
ロッテ沢村拓一投手(35)が先発し、初回を1安打2四球無失点に封じた。
「今日の結果がないと明日につながっていかないので、ゼロに抑えることだけ考えて、粘れて良かったです」。
救援陣が短いイニングで1試合をつなぐ「ブルペンデー」となったが、初回先頭の中川圭にいきなり初球を捉えられ、中前打を許した。続く宗は三塁側ベンチに入ろうかという打球を佐藤都志也捕手(25)がナイスキャッチ。森に四球後、4番セデーニョは2−2からスプリットで空振り三振を奪った。
杉本にも四球を与え、2死満塁のピンチ。だが、最後は紅林を三ゴロに抑え、先制は許さなかった。この日最速153キロ直球にスプリットなどの変化球を交えてゼロで終えると、表情を緩めることなく、ベンチ前で仲間らとグータッチした。
CSでの「ブルペンデー」は史上初。ロッテは今季4度、「ブルペンデー」で臨んだが3勝1敗だ。沢村が今月6日のオリックス戦(ZOZOマリン)で先発し、1回1安打無失点で12−1の快勝を導いた試合を含み、初回を無失点で封じた試合は全勝している。
2回から2番手で中森俊介投手(21)がマウンドを引き継いだ。同回も2死満塁のピンチを背負ったが、森を二ゴロに抑えた。
第2戦はロッテが9回に逆転し、シーソーゲームを制した。タイに持ち込みたい第3戦はブルペンデーで、先発マウンドには沢村拓一投手(35)が上がる。王者オリックスは勝って日本シリーズへ王手をかけたい。球団史上初となる育成出身の先発勝利へ東晃平投手(23)が先発する。
両チームのスタメンは以下の通り。
ロッテはポストシーズンでは異例のブルペンデーで臨む。予告先発は、10月6日オリックス戦(ZOZOマリン)でもブルペンデーの先陣を切った沢村拓一投手(35)だ。
吉井理人監督(58)はレギュラーシーズンでブルペンデーを4度採用して3勝1敗。うち2試合がオリックス戦で2勝0敗、いずれもオリックス打線を1得点に抑え込んでいる。
今季のブルペンデーの試合概要、継投一覧は以下の通り。
先発の広畑を含めて8投手を起用。8回までオリックス打線を無得点に抑え、5−1で勝利した。継投は以下の通り。
先発の岩下を含めて6投手を起用。2番手の広畑が3イニングを投げた。6回までに打線が6得点。終盤に追い上げられたが、6−4で勝利した。継投は以下の通り。
先発予定だった佐々木朗が発熱で登板回避したため、急遽ブルペンデーに。先発の横山を含めて7投手を起用も、初回の5失点が響いて6−7で敗れた。継投は以下の通り。
先発の沢村を含めて8投手を起用し、オリックス打線を5安打1得点と抑え込み、打線も爆発して12−1で大勝した。継投は以下の通り。
ロッテは20日、「2023年度パ・リーグ個人タイトル獲得記念グッズ」の受注販売を同日からマリーンズオンラインストア限定で開始したと発表した。
ロッテのタイトル獲得者は「最優秀中継ぎ投手賞(42ホールドポイント)」ルイス・ぺルドモ投手(30)、「最多本塁打者賞(26本塁打)」グレゴリー・ポランコ外野手(32)の2人。ペルドモは「嬉しいよ!チームの勝利のために1年間腕を振り続けた結果さ。マリーンズファン、チームの皆に感謝したいね」。ポランコも「ホームランキング最高!1年間応援し続けてくれたマリーンズファン、ほんまありがとう。そして最高の仲間達にも感謝するよ。パワー!」と球団を通じてコメントした。
グッズはフェイスタオル、Tシャツ、トートバッグなど。販売はマリーンズオンラインストアにて20日正午〜29日午後11時59分まで受け付ける。
CSでは異例となる救援投手でつなぐ「ブルペンデー」を採用し、総力戦で挑んだが、力尽きた。0−0の8回2死三塁。オリックス・若月が放ったゴロが無情にも三遊間を抜け、マウンド上の西村は膝から崩れ落ちた。執念の継投が実らず、零封負け。ロッテ・吉井理人監督(58)は選手をかばった。
「よく粘って最後まで勝つチャンスをつくってくれた。西村はいつもああいう場面で抑えてくれている。飛んだコースが悪かった。仕方ない」。
先陣を切った沢村は1回無失点。続く3年目の中森も3回1安打無失点の好投でつないだ。3番手の国吉は2回無失点。指揮官は「3人で6イニングいったら最高だと思っていた」。事前に「どの場面でいくか」など役割を伝えて臨み、プラン通りに進んだが、5番手の西村がつかまった。
レギュラーシーズンでは今季4戦3勝の「ブルペンデー」に懸け、救援陣は粘ったが、第1戦で山本から5点を奪った打線が沈黙。6安打で無得点で、吉井監督は「これがずっと課題」と言葉少なだった。
オリックスのアドバンテージを含め1勝3敗。崖っぷちの状況で、第4戦の先発は今季10勝の種市に託す。レギュラーシーズン最終登板は9月28日の日本ハム戦で、右肘の炎症からぶっつけ本番となるが、指揮官は「やる気を出してくれている。彼の投球をしてくれたら」。再びミラクルを起こす。
救援陣で継投するブルペンデーで先陣を切ったロッテ・沢村拓一投手(35)は1回2死満塁の大ピンチを切り抜けて無失点で2番手・中森にバトンを渡した。ただ、チームが負けたことで試合後「悔しい。自分のピッチングがどうこうじゃない。今日勝たないと明日がないという戦いをずっとしている訳だから、チームが勝つことが全て」と厳しい表情だった。
ロッテはアドバンテージの1敗を含めて3敗目となり、日本シリーズ進出には3連勝しかなくなった。
崖っぷちで迎える21日の第4戦には右肘炎症のため9月30日に出場選手登録を外れた種市が先発。吉井監督は「ぶっつけ本番になるんですけど、やる気を出してくれているので」と話した一方で、14日のソフトバンクとのファーストステージ第1戦で先発して3回41球を投げた佐々木朗の今シリーズ中の起用については「ほんと、(登板できるかどうか)ギリギリなんで…。朗希は行く気満々でいると思うけど、明日、彼と話して。いけるならいって欲しいですけど、そこはこっちが判断したい」と明言を避けた。
ロッテは第4戦に種市が先発する。右肘炎症からの復帰登板が大事な一戦となるが、患部の回復具合については「ファイナルステージを目指してリハビリをしていた。100%です」。第3戦前の練習に合流し、ダッシュなどで調整した。
今レギュラーシーズンでは9月下旬に離脱するまでに小島と並ぶチームトップの10勝を挙げた。CSでの登板は過去になく「緊張すると思うが、いつも通り投げていきたい」と意気込んだ。
ロッテは沢村拓一投手(35)が先発。救援投手が小刻みに継投するいわゆるブルペンデーで第3戦に挑んだ。
米大リーグではポストシーズンの試合でもブルペンデーが用いられることもあるが、NPBでは極めて異例。7回までは無失点だったこともあり、SNSでは「CSでブルペンデーは草」「ブルペンデーだったのに、ロッテようやってるよ」「CSファイナルの舞台でブルペンデーが普通に成功してる」などと話題になり、Xでは「ブルペンデー」のワードがトレンド入りした。
今季のレギュラーシーズンでは、救援投手が小刻みに継投する「ブルペンデー」を採用すると4戦3勝1敗。先発陣が手薄な状況にあるロッテは、勝率75%を誇る強力な策で、リーグ3連覇の王者、オリックスに立ち向かった。
ブルペンデーの先陣を切ったのは沢村だ。10月6日のオリックス戦(ZOZOマリン)でもブルペンデーの先発を担い、勝利に貢献した右腕は一回、先頭の中川圭に初球を中前打とされた。その後2四球で2死満塁のピンチを招いたが、6番・紅林を148キロの直球で三ゴロに斬り、シャットアウト。慎重に26球を投げ、無失点で後続につなぎ、「ゼロに抑えることだけ考えて、粘れてよかった」とうなずいた。
沢村のあとを受け、21歳の中森が、2回から2番手でマウンドへ。2回は、味方の失策が絡んで1死一、三塁とされたが、1番・中川圭をチェンジアップで空振り三振。続く宗に四球を与えて2死満塁となったが、最後は森を152キロの直球で二ゴロに仕留め、ピンチを脱した。3回52球を投げ、1安打無失点。チームに勢いをもたらす好投を披露し、「気持ちだけでは負けないように自分も気持ちを前面に出して、投げることができた」と胸を張った。
CSファーストステージから19日のファイナルステージ第2戦までマウンドに上がったロッテの投手はのべ28人。救援陣の好投が光っており、指揮官は「(リリーフ陣の)実力があるのは知っていたけど、こういう場面でも(力を)出せるっていうのは、彼らは本当の実力を持っているんだなと改めて感じた」と最敬礼。信頼を寄せる救援陣がマウンドで輝いた。
2回からマウンドに上がったロッテの3年目右腕・中森俊介投手(21)が3回を1安打無失点、4奪三振と好投した。
「昨日勝って、チーム的にも勢いがありますし、オリックスも全員でかかってくると思っていたので、気持ちだけでは負けないように、自分も気持ちを前面に出して投げることができたと思います」。
中森はソフトバンクとのCSファーストステージ第2戦(15日)でCS初登板し、4番手で1回1/3を無安打無失点。ファイナルステージ第1戦でも2番手で1回無安打無失点で、これでCSは3試合連続無失点となった。
救援陣で継投するブルペンデーの先陣を切ったロッテ・沢村拓一投手(35)が26球を要しながらも、1回の大ピンチをしのいで無失点に抑えた。
「今日の結果がないと明日につながっていかないので、ゼロに抑えることだけ考えて、粘れてよかったです」。
いきなり先頭の中川圭に初球を中前に運ばれ、その後も2四球で2死満塁のピンチを招いたが、6番・紅林をカウント2−1から148キロの直球で三ゴロに仕留めた。
沢村はレギュラーシーズンの10月6日のオリックス戦(ZOZOマリン)のブルペンデーでも先発し、1回を1安打無失点に抑えていた。
沢村のあとを受けて、2回からは中森俊介投手(21)がマウンドに上がった。
大舞台での経験は何事にも代えられない価値がある。現在、日本シリーズ進出を懸けて、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでオリックスと対戦しているパ・リーグ2位のロッテ。会場の京セラドーム大阪には、負けられない戦いが続く短期決戦ならではの張り詰めた空気が流れている。近鉄時代に日本シリーズで登板するなど経験豊富な吉井理人監督(58)は、ポストシーズンの重要性を説いた。
「CSはすごく大事。(簡単に立てる舞台ではなく)今度またいつ来られるかだって分からない。今の選手には(ポストシーズンの)重みを感じながら、楽しんでプレーして欲しい」。重圧のかかる戦いで積んだ経験は成長の糧になる。だからこそ、指揮官は「若手に。頑張ってもらいたい」とメッセージを送り続ける。
CSで経験を積んだ期待の若手の1人が、兵庫・明石商高からドラフト2位で入団して3年目の中森俊介投手(21)だ。CSでは中継ぎで2試合に登板し、計2回1/3を無安打無失点と好投。存在感を示している。
CSデビュー戦≠ニなった10月15日のファーストステージ第2戦(対ソフトバンク)では、1−3の7回2死二塁のピンチでマウンドに上がった。野村大に対して3ボールとしたが、「勝負する中で3ボールになっただけなので、焦ることはなかった」と冷静に対処した。直球、スライダーでフルカウントとし、最後はチェンジアップで空振り三振。「自信のある球で打ち取れた。自分の持ち味を出せた」とうなずいた。
21歳の新芽≠ヘ経験という養分を蓄え、着実に成長している。先発として臨んだ9月3日の楽天戦(ZOZOマリン)。ドラフト1位ルーキー・荘司(立大)との投げ合い中で、成長のヒントを得てステップアップした。「荘司さんは真っ直ぐでカウントを整え、バッテリー有利のカウントに持っていき、あとは落ちる球など変化球で仕留めていた。そこでやっと変化球が生きてくる。力の差をすごく感じた試合でした」。直球の重要性を再確認した瞬間だった。
9月4日に出場選手登録を外れると、2軍では「フォームの力感以上の球、スピード以上の球を投げられるように」と直球の質の向上に取り組んだ。9月19日に中継ぎとして1軍に合流後は、CS2試合も含め8試合に登板し、計8イニングを無失点。「中継ぎは先発の方がつくった試合に上手く入らないといけないという難しさがある。そこで真っ直ぐは非常に大事。変化球で逃げるような準備をしていたら、長く続かないと思うので、そこを荘司さんとの試合で学べたっていうのは、すごく大きかったかなと思います」と手応えをにじませた。
今年2月の石垣島キャンプでインタビューした際、色紙に目標として「一球入魂」のしたためて臨んだ3年目は、プロ初登板、プロ初勝利、プロ初先発など初ものづくし≠フ激動のシーズンを過ごした。先発した9月3日の登板後には、吉井監督と会話をした。
「残りのシーズンの話、将来の話をしました。やるべきこと、目標が明確になった。しっかり突き詰めていきたい」。たくましさが増した21歳が、残りのポストシーズンでも一球の重みをかみしめて腕を振る。
耐えて粘って、つないできたロッテの「無失点」のバトンが途切れた。0−0の8回2死三塁、若月の打球が三遊間を抜けた。この回から5番手で登板した西村が痛恨の失点。「僕の投げどころが悪かった。もっとできたことはあったかなと思う」と唇をかむ。続く代打・頓宮にも左翼線へ適時二塁打を浴び、スコアボードに重すぎる「2」が刻まれた。
9月終盤に種市、カスティーヨが離脱し、佐々木朗も発熱からの回復途上。ファーストSが最終戦までもつれたことも重なって先発投手が不足し、吉井監督は苦肉の策として救援投手を小刻みにつなぐCS史上初のブルペンデーを選択した。先発の沢村が初回2死満塁をしのぐと、2回に登板した中森も2死満塁を切り抜けて3イニングを1安打無失点と好投。約1ヶ月ぶりのマウンドとなった国吉も5、6回を無失点に抑える粘りを見せ、7回は左腕の坂本が3者凡退。プラン通りにオリックス打線を抑え込んだ。
だが、CSで集中力を発揮していた打線が何度も好機をつくったが、1点が遠かった。5回1死二、三塁のチャンスを逃すなど、援護できず。今季4試合で3勝、うち2勝がオリックス戦だったブルペンデーは最後についえた。吉井監督は「よく粘って最後の最後まで勝つチャンスをみんなでつくれた」と選手の頑張りを称えた。
もう、引き分けも許されない崖っ縁だが、まだ終わってはいない。チャレンジャーとしての本領を発揮するのは今しかない。
ロッテは勝つしかない第4戦で右肘炎症から復帰した種市が先発する。
患部については「ファイナルステージを目指してリハビリをしていた。100%です」と強調。9月下旬に離脱するまでに10勝を挙げた右腕はCS初登板に「いつも通り投げたい」と語った。
吉井監督は宮崎のフェニックス・リーグから合流した森も救援待機させることを明言。佐々木朗については「明日(21日)彼と話して判断したい」とし、第6戦までもつれた場合に先発する可能性が浮上した。
21日のパ・リーグCSファイナルS第4戦(18時、京セラ)の予告先発投手が発表された。
オリックスは宮城、ロッテは種市が先発する。
宮城は今季22試合で10勝4敗、防御率2.27。対ロッテ戦は6試合登板で3勝0敗。防御率1.06と好相性の相手である。種市は今季23試合で10勝7敗、防御率3.42。対オリックスは5試合登板で1勝2敗。防御率2.23だった。
種市はこの日、森とともに京セラDでの試合前練習に合流。9月28日の日本ハム戦で8失点(自責7)で降板し、同30日に右肘の炎症で戦列を離れていた。「(状態は)もう100%です。ファーストSの戦いを見て鳥肌が立つぐらい感動しました。僕も投げたいと思ってリハビリを頑張りました」と気負いなく話していた。
パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦で、ロッテが8回に5番手の西村が2点を失って、逆転CS突破へ追い詰められた。
ロッテはこの日、「ブルペンデー」で先発の沢村が1回無失点に抑えて、中森、国吉、坂本と7回まで無失点継投。
0−0の8回に5番手でマウンドに上がった西村。先頭の杉本にレフトへの二塁打を打たれた。その後、紅林、ゴンザレスと打ち取って2死二塁から若月、頓宮と連打を浴びて2点を失った。
打線は幾度もチャンスを作ったが1点も奪えず敗戦した。
パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦、オリックスーロッテが20日に京セラドームで行われた。
5回にロッテ3番手の国吉の好守備にファンが驚愕した。
0−0の5回から3番手でマウンドに上がった国吉。しかし2死一、三塁のピンチを招いた。ボールカウント1−0の2球目をオリックス・紅林の痛烈なライナーを、国吉は好反応で打球を捕球して自らの好守備でピンチを切り抜けた。
ネットでは「杉本のファインプレーに国吉がつづいた」「エンターテイナーすぎる…!」「目が覚めるプレー」「これぞ進撃の国吉」などの声が上がった。
パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)は20日、京セラドーム大阪で6試合制のファイナルステージ第3戦が行われ、ファーストステージを勝ち上がってきた2位・ロッテがリーグ3連覇を果たしたオリックスと対戦。先発の沢村拓一投手(35)が1回無失点で降板するなど、CSでの“ブルペンデー”にネット上が騒然となった。
ロッテは先発陣の駒不足から吉井監督が中継ぎ陣だけで1試合を投げ切る“ブルペンデー”を選択。6日のオリックス戦で巨人時代の2020年7月25日ヤクルト戦(神宮)以来1168日ぶりの先発を経験していた沢村が大事な一戦での先発に再び抜擢された。
沢村は初回から2死満塁とピンチを招くも、紅林を三ゴロで打ち取り無失点。1回26球を投げて、1安打2四球無失点で降板。2回は2番手の中森も2死満塁のピンチを背負ったが、森を二ゴロに封じ無失点で切り抜けた。
この継投にネットは「まさか本当にブルペンデーやるとは!?吉井監督肝が据わっているなあ」「ブルペンデーとはいえ沢村1イニングか」「沢村1イニングだけか…もう少し引っ張るかと思ってた。正真正銘のブルペンデーになりそう」「普段もだけどCSでこんなにブルペンデー見ることないから新鮮だな」と話題沸騰。
初回から2イニング連続で満塁のピンチをしのいだとあって「ブルペンデー、毎回9回裏みたいでハラハラする」「劇場型ブルペンデー」「ブルペンデーって毎イニング“劇場”を見なきゃいけないのか?」「満塁連発ブルペンデーたまらん!!さすが“華金”や」「オリックス残塁祭りやん。ブルペンデー苦手か」「本日のブルペンデーは劇場スペシャル」といった声も上がった。
パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦、オリックスーロッテが20日に京セラドームで行われ、先発の沢村拓一投手(35)は1回無失点で降板した。
沢村は今月6日のオリックス戦で巨人時代の2020年7月25日ヤクルト戦(神宮)以来1168日ぶり、ロッテ移籍後では初先発登板。CSファーストステージ第3戦のソフトバンク戦では、シーズン中にはなかった3連投を解禁してマウンドに上がるもまさかのの3失点。その登板以来のマウンドとなった。
初回先頭の中川圭に初球を中前にはじき返されて、出塁を許した。続く宗を捕邪飛に打ち取るも、森に四球を与えて1死一、二塁のピンチを招く。その後、セデーニョから空振り三振を奪ったが、杉本に四球を与え2死満塁に。しかし、紅林を三ゴロで打ち取って無失点で切り抜けた。
1回26球を投げて、1安打2四球無失点で降板。2番手として中森が2回のマウンドに上がった。
ロッテの松川が20日、20歳の誕生日を迎えた。京セラDでの試合前練習に取材に応じた松川は「生まれた大阪で(誕生日を)迎えることができて良かった」と笑顔を見せた。
今後はビール掛けや乾杯などにも堂々と参加できる。「ビール掛けには参加したい気持ちはあるので、まず日本シリーズに行くことが大事だと思うので1戦1戦勝っていければと思います」と松川。この日はベンチスタートとなったが、「負けてはいけない戦いなので、勝つために、どれだけ自分の役割をまっとうしていくかだと思っている」と表情を引き締めた。
ロッテの種市、森の両投手が京セラドーム大阪での試合前練習に合流した。種市は9月28日の日本ハム戦で8失点(自責7)で降板し、同30日に右肘の炎症で戦列を離れていた。第3戦は先発陣の不足から救援投手がリレーするブルペンデーだが、第4戦に先発することも予想される。
「(状態は)もう100%です。ファーストSの戦いを見て鳥肌が立つぐらい感動しました。僕も投げたいと思ってリハビリを頑張りました」と種市。登板すれば、ポストシーズン初登板となるが、「勝ちで恩返ししたい。でも自分の力以上のものを出す、出そうとしないように。いつも通り投げていきたい」と気負いなく話した。
宮崎でのフェニックスリーグに参加していた森は「しっかり準備はしてきた。負けられない戦いが続くので、自分のやるべきことをやって、チームに貢献できれば」と意気込みを語った。
ロッテは21日からマリーンズオンラインストア限定で2023年度パ・リーグ個人タイトル獲得記念グッズの受注販売を開始した。
ロッテからはルイス・ぺルドモ投手(最優秀中継ぎ投手賞・42ホールドポイント)、グレゴリー・ポランコ外野手(最多本塁打者賞・26本塁打)の2人がタイトルを獲得した。
ぺルドモは「嬉しいよ!チームの勝利の為に1年間腕を振り続けた結果さ!マリーンズファン、チームの皆に感謝したいね」、ポランコは「ホームランキング最高やで!1年間応援し続けてくれたマリーンズファンほんまありがとう!そして最高の仲間達にも感謝するよ。パワー!」とコメント。
記念グッズはフェイスタオル:1800円、Tシャツ:3800円、ハンドタオル:1000円、アクリルキーホルダー:600円、巾着:1000円、アクリルスタンド:1900円、ボール(ケース付き):2000円、ユニホーム:17000円、メモリアルフォトパネル(プリントサイン):15000円、マグカップ:1500円、トートバッグ:1800円、iPhoneケース:3500円で、価格はいずれも税込み。販売はマリーンズオンラインストアで20日正午から29日午後11時59分まで受注し、12月下旬ごろの発送を予定している。
ロッテの吉井理人監督が試合後、CS最終Sでの佐々木朗希投手の登板の可能性について言及。「今ちょっと本当にギリギリなので。いけるならいって欲しいですけどそれはこっちで判断したい。朗希は行く気満々でいると思うんですけど」と第6戦に登板する可能性を明かした。
佐々木朗は、27日ぶりの登板となった第1S初戦で3回を完全に抑えた反動が大きかった模様で、登板2日前となる21日に状態を見極めた上で、登板可否を判断する見込みだ。
ロッテは第4戦に、右肘の炎症で離脱していた種市がぶっつけで先発。第5戦は中5日で小島の先発が有力となっている。
CSでは異例のブルペンデーで挑んだロッテは終盤にオリックスにリードを許し敗戦。アドバンテージを含め1勝3敗となり、日本シリーズ進出へ王手をかけられた。
6日のオリックス戦(ZOZOマリン)でもブルペンデーとして約3年ぶりに先発した沢村は初回いきなり2死満塁のピンチを背負ったが紅林を148キロの直球で三ゴロに打ち取り、1回を無失点投球でバトンをつないだ。その後も中森、国吉、坂本と無失点リレーを続けたが8回に登板した西村が2失点。打線はオリックス打線に無得点に封じられ、痛恨の敗戦となった。
沢村は試合後、「チームが負けちゃったので悔しい。自分のピッチングどうのこうのではない。今日勝たなきゃ明日ない戦いをずっとしてる訳だから。チームが勝つことが全てだと思っている」と振り返り、球場を後にした。
CSでは異例のブルペンデーで挑んだロッテは終盤にオリックスにリードを許し敗戦。アドバンテージを含め1勝3敗となり、日本シリーズ進出へ王手をかけられた。
吉井理人監督の一問一答は以下の通り。
オリックス・宮城大弥−ロッテ・種市篤暉(18時・京セラドーム大阪)
ロッテが終盤にオリックスにリードを許し、敗戦。アドバンテージを含め1勝3敗となり、日本シリーズ進出へ王手をかけられた。
ブルペンデーで挑んだこの日は先発の沢村が2死満塁のピンチを背負いながらも1回1安打無失点スタート。2番手の中森も2回に2死満塁のピンチを招いたが森を二ゴロに仕留め、度胸満点の投球で3イニングを無失点と仕事を果たした。その後は国吉、坂本が無失点リレーでつないだが、0−0で迎えた8回、西村が2死三塁から若月、代打・頓宮に連続安打を浴び2失点と終盤でリードを許した。
打線は9回まで5安打無得点でオリックスの投手陣を攻略出来ず。7回以降は三塁すら踏めずに逃げ切られた。
これでアドバンテージを含め1勝3敗。日本シリーズへ進出するにはもう1敗もできない状況となった。
1勝2敗で迎えたCS最終S第3戦、ロッテは“ブルペンデー”で挑んだ。先発マウンドに上がった沢村拓一投手が1回1安打無失点。満塁のピンチを背負いながらも、無失点の立ち上がりでスタートを切った。
6日のオリックス戦(ZOZOマリン)でもブルペンデーとして約3年ぶりに先発した沢村。この日は初回、初球を中川圭に中前安打とされ、続く宗は147キロのスプリットで捕邪飛。続く森は四球、セデーニョは146キロのスプリットで空振り三振に打ち取ったが、杉本に再び四球でいきなり2死満塁のピンチを背負った。それでも最後は紅林を148キロの直球で三ゴロに打ち取り、ガッツポーズ。初回に26球を要したが、何とか無失点でピンチを切り抜け「今日の結果がないと明日につながっていかないので、ゼロに抑えることだけ考えて、粘れて良かったです」とコメントした。
2回からは2番手・中森がマウンドに上がった。
種市はレギュラーシーズンで23試合に登板し自己最多の10勝7敗、防御率3.42をマーク。9月28日の日本ハム戦では11安打を浴び、今季最短の4回途中8失点(自責7)で降板。同30日に右肘の炎症で離脱していた。その後は2軍施設での調整を続けており、この日1勝2敗でCS最終S第3戦に挑むチームに加わった。
ロッテ・安田尚憲内野手はベンチからオリックスナインの歓喜を目に焼き付けた。初回2死一、二塁の得点圏で左飛に倒れるなど、完封負けにつながった4打数無安打。「僕自身も打てなかった。切り替え、修正して。また明日頑張りたい」と前を向いた。
相手先発は今季6勝無敗の東。「球が強いのは分かっていた」と対策を練って臨んだが、この日は一転して変化球を交えた投球。村田打撃コーチは「うまく緩急を使われた。先制できれば流れが変わったけど…」と唇をかんだ。敗れたが、紙一重の戦いでもあった。
安田はポストシーズン6試合で、21打数7安打、6打点。好投手との対戦が続く中で、打率.333の“CS男”が下克上のカギを握る。「やることは変わらない。明日も守りには入らず、どんどん攻めていけたらいいです」。若き主砲が崖っぷちのチームを救う。
崖っぷちに立たされた。それでもロッテ・吉井理人監督は諦めていない。まだチャンスは残されている。日本シリーズ進出には3連勝しかなくなっても「(戦い方は)何も変わらない」と力を込めた。
CSでは異例の「ブルペンデー」で挑み、接戦に持ち込んだ。先発は沢村。先陣を切ったベテランは2死満塁をしのいで1回無失点。2番手・中森、3番手・国吉はともに回またぎで無失点だった。「2人で5イニング」というプラン通り、順調に0を並べた。4番手・坂本も三者凡退でバトンをつないだ。
だが、8回。均衡は崩れた。西村が2死三塁から若月に先制打を許し、代打・頓宮にも適時二塁打を浴びて力尽きた。
打線が決定打を欠いて完封負けを喫したが、吉井監督は登板した6投手に対して「よく粘って、最後の最後まで勝つチャンスをみんなで作れた」とねぎらった。
指揮官は第4、5戦に勝利して勝敗を五分に持ち込んだ場合、第6戦は佐々木朗を投入する可能性を示唆した。「彼と話をして、行けるなら行って欲しい。朗希は多分行く気満々でいると思う」。令和の怪物につなぎ、奇跡を起こす。
ロッテ・佐々木朗希投手が、第6戦までもつれた場合、先発する可能性が浮上した。吉井理人監督が「今ちょっとギリギリなので。明日、彼とも話をして。行けるなら行って欲しいですけど、そこはこっちが判断したい。朗希は多分、行く気満々でいると思うんですけど」と話した。
右腕は、14日にソフトバンクと戦ったCSファーストS・第1戦で先発。3回をパーフェクト投球と、“令和の怪物”の貫禄を見せつけていた。だが、その後はブルペンに入る様子はなく、17日に指揮官は「放牧に出た馬みたいに、あっちこっち自分の好きなようにやっていますね」と話していた。
21日の第4戦では、右肘の炎症から復帰した種市が約1カ月ぶりに先発。22日の第5戦では、この日ブルペンに入った小島が中5日で先発する予定だ。
この日の試合はブルペンデーとなった。6番手の西村が4安打を浴び2失点し、オリックスに王手をかけられた。崖っぷちに立たされたが、2連勝を決め、令和の怪物につなぐ。
ロッテが競り負け、アドバンテージを含めて1勝3敗。日本シリーズ進出へ崖っぷちに立たされた。
先発の駒不足により、CSでは異例のブルペンデー。先発は沢村。先頭の中川圭に中前打を浴びるなど、2死満塁のピンチを招いたが、辛くも紅林を三ゴロに抑えて無失点に抑えた。
試合後、沢村は「チームが負けちゃったんで、悔しいです」と繰り返し、「チームが勝つことが全てと思って臨んでる」と自身の投球には触れなかった。
沢村降板後、中森が3回無失点の好投。その後も国吉、坂本が無失点でつないだが、8回に西村が決勝点を奪われた。
ロッテが競り負け、アドバンテージを含めて1勝3敗。日本シリーズ進出へ崖っぷちに立たされた。
先発の駒不足により、CSでは異例のブルペンデー。リリーフ陣が必死にバトンをつないだ。だが、0−0で迎えた8回、5番手で登板した西村が2死三塁から若月に三遊間を破られ決勝点を献上。代打・頓宮にも左翼線を破る適時二塁打を浴びた。
先発は沢村。先頭の中川圭に中前打を浴びるなど、2死満塁のピンチを招いたが、辛くも紅林を三ゴロに抑えて無失点。2番手の中森も2回2死満塁で森を二ゴロに抑えてピンチを切り抜けるなど、3回無失点と好投した。
3番手の国吉も2回無失点。7回は坂本、8回は西村が登板したが、最後に力尽きた。
これでアドバンテージを含む1勝3敗。下克上日本一に向け、崖っぷちに立たされた。
先発したロッテの沢村が初回、2死満塁のピンチを招いたが、1イニングを無失点。役割を果たし、降板となった。
2回からは中森が登板。安打、犠打失策、四球で再び2死満塁となったが、森が二ゴロに仕留めて無失点で切り抜けた。
総力戦のロッテは先発のコマ不足からCSでは異例のブルペンデー。沢村、中森が執念で無失点に抑えた。
先発したロッテの沢村が初回、2死満塁のピンチを招いたが、1イニングを無失点。役割を果たし、降板となった。
先発陣の駒不足からローテの谷間で巡ったブルペンデー。先頭の中川に中前打を浴びると、宗を捕邪飛に抑えるも、森にはフルカウントから四球を許した。セデーニョは空振り三振に斬ったが、続く杉本を四球で歩かせて満塁。ここで選手がマウンドに集まって一呼吸置くと、紅林を三ゴロに抑えて辛くも無失点に抑えた。沢村はここで交代となり、2回からは中森がマウンドに上がった。
今月6日の同戦でも1回1安打無失点に抑え、8投手の継投で勝利を飾った“勝利の方程式”。レギュラーシーズンでも4度実施して3勝1敗、うちオリックス戦が2勝と相性の良さが光る。
1勝2敗で迎えた第4戦。沢村は「今日の結果がないと明日につながっていかないので、ゼロに抑える事だけ考えて、粘れて良かったです」とコメントした。
右肘の炎症で離脱していたロッテの種市篤暉投手(25)が20日、CSファーストS第3戦を戦う京セラドームでの1軍練習に合流した。笑顔でチームメートらと再会。21日の第4戦に先発する可能性が高くなった。
種市は今季、2020年9月に受けた右肘のトミー・ジョン手術から本格復帰。23試合に登板し、キャリアハイを更新する10勝(7敗)を挙げ、防御率3.42でチームの2位浮上に貢献した。
だが、8月25日・オリックス戦から3連敗と不調の日々が続き、9月28日・日本ハム戦では、4回途中を11安打8失点(自責7)とで降板。同30日に右肘の炎症で離脱した。
その後は2軍でリハビリを続けていたが、日本シリーズ進出を狙うチームに、約3週間ぶりの復帰することなった。また、森遼大朗投手(24)も同じく1軍に合流した。
ロッテは20日、マリーンズオンラインストア限定で2023年度パ・リーグ個人タイトル獲得記念グッズの受注販売を開始したことを発表した。
ロッテからのタイトル獲得者はルイス・ぺルドモ投手(最優秀中継ぎ投手賞・42ホールドポイント)、グレゴリー・ポランコ外野手(最多本塁打者賞・26本塁打)の2人。ぺルドモは「嬉しいよ!チームの勝利の為に1年間腕を振り続けた結果さ!マリーンズファン、チームの皆に感謝したいね!」。ポランコは「ホームランキング最高やで!1年間応援し続けてくれたマリーンズファンほんまありがとう!そして最高の仲間達にも感謝するよ。パワー!」と喜びを語った。
前日に劇的な逆転勝ちを収めたロッテはこの勢いで連勝したいところだったが、オリックスとの「2023 パーソルクライマックスシリーズ パ」ファイナルステージの第3戦、ブルペンデーで挑むも0−2で敗れ、対戦成績が1勝3敗となった。日本シリーズ進出のためには、もう1敗も許されなくなった。
CSで“ブルペンデー”で挑まなければならないくらい投手陣の台所事情が苦しい中、中森俊介、国吉佑樹がイニングを跨いで無失点に抑えた投球は、チームが敗戦した中でも大きな光となった。
0−0の2回からマウンドに上がった中森は、「気持ちだけでは負けないように自分も気持ちを全面に出して、投げることが出来たと思います」と緩急を活かした投球で3回を無失点。
0−0の2回先頭のゴンザレスから126キロチェンジアップでタイミングをうまく外して空振り三振に仕留めれば、0−0の2回1死一、三塁で中川圭を3ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた132キロチェンジアップも良い抜けをしていた。
ストレートも、0−0の2回2死満塁で森友哉に1ボール1ストライクから152キロのストレートで二ゴロに打ち取りピンチを脱すれば、3イニング目となった0−0の4回1死走者なしで宜保翔を3ボール2ストライクからインコースにズバッと見逃し三振に仕留めた。
中森は、緊張感のあるCSでも変わらず堂々とした投球を披露する。CS初登板となった10月15日のソフトバンク戦(CSファーストステージ第2戦)は1−3の7回2死二塁の場面で登板し、最初の打者の野村大樹に対して3ボール0ストライクとなるも、4球目の外角146キロストレートで空振り、5球目のインコース126キロスライダーで見逃し、3ボール2ストライクとすると、最後は「チェンジアップの抜けは投球練習の抜けというのは感覚が良かったので、勝負球に選びました」と外角に129キロのチェンジアップで空振り三振。
「ランナー二塁で、一塁が空いている場面だったので、際どいところ、真っ直ぐに強いバッターというのが頭に入っていたので、そこを踏まえてカウントを立て直すことができました」と野村を三振に仕留めた場面を冷静に振り返ったように、「程よく良い緊張感の中で投げられたと思います」とCSという大舞台に臆することなく普段通りに腕を振った。
ファーストステージから中森は3試合・5回1/3を投げて、1安打、5奪三振、2四球、無失点、2ホールドと、シーズンと合わせると9月20日のオリックス戦から9試合連続無失点中。投手陣の台所事情が苦しい中で、希望の光となっている。
「あの(5回、6回)あたりに投げる事は分かっていましたし、しっかり準備だけはして、0対0で回ってくるだろうなと思っていたので、その準備だけしてマウンドに上がりました」。
中森の後を受けてマウンドに上がった国吉も5回と6回の2イニングを無失点に抑えた。1イニング目の5回は「緊張感もある中で 先頭にフォアボールをだしてばたつきましたが最後ピッチャーライナーが運よくグローブに入ってくれたので、何とか無失点でいけたかなと思います」と、2死一、三塁で紅林弘太郎をピッチャーライナーを倒れ込みながら好補した。2イニング目となった6回も1死から若月健矢に安打を許したが、後続を仕留めゼロで終えた。
国吉は「8月、9月はすごい意図して投げたいボールを結果として投げられている。いい状態を維持できているんじゃないかなと思ってファームで投げていました」と8月以降は制球が安定し、8・9月はファームで9回2/3を投げて与四球はわずかに1つだけ。ストライク先行の安定した投球を披露。
夏場以降、状態が上がってきた要因に「ひとつは登板があれば(ファームの)コーチと話をしてどこが良かった、悪かった、課題はこうだったなど振り返りをやっているので、そこが形になったんじゃないかなと思います」と、投手コーチとの振り返りを挙げた。9月19日に今季初昇格を果たしてからも、ファームの時と変わらず安定した投球で3試合を無失点。特例2023で9月26日に抹消となってしまったが、再昇格後初のマウンドでもスコアボードに0を入れ、シーズン中の登板から合わせると4試合連続で無失点に抑えている。
試合は0−0の8回に登板した西村天裕が若月、頓宮裕真に適時打を浴び、0−2で敗れたが、シーズン中に何度もチームを助けてきた西村を責めることはできない。勝利のみが求められる第4戦は、今季プロ初となる2桁勝利をマークした種市篤暉が先発する。マリーンズの選手、ファン、共に最後まで諦めない姿を見せ続けている。今日は勝って、明日に繋げたい。