ロッテのドラフト1位候補は即戦力の投手、野手含め現時点で7人だ。
スカウト会議を終え、高橋編成管理部長は「今年は終盤ピッチャーが苦しかったので補強したいというのもありますし、得点も出来なかったというのは近年含めてありますのでここも」と説明。「もうちょっと考えたいなというところ。おそらく(1位指名決定は)当日になるので公表はしないと思う」。25日も会議は継続する。
ロッテ吉井監督が、「佐々木朗希5ヵ年計画」最終イヤーとなる来季に「より、たくましくなって欲しい」と要望した。
「まずは本人がどうしたいか、自分でやるっていうのを決めないと、そうはならないと思う。ここから変なこと言って、へそ曲げられても困るので、これから彼と話し合いたいなと思います」。個別面談も含めて、令和の怪物の心身鍛錬に寄り添う。
CS敗退から中2日で迎えたZOZOマリンでの秋季練習で、ランメニューを行った佐々木朗の姿も近くで見守った。「最終的には中6(日の登板)で150イニングくらいが目標。今年も途中でうまくいかなかったところがあったので、来年で完成っていう訳には、もしかしたらいかないかも」と不安も抱いた。
今季は、日本人最速タイ165キロをマークするなど前半だけで7勝。だが球宴以降は左脇腹肉離れや体調不良で離脱して未勝利。タイトルや2ケタ勝利に届かなかっただけに、綿密な最終計画を練る。
ロッテ吉井理人監督(58)がチームイメージ、雰囲気の大幅変革をリーグ制覇につなげる決意だ。CSファイナルステージ敗退から異例の中2日。ZOZOマリンで秋季練習をスタートした指揮官は24日、「大きく言えば、チームを変えたい」と切り出した。
10年には3位から日本一をつかんだが、ここ4年で3度の2位もCSで敗退。「とにかく、その、今まで通りじゃいつも2位でCS途中で負けてっていうその繰り返しなので、やっぱり何か変えなきゃいけないので。チームのイメージ、雰囲気、その辺を変えられるように」と胸の内を明かした。
理想型を問われると、米メジャーリーグでの経験にそのイメージはあった。「米国の選手ってみんなが思っているのは個人主義でバラバラなような気がしていると思うんですけれども、彼らのプレーオフに入った時の結束力は、日本の高校野球のあの感じに似ているところがある。ああいうのが出せるチームになりたいなと思っています」。春季キャンプからポストシーズン出場を目指して日々努力を重ね、いざその時が来たら、重圧を感じるのではなく、喜びに満ちてプレーする精神でもある。「普段はバラバラに見えるけれど、いざとなったらまとまるみたいな、そういうチーム。いつもまとまっているチームっていうのは強いチームを見たことないので、個性が強すぎて『何だこのチーム』ってみたいなのが、大事な時になるとパっとまとまるみたいなのは良いなって」と理想を膨らませた。
CSで敗退した21日夜には、宿舎で選手達を集めて話した。「良かったところはたくさんある。そこを伸ばしていきましょう」。長所や個性の集合体こそ、強さの土台と考える。「野球って結構、限りなく個人競技に近い団体競技なので、個人がそれぞれの特徴、色を出してくれて、それを混ぜた時の色っていうんですかね。それを出すのがこちらの仕事かなと思っている。まずは選手達には自分の特徴をしっかり磨いてやって欲しいなと思っています」。個性を伸ばし、結束させる−。就任2年目となる手腕の見せどころだ。
侍ジャパン井端弘和監督(48)の初陣となる「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(11月16日〜19日、東京ドーム)のメンバーが24日に発表され、ロッテからは横山陸人投手(22)、藤原恭大外野手(23)の2人が選出された。
最速155キロの勢いある直球が武器の高卒4年目右腕・横山は「初めてJAPANのユニホームを着てプレーできること、嬉しく思いますし、選出いただきありがとうございます。今シーズン、チームで学んだことをしっかり発揮できるよう頑張りたいですし、他球団の選手からたくさんのことを吸収して、チームの勝利に貢献できるよう頑張ります」。藤原も「まずは選出いただき、ありがとうございます。WBCではサポートメンバーとしてJAPANのユニホームを着てプレーさせていただいた経験もしっかり生かして、今回もたくさん勉強させていただきたいと思います。後はチームの勝利に少しでも貢献できるよう頑張りたいです」とコメントした。
CSファイナルステージ敗退から中2日でZOZOマリンでの秋季練習をスタートした吉井理人監督(58)も2人の選出に「金子(誠)コーチが、多分推してくれたと思うんでね。多分、ほっとけば誰も選ばれなかったと思うのでね」と冗談も言いつつ、「こちらから何を覚えてこいとか、盗んでこいとか、そういうのはない。本人がそれぞれ思っていることがあると思うので、良い経験をして、何か感じて帰ってきて欲しいと思います」と期待を寄せた。
ロッテは24日、24年シーズンから本拠地ZOZOマリンスタジアムのバックネット裏エリア(スターボックスエリア前段ブロック)を全席リニューアルすると発表した。
「快適性と利便性を追求した最適空間」をコンセプトに全698席を完全リニューアルする。名称も現在の「スターボックス・シート(前段ブロック)」から「プレミアムシート」へと変更。既存座席から背面の高さを約15%拡張したフルクッションのVIP向けシートを採用するだけでなく、立ち売りクルーからドリンクを引換えできるチケットや、新店舗となるモバイルオーダー専用店にて使用できるクーポンをサービスとして提供する。
一般向け販売では内野席指定席VSとして販売予定。プレミアムシート限定特典となる「ワンドリンクサービス」と「モバイルオーダークーポン」は、毎試合1枚のドリンク引換券と1回使用可能なモバイルオーダー10%オフクーポンがチケットに付帯している。
侍ジャパン井端弘和監督(48)の初陣となる「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(11月16日〜19日、東京ドーム)のメンバーが24日に発表され、ロッテからは横山陸人投手(22)、藤原恭大外野手(23)の2人が選出された。
最速155キロの勢いある直球が武器の高卒4年目右腕・横山は「初めてJAPANのユニホームを着てプレーできること、嬉しく思いますし、選出いただきありがとうございます。今シーズン、チームで学んだことをしっかり発揮できるよう頑張りたいですし、他球団の選手からたくさんのことを吸収して、チームの勝利に貢献できるよう頑張ります」。
藤原も「まずは選出いただき、ありがとうございます。WBCではサポートメンバーとしてJAPANのユニホームを着てプレーさせていただいた経験もしっかり生かして、今回もたくさん勉強させていただきたいと思います。後はチームの勝利に少しでも貢献できるよう頑張りたいです」とコメントした。
ロッテは24日、本拠地のZOZOマリンスタジアムで26日のドラフト会議に向けたスカウト会議を開き、1位指名候補を7人に絞り込んだ。報道陣の取材に応じた編成管理部の高橋薫部長は「今年の終盤は投手が苦しかった。投手を補強したい部分もありますし、あとは得点できなかったというところも近年含めてありますので、そこも補強したい部分もあります」と補強ポイントを説明し、1位指名候補の7人は「(投手と野手の)両方。どちらも含めて。投手の割合が多い」と明かした。「即戦力か」との問いには「どうでしょうか」と濁した。1位指名候補の決定は「おそらく当日(26日)になると思うので、公表はないんじゃないかなと思います」と話した。指名選手の人数は支配下、育成ともに「例年通りになるかと思うのですが、私達が欲しいと思う選手がいれば、プラスアルファはあると考えています」とした。
ロッテの秋季練習が24日、ZOZOマリンスタジアムで始まり、佐々木朗らが参加した投手陣はランニングなどで汗を流した。
佐々木朗は防御率1.78ながら、左脇腹の肉離れなどによる離脱もあって投球回は91にとどまった。吉井監督は来季5年目となる教え子に「よりたくましくなって欲しい」と希望。そのために「色々な方法があると思う。これから彼と話し合いたい」と語った。
ロッテ・横山陸人投手(22)、藤原恭大外野手(23)が24日、アジアプロ野球チャンピオンシップ(11月16日開幕、東京ドーム)の日本代表に選ばれた。
千葉・専大松戸高から2020年にドラフト4位で入団して4年目の横山は今季、自己最多の38試合に登板。中継ぎとしてプロ初勝利、プロ初ホールド、プロ初セーブを挙げるなど飛躍のシーズンを過ごした。右横手投げから150キロ超の速球を投じる22歳は「初めてJAPANのユニホームを着てプレーできること、嬉しく思います。選出いただきありがとうございます。今シーズンチームで学んだことをしっかり発揮できるよう頑張りたいですし、他球団の選手からたくさんのことを吸収して、チームの勝利に貢献できるよう頑張ります!」とコメントした。
大阪桐蔭高から2019年にドラフト1位で入団して5年目の藤原は今季、自己最多の103試合に出場し、打率.238、21打点、3本塁打を記録。オリックスとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦では意地のソロをマークした。走攻守そろった23歳は「まずは選出いただき、ありがとうございます。WBCでサポートメンバーとしてJAPANのユニホームを着てプレーさせていただいた経験もしっかり生かして、今回もたくさん勉強させていただきたいと思います。後はチームの勝利に少しでも貢献できるよう頑張りたいです!」とコメントした。
ロッテはZOZOマリンで秋季練習が始まり、佐々木朗ら18選手が参加した。
今季は右手中指マメ、左脇腹肉離れ、発熱と3度の離脱があり、15試合で7勝4敗、防御率1.78だった右腕について吉井監督は「最終的には中6日でしっかり、イニングも150ぐらい投げてというのが目標」と言及。プロ5年目となる来季へ「完成という訳にはいかないかもしれないけど、今年よりたくましくなって欲しい」と期待した。
ロッテがスカウト会議をZOZOマリンで開き、1位候補を7人に絞り込んだ。今季は投打に課題を残すシーズンとなり、ともに即戦力を補強する必要があることから、投手、野手の両方を1位候補に残した。
25日も会議を開くが、高橋薫編成管理部長は「恐らく(最終決定は)当日になると思うので、公表はないかなと思います」と話した。
ロッテは24日、ZOZOマリンスタジアムでスカウト会議を開き、26日のドラフト会議で指名する1位候補を7人に絞り込んだ。25日にもスカウト会議を開き、さらに絞り込みを進める。
今季、チームは終盤に佐々木朗、種市、カスティーヨと先発陣の離脱が続き、オリックスとのCSファイナルSでも救援投手を小刻みに継投する「ブルペンデー」を敢行するなど先発不足に陥った。また、シーズンを通じて得点力不足を露呈。投打に課題を残し、投手、野手ともに即戦力の補強は不可欠な状況だ。
報道陣の取材に対応した編成管理部の高橋薫部長は7人の中には投手、野手ともに含まれているとし、「おそらく(決定は)当日になると思うんで、公表はないんじゃないかなと思います」と話した。指名選手数は支配下、育成ともに例年並みになる見込みだが、高橋部長は「私達が欲しいと思う選手がいれば、そこはプラスアルファを考えてます」と明かした。
ロッテは24日、本拠地ZOZOマリンスタジアムで秋季練習をスタートさせ、小島、種市、佐々木朗ら投手陣11人、田村、中村奨、藤岡ら野手陣7人の計18人が参加した。
吉井監督は来季5年目を迎える佐々木朗について「最終的には中6でしっかり、イニングも150ぐらい投げてっていうのが目標なんですけど、今年もちょっと途中うまくいかなかったところがあったので、もしかしたら来年で完成って訳にはいかないかもしれないですけども、今年より、たくましくなって欲しいなっていう風には思っています」と話した。
佐々木朗は今季、右手中指マメ、左脇腹肉離れ、発熱と3度の離脱があり、15試合に先発して7勝4敗、防御率1.78だった。
ロッテは24日、カーネクストアジアプロ野球チャンピオンシップ2023(11月16〜19日)に出場する侍ジャパンに球団から横山陸人投手(22)、藤原恭大外野手(23)の2選手が選出されたと発表した。
横山は「初めてJAPANのユニホームを着てプレーできる事嬉しく思いますし、選出頂きありがとうございます。今シーズンチームで学んだことをしっかり発揮できるよう頑張りたいですし、他球団の選手から沢山のことを吸収して、チームの勝利に貢献できるよう頑張ります!」、藤原は「まずは選出頂き、ありがとうございます。WBCではサポートメンバーとしてJAPANのユニホームを着てプレーさせていただいた経験もしっかり活かして、今回も沢山勉強させていただきたいと思います。後はチームの勝利に少しでも貢献できるよう頑張りたいです!」とコメントを寄せた。
ロッテ24日、本拠地ZOZOマリンスタジアムのバックネット裏エリア(スターボックスエリア前段ブロック)を全席リニューアルすると発表した。
「快適性と利便性を追求した最適空間」をコンセプトに全698席を完全リニューアルする。名称も現在の「スターボックス・シート(前段ブロック)」から「プレミアムシート」へと変更。既存座席から背面の高さを約15%拡張したフルクッションのVIP向けシートを採用する。一般向け販売では内野席指定席VSとして販売予定。詳細は球団公式サイトで。
ロッテ・吉井理人監督(58)は24日、来年でプロ5年目を迎える佐々木朗に対し「中6でしっかり、イニングも150投げてっていうのが目標」とノルマを課した。
右腕は今季、右手中指のマメ、左脇腹の肉離れ、発熱と3度離脱。チームが終戦した21日のオリックスとのCSファイナルS・第4戦後には「前半は良い形で投げられたけど、ケガで離脱してしまった。すごくもったいなかった」と無念さを漂わせていた。
この日はZOZOマリンスタジアムで初日となった秋季練習に参加し、目指す完成形に向け始動した。ただ、指揮官は「もしかしたら来年で完成っていう訳にはいかないかもしれない」と不安視も。「(まずは)今年より、たくましくなって欲しい」と話した。
ロッテのグレゴリー・ポランコ外野手は巨人から移籍した今季、本塁打王に輝く活躍でチームの2位に貢献した。来日2年目で、すっかり日本の生活を気に入っていることも成功した要因だろう。愛する「3つの食べ物」も助っ人のパワーを支えていた。
ドミニカ共和国出身のポランコは、メジャー8年間で通算96本塁打を誇り、2022年に来日。巨人では138試合の出場で24本塁打を放つもオフに自由契約となり、新天地にやってきた。今季は主に指名打者として125試合に出場して26本塁打で、楽天・浅村、ソフトバンク・近藤とともにタイトルを獲得した。
2年を過ごした日本での生活に「すっかり慣れました。全てが気に入っています」とニッコリ。「日本の文化も食べ物も好きですが、特に食べ物が好きです。スシ、ヤキニク、ラーメン。この3つが大好きです。とても美味しいです」と明かした。
どんなに力のある助っ人でも、異国の地に馴染むことができなければ成功することは難しい。文化や食事が合わず、才能を発揮できなかった選手も少なくない。そんな中でポランコは、日本へのリスペクト精神も持つ。
「日本人は誰に対してもリスペクトの気持ちがある。その精神と礼儀正しい教育に対して、とても尊敬しています」。
本塁打を放てばお決まりの“パワーポーズ”を決める明るさに、日本語も積極的に学ぼうとする勉強熱心な真面目さ。日本で成功を収めたのには、確かな理由があった。
ロッテは今季、新たに吉井理人監督が就任し、70勝68敗5分けで2年ぶりのAクラスとなる2位に躍進した。来季こそ悲願のリーグ優勝を目指すためにも、若手の活躍は必須。昨年のドラフト会議で指名した新人達は今季どんな結果を残したのか見てみる。
ドラフト1位・菊地吏玖投手は、4月下旬に左内腹斜筋損傷を負ったこともあり、1軍登板はわずか1試合だった。プロ初登板初先発は8月11日、本拠地で行われた西武戦。初回2死から先制本塁打を許すと、その後も毎回走者を背負う展開に。4回7安打3四球4失点(自責点1)でプロ初黒星を喫した。一方、ファームでは14試合で4勝5敗、防御率4.22。7月にはフレッシュオールスターに出場し、2奪三振含む1回無失点だった。
ドラフト2位・友杉篤輝内野手は持ち味のスピード感が光った。4月2日にソフトバンク・東浜巨投手からゴロを打つと、俊足を飛ばしてプロ初安打をもぎ取る。チームで3番目に多い9盗塁を記録し、脚力を生かした走塁でチャンスメーク。守備は藤岡裕大内野手とショートで併用され、広い守備範囲とすばやい身のこなしで好守を披露した。10月に抹消されるまで開幕から1軍で出場を続け、64試合で打率.254の成績で1年目を終えた。来シーズンはポストシーズンまで1軍で駆け抜けたい。
育成選手では高卒内野手の勝又琉偉内野手が、イースタン・リーグ最多109試合に出場。支配下登録へアピールを続けたいところだ。
26日に行われるドラフト会議を目前に、2球団が1位指名選手を公表した。広島が青学大の常廣羽也斗投手、西武が國學院大の武内夏暉投手。いずれも大学生投手で、2019年に1位指名された佐々木朗希投手(ロッテ)や宮城大弥投手(オリックス)らと同学年になる。いわゆる“朗希世代”といわれる投手達だが、高卒組では既に戦力外を受け引退した選手もいる。ここでは、高卒でプロ入りした“朗希世代”投手の現在地を検証していく。
2019年のドラフトでは5投手が1位で指名された。佐々木朗や宮城はWBCにも選出されるなどプロ入り後も順調に飛躍している。阪神の西純矢投手は2022年に6勝、今季も5勝を挙げ、18年ぶりリーグ優勝に貢献した。一方でヤクルト・奥川恭伸投手と巨人・堀田賢慎投手は大きな期待を背負うも現在は怪我などに苦しみ、今季1軍では堀田は3登板、奥川は登板なしに終わっている。
ロッテの4位・横山陸人投手は、サイドスローから繰り出す最速155キロを武器に今季1軍で38登板。11月に行われる「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」のメンバーに選ばれ、侍ジャパン初選出を果たした。
巨人の4位・井上温大投手は、3年目の昨季1軍デビュー。今季も先発4試合、防御率10.95と1軍の壁に苦しんだが、2軍では防御率0.75と無双状態だった。阪神の3位・及川雅貴投手は今季33登板で7ホールド、防御率2.23と存在感を示し、横山同様に侍ジャパンに選出された。
オリックスの4位・前佑囲斗投手は、今季1軍デビューし2登板で無失点。2軍で40試合に登板するなど、来季以降が楽しみだ。広島の6位・玉村昇悟投手は9先発で3勝、防御率4.96。床田に続く広島のローテ左腕となれるだろうか。
一方で厳しい通告を受けた選手もいる。DeNAの7位・浅田将汰投手は、2021年に2軍で5試合に先発するも、1軍登板は叶わぬまま昨オフに現役引退した。広島の3位・鈴木寛人投手も2軍戦登板は1年目の1試合のみで翌2021年オフに戦力外になった。
西武の6位・井上広輝投手は今季2軍で24登板、防御率4.62。2021年に1軍デビューを果たした右腕は、このオフに戦力外となった。スター街道を駆け上がる選手がいれば、表舞台を去る選手も。4年と言う月日で鮮明なコントラストが描かれている。
「色々いいこともあり、悪いこともあって、僕の中で充実していましたね」。
ロッテの田村龍弘は今年1年をこのように振り返った。田村は18年に全143試合出場を果たしたが、19年以降は19年が『急性腰痛症』、20年が『右手第2指末節骨剥離骨折』、21年が『左大腿二頭筋肉離れ』、『左内腹斜筋損傷』と毎年のように故障に泣き、昨季はファームで過ごす時間が長く、1軍に定着した15年以降では最も少ない2試合の出場に終わった。
今季は9月28日に特例2023で抹消した以外は大きな故障をすることなく1軍で戦い抜き、78試合に出場。「本当に満足はしていないですけど、去年は試合に出られなくて1年間ほぼファームにいた。すごくレベルの低い話ですけど、今年はこうやって1年間最後まで1軍で試合に出たり、出なかったりですが、入れたというのはここ数年怪我続きでずっとやっていたので、無事に完走できたというのは来年につながるなと思います」。
打撃面に関しては「まあバッティングは数字にも出たように、数字で貢献できなかった部分しかなかったと思います」と話したように、打率は.166だった。「その中でチーム打撃、バントだとかセーフティスクイズ、進塁打、自分にできることの最低限の仕事は自分の中でやりました」と、5月14日の日本ハム戦では無安打ながらもスクイズを決めたり、満塁の場面できっちりと犠飛、6月5日の阪神戦では6打席で阪神投手陣に31球を投げさせたりもした。
試合前の打撃練習では、すり足で打ったり、足を大きく上げて打ったりと、試合で結果を残すため様々なフォームで打っていた。「うまくいかないことが多かったので色々考えながら、福浦コーチ、村田コーチと相談しながら、ノーステップで打ってみたり、すり足で打ってみたり色々やりましたけど、それでも結果が出なかったのでまたこの秋からしっかりやりたいと思います」。
田村といえば守り、守備面での貢献度は非常に大きかった。今季8勝を挙げた西野勇士はそのうち6勝が田村とのバッテリーで挙げた。西野は「配球の面ではタム(田村龍弘)に任せている。あいつが組み立てくれている中で、このボールはこういう風に使っていけるんだと自信とかを持たせてくれた。引き出しがそれのおかげで増えているのかなと思います」と感謝。
田村は「打てない時こそ守備で貢献するというのはキャッチャーの宿命だと思うし、それでもうまくいかないことが多かったですけど、西野さんとは昔から組んでいるので分かっているつもりなので、そこは良かったと思います」と振り返った。
後輩投手に対しても、中村稔弥は「感覚が良くなったのはそこからですね」と、2年目以降試行錯誤していたツーシームだったが、昨年8月26日の楽天2軍戦でのブルペンで「田村さんに試合前のブルペンで受けてもらっているときに、『ツーシームの球速が速くなっているよな』と言われて、ちょっと握りを深くというか、縫い目の外にして持ってああいう落ち方をしました。タムさんの一言がなかったら今まで通り投げていたのかなと思います」(22年8月31日オンライン取材)と、同日の試合で内田靖人から真ん中低めに落ちるツーシームで空振りを奪ったのをきっかけに、今季も感覚良くツーシームが投げられるようになった。
中村稔だけでなく、田村よりも年下の投手を取材していると田村の名前があがることが多い。後輩投手に対しての助言で、どういったことを心がけているのだろうか−。
「助言というより、自分が受けていて良かったとき、悪い時というのは受けている側が1番分かるし、“こうしろ”とは言わないですけど、“こういう風になっているよ”、“こうした方がいいんじゃないの”というアドバイスはキャッチャーである以上、先輩、後輩、関係なく思ったことを伝えていくのが役目かなと思っています」。
「そういうところは積極的にいいところも悪いところもピッチャーに言ってあげないと、案外投げている側が気づかないところがあると思うので、そこは。受けている側なのでいい時と悪い時が分かると思うので、そこはこれからも続けたいなと思います」。
鈴木大地がFA移籍した2019年オフ、若返りが進んでいく中で、中堅の年齢に差し掛かりつつあった田村は20年の春季キャンプで「先頭に立ってというところは心かげているところ。先頭に立って引っ張っていきたいという思いがあるから先頭に立ってやっています」とウォーミングアップから先頭に立ってチームを引っ張った。あれから3年以上が経ち、投手陣からの厚い信頼、試合前練習中に若手選手に積極的に声がけなどを見ていると、立派に中心選手として成長したように見える。
ただ本人は「まだまだ本当に口だけになっているので、しっかり結果とかでもっと引っ張っていかないといけないと思うし、そこだけですかね。結果を出して引っ張っていかないと誰もついてこないと思う。守備が今年はうまくいってというのはありますけど、日々努力しないといけないなとつくづく思いましたね」と、リーダーとしての自覚を持っているが、成績面では満足していない。
ついこの間プロ入りしたと思った田村も、来年の5月で30歳になる。「今年1年間本当に怪我せず完走できたので、さらに体のケアだったりだとかスイング、スローイング全てにおいてパワーアップできると思う。5、6年後に全盛期が来る訳じゃないと思うので、来年、再来年が分かれ道かなと思います。しっかりと体を作っていきたい。やれる限りのことは全部やろうかなと思っています」。来年に向けた準備は始まっている。
ロッテの秋季練習がZOZOマリンスタジアムで24日、スタートした。野手では中村奨吾キャプテン、岡大海、藤岡裕大、石川慎吾、田村龍弘といった主力野手が参加し、投手陣も小島和哉、種市篤暉、佐々木朗希、西村天裕、坂本光士郎、澤田圭佑、東妻勇輔といったシーズンで活躍した若手、中堅組が参加した。
ウォーミングアップが終わった後、投手陣はラン系のメニューを行い、その後室内でトレーニング、再びグラウンドに戻ってきてキャッチボールなどで汗を流した。
野手陣は3グループに分かれてケージでの打撃練習、ティー打撃、走塁練習。ここ数年反対方向へ意識した打撃練習を行うことの多い和田康士朗はこの日も、「引っ張ってホームラン狙いとかじゃなくて、しっかり逆方向にライナーを打つことを意識しています」と、反対方向に強い打球を放った。代走、守備固めがメインも今季はプロ入り後最多の113打席に立ち、プロ初本塁打を含む3本塁打。「バッティングはまだまだなので、しっかり来年は最初からスタメンで出られるようなバッティングをしていきたいと思います」と意気込んだ。
打撃廻りが終わった後は、内野、外野、捕手に分かれて守備練習。守備練習が終わった組から外野でランニングを行っていた。
シーズンが終わり、来季に向けてスタートを切ったマリーンズの選手達。中村奨吾キャプテンは「もう1回このオフ自分を見つめ直して鍛え直していきたいと思います」と話せば、岡は「走攻守共にレベルアップしていきたいと思いますし、その中でも特に打撃を力を入れてやっていきたいなと思います」と打撃向上を誓った。
田村も「今年1年間本当に怪我せず完走できたので、さらに体のケアだったりだとかスイング、スローイング全てにおいてパワーアップできると思う。5、6年後に全盛期が来る訳じゃないと思うので、来年、再来年が分かれ道かなと思います。しっかりと体を作っていきたい。やれる限りのことは全部やろうかなと思っています」とこの秋、シーズンオフのテーマについて語った。