霞ケ浦・木村優人投手(3年)が、ロッテから3位で指名された。
午後6時18分。ついに吉報が届いた。阿見町の同高で木村が待機する別室から、部員達の歓喜の叫び声が響き渡った。木村は名前を呼ばれたあと、会見に臨んだ。
「おめでとう!」の声とともに登場。木村は「ほっとした気持ちが強い。佐々木朗希投手や球界を代表する選手がたくさんいるので、負けないように頑張りたい」と笑みを浮かべた。
ロッテに指名されたことについて聞かれると、「指名されることを目標にしていた。呼ばれた瞬間はほっとした気持ちが1番。気になっていた球団で、行きたい気持ちがあったので嬉しい」と胸をなでおろした。
力感のないフォームからキレのある最速150キロの直球と、制球力の高い変化球で三振の山を築く。今夏の茨城大会ではエースとして4試合に先発登板。4番としても全試合にスタメン出場し、二刀流としてチームを準優勝に導いた。U18日本代表に選出され、日本の優勝に貢献した。
今はまだ細身だが、1日5食と白米1000グラムを食べることを習慣とし、夏から4キロ増量。木村は「身長もまだ伸びています」と語る。急成長中の右腕が茨城から隣県千葉で羽ばたく。
茨城県出身、185センチ、77キロ、右投げ左打ち。
同校からのNPB入りは8人目。
“きゅうと”の名を球界にとどろかせる。明大の上田希由翔(きゅうと)内野手(4年=愛知産大三河)が、ロッテに1位指名を受けた。仲間達に囲まれながら12球団最後の1位指名を受け止め「ホッとしている気持ちでいっぱいです。なかなか珍しい名前なので、下の名前で呼んで欲しい」と呼びかけた。
名前の由来は父が「きゅうとにしよう」と直感でひらめき、両親が当て字で選んだ。「たくさんの方に覚えていただけるので、ありがたく思ってます」と笑みを浮かべた。
東京6大学野球では1年秋から4番に座り、4年間で83試合に出場。打率3割1分2厘、10本塁打に加えて歴代単独4位の74打点を挙げた勝負強い打撃を武器にする。「チャンスで1本を打てたり、チームを救う守備、走塁をやっていけたら」と千葉での活躍を思い描いた。
ロッテは、歴史的にくじ引き強いはずだったのに…。3連敗を喫した。過去は通算25勝23敗と勝ち越しており、逆指名や自由枠、希望枠が撤廃された07年以降に限っても12勝7敗と12球団唯一の勝ち越しだった。
ENEOS度会隆輝外野手(21)は中日、DeNAと競合したが高坂俊介社長(41)が右手で引き、外した。亜大の草加勝投手(21)の抽選には吉井理人監督(58)に交代。昨年に外してしまった右手とは逆の左手で引いたが、中日との一騎打ちに敗れた。
さらに3度目。東洋大の細野晴希投手(21)も吉井監督が“連投”。右手を伸ばすも、日本ハムに交渉権を奪われた。最後に明大の上田希由翔内野手(22)を指名した。
吉井監督は「よく外れました…」と苦笑い。「(私が)去年外したんで今年は社長っていうことで。社長が『外れたんでもういかない』って言ったんで行きました」と代わって登壇した理由を明かした。左右の使い分けには「右手尺骨神経いかれて、しびれているから左でとって、あの時(2度目)は右利きなんで右がスッと出ましたね。縁起担いだ訳でも験を担いだわけでもないですし。本当にスカウトの方々がしっかり見てくれているので、こちらからは何も言うことはなく、彼らの決めた通り、ただただ引きだけで。ちょっと迷惑かけましたけれど」。最後まで自虐を交えながら、責任を感じていた。
上田へは「ロッテの顔になるような選手になって欲しい」とエールを送った。
ロッテが1位指名で3回競合となり、全てで抽選を外した。3回抽選を外したのは17年のソフトバンク以来6年ぶりとなった。
1回目はENEOS・度会隆輝外野手(21=横浜)を指名し、DeNAと中日の3球団で競合し、DeNA三浦監督が交渉権を獲得。
2回目は亜大の153キロ右腕、草加勝投手(4年=創志学園)で中日と競合したが、中日立浪監督が交渉権を引き当てた。
3回目は東洋大の最速158キロ左腕、細野晴希投手(4年=東亜学園)を日本ハムと争ったが、日本ハム稲葉GMが交渉権を獲得。最終的に明大の上田希由翔内野手(4年=愛知産大三河)を指名し、交渉権を獲得した。
1回目は高坂俊介社長(41)が、2、3回目は吉井理人監督(58)がクジを引いたが、残念ながら交渉権獲得には至らなかった。
1位指名で3回外した事例は17年のソフトバンク以来。その際は清宮幸太郎内野手(日本ハム)→安田尚憲内野手(ロッテ)→馬場皐輔投手(阪神)の順で外し「外れ外れ外れ1位で」吉住晴斗投手(21年に引退)を指名した。
ロッテは1位指名が競合した場合、くじ引きの大役を高坂俊介社長(41)に託すことが決まった。
ドラフト会議の会場入りした吉井理人監督(58)が、「くじは社長が引く言うてたよ〜」と言及した。就任直後だった昨年は大役を務めたが、現楽天の荘司康誠投手の指名が競合。2球団での抽選を右手で引き、外している。「くじ去年外したからクビ」と冗談を言うほど、リラックスした表情で本番に臨む。同監督が打診を断った訳ではなく、球団内で協議して決定した。
高坂社長は昨年末に、執行役員事業担当から球団初の内部昇格で就任した。岩手県出身で、05年3月に東北学院大経済学部卒。ロッテには15年に入社している。
プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD(26日、東京都内)引けども引けども、当たりくじは舞い込んでこなかった。ロッテは抽選でまさかの3連敗。1巡目は度会(ENEOS)を指名したが、3球団競合の末に外し、その後も草加(亜大)、細野(東洋大)と外す展開となった。なかなか縁で結ばれず、吉井理人監督(58)は、「よく外れました…」と苦笑いした。
昨年のドラフト会議でくじ引き役を担った吉井監督が、立大・荘司(現楽天)を外したこともあり、度会の抽選は高坂球団社長が挑んだが、無念の外れ。「(私は)去年外したので、今年は社長(が引いた)。社長も外れて、『もういかない』と言ったので、いきました」と交代したものの、連敗を重ねた。
最後は東京六大学リーグで歴代4位の通算74打点を記録した明大の上田を1位指名。勝負強さを売りとする左のスラッガーに期待を込め、「バットに当てるのがうまいと聞いている。ロッテの顔になって欲しい」と心待ちにした。
ロッテ1位指名の明大・上田希由翔(きゅうと)内野手(22)は東京・府中市の野球部寮で記者会見し、3度抽選で外れた末の大トリ≠ナ名前が呼ばれたことに「ホッとしている気持ち。大歓声の中、(ロッテ)ファンの方からたくさん応援されるような選手になっていきたい」と力強く宣言した。
明大からは14年連続の指名となり、歴代最長を更新。1年秋から4番を担い、東京六大学リーグの通算成績は打率.312、10本塁打、歴代単独4位の74打点をマークした左打者は「こうやってつなげていけたことは嬉しい」と胸を張った。
名前の希由翔は「きゅうと」と読む。「珍しい名前なので下の名前で呼んで欲しい」とファンに呼びかけた。左の安田、右の山口らに次ぐ長距離砲として期待される183センチ、96キロの大型内野手は、愛知・愛産大三河高時代に対戦した同学年のオリックス・宮城との対戦を熱望。「パリーグはレベルの高い投手がいるので打ち返したい」と闘志を燃やした。
ロッテ3位指名の茨城・霞ケ浦高の木村優人投手(18)は26日、茨城・稲敷郡阿見町の同高で会見し「小っちゃい頃から目標にしていた世界。ロッテは気になっていた球団。嬉しいし、ホッとした気持ちが1番」とはにかんだ。
力感のないフォームから最速150キロの直球と変化球を投げ分ける185センチ右腕。今夏の県大会は土浦日大との決勝で完封目前の9回に5点を失い、準優勝だった。3年間で甲子園出場はかなわなかったものの、9月のU18W杯では3試合に登板。日本の初優勝に貢献した。
ロッテの印象を問われると、「12球団でトップレベル」とファンの応援を挙げた。「佐々木朗希選手をはじめ、球界を代表する選手がたくさんいるので負けないように。自分の力を存分に発揮したい」と目を輝かせた。
投手を始めてわずか約1年半でドラフト指名候補になった千葉・幕張総合高の早坂響(おと)投手(18)は、学校から約1.5キロ先のZOZOマリンスタジアムを本拠地とするロッテから4位で指名を受けた。
「環境的に1番近くて安心感のようなものがある。小さい頃から球場によく足を運んでいたので、(ロッテファンの)応援の強さとか、そういうのを肌で感じているので、すごく楽しみです」と目を輝かせた。
捕手として入学したが、3年春に投手に本格転向。今夏の千葉大会でチームを過去最高の16強に導いた。「入学したときはそんなこと(プロ入り)は全然考えていなくて、高校野球で終わろうと思っていた。本当に180度人生が変わった。見てくれる人をワクワクさせられるような選手になりたいです」。本人もびっくりのシンデレラストーリーに、校内のホールで指名を見守ったチームメートも大いに沸いた。
伸びしろたっぷりの右腕は「投手経験1年ということで全般的な経験やスキルが足りていないと思う。練習して変化球だったり、コントロールを磨いていきたい」と語り、目標の色紙に力強く「160キロ」と書き込んだ。
ロッテは明大・上田希由翔内野手を1位指名し、交渉権を獲得した。
最初の指名はENEOS・度会隆輝外野手だったが、中日、DeNAの3球団が競合し、抽選の末に交渉権を獲得できず。度会との交渉権はDeNAが獲得した。2度目の指名は亜大・草加勝投手だったが、中日との抽選の末に交渉権を獲得できなかった。さらに3度目の指名は東洋大・細野晴希投手だったが、日本ハムと競合。抽選の末に交渉権を獲得できなかった。
コロナ禍が直撃した世代で「不作」とされた昨年は9球団が事前に1位指名を公表し、競合選手は2人のみ。「置きにいった指名」でドラマは生まれなかった。今年は10球団が競合し、1位で史上最多7度のクジ引き。「外れ1位」が豊作であることを実証していた。2度クジを外した日本ハムは最速158キロ左腕・細野、ロッテは3度も外しても明大のスラッガー・上田を獲得。例年ならば入札でもおかしくないクラスの選手が残った。だからこそ「競合覚悟」の指名が何度も起きた。
一方、3年連続リーグVのオリックスが1位で単独指名したのは「ポテンシャル枠」の高卒遊撃手・横山。4位まで全員スケールの大きな高校生の指名が続いた。エース・山本はメジャー挑戦が濃厚だが、山下、東、曽谷ら若手が着実に育ち層が厚く、育成力に自信があるからこその強気な指名。ロッテは度会を外した後に草加、細野と投手を続けて外した。結局、即戦力と期待できるのは2位の日本海・富山の大谷のみ。来季にどう響くか。
1位で草加を確保した中日は2位で三菱重工Eastの遊撃手・津田、3位で仙台大の遊撃手・辻本と昨年に続き補強ポイントの二遊間を集めた。即戦力投手が1人でも多く必要だったソフトバンクは4位の明大・村田を指名。今秋は不調で評価を落としたが、夏までは他球団の「外れ1位」候補だった。
2位で独立リーグの投手が2人も指名されたのは初めてで、育成含めて計23選手が指名されたのも史上最多。独立リーガーはかつての育成枠ではなく、即戦力を求めるカテゴリーへと変化してきた。
幕張総合と本拠地ZOZOマリンの最寄り駅が同じ海浜幕張駅であるロッテから相思相愛の指名だ。
最速151キロの直球と切れのあるスライダーが武器。昨秋、捕手としてのスローイングの良さに注目した柳田大輔監督が、投手転向を勧めた。
プロ選手やドラフト候補選手を指導するスポーツトレーナー・北川雄介氏の指導を受けると才能が開花。「人生何が起こるか分からない」と本人も驚きの急成長でプロ入りをかなえた。
高卒でJFE東日本に入社してから計3チームを渡り歩いた苦労人は「2位は相当、びっくりしました。全然、心の準備すらしていなかったです」と目を丸くした。
最速159キロの直球と落差の大きいフォークが武器で、伸びしろも十分な右腕。豊作と言われた大学生投手を逃し、即戦力の剛腕の上位指名に踏み切った吉井監督は「(即戦力として)いける」と期待した。
会議が始まってから45分。ロッテから1位指名を受け、やっと表情が緩んだ。4年生の同期に祝福を受け「ホッとしました」と正直な胸の内を明かした。
1年秋から4番に座り、通算83試合で打率.312、10本塁打、リーグ歴代4位の74打点。背番号「10」を背負って常に先頭に立ってきた。
「入学してから順調に成長してくれた」と田中武宏監督。本人も「自分のセールスポイントは勝負強い打撃。ロッテはファンの歓声も凄いし、皆さんには(名前の)“希由翔(きゅうと)”と呼んでもらいたい」と希望した。
入学以来、愛知から車で毎試合スタンドで応援してくれた母・恭代さん(55)ら家族には「こうして野球ができるのも両親のおかげ。いい報告ができて嬉しい」と感謝する。
明大のプロからの指名は14年連続。伝統校の誇りを胸に、新たな一歩を踏み出す。
プロ野球のドラフト会議は26日、東京都内で開催され、本指名72選手が指名された。各球団の色が出たドラフト戦略。ネット上では12球団のファンが様々な反応を見せ、声を集めてみた。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われ、ロッテは支配下5選手、育成5選手の計10選手を指名し、交渉権を獲得した。
1位指名では度会隆輝外野手(ENEOS)、草加勝投手(亜大)、細野晴希投手(東洋大)と3連続で重複し、3度とも抽選で外れたものの、大学No.1と評価される上田希由翔内野手(明大)を指名。2位では最速159キロ右腕の大谷輝龍投手(NLB富山)の交渉権を獲得した。内訳は支配下は投手3人、野手2人、育成は投手2人、野手3人とバランスのとれた指名となった。
吉井監督は「色々なプランがあったので。まあ、3つ外してるので、プランAとは言えないですけども、プランA#ぐらいでは100点満点」と成果を口にした。
2位指名の大谷については「球の速さもそうですし、制球力もあって変化球もあるので(即戦力として)いけるんじゃないかと思ってます」と高く評価。また、3、4位で指名した木村優人投手(霞ヶ浦)、早坂響投手(幕張総合)の2人については「2人とも、すごく良い球を投げてたので、2軍投手コーチは喜ぶんじゃないかなと思います」と話し、特に地元出身の早坂には「ピッチャー始めて、まだ1年と聞いているので、どれだけ伸びるか本当に楽しみだし、地元の選手なので応援もたくさん来てくれるんじゃないかと思います」と期待した。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われ、四国アイランドリーグ・徳島から、育成を含む6選手が指名された。
最初に指名を受けたのは、阪神2位椎葉剛投手。アマ球界トップクラスと言える最速159キロの剛球が持ち味の、ロッテ・佐々木朗希世代。島原中央高からミキハウスに入社し、今季から徳島に入団していた。
西武5位で宮沢太成投手、DeNA6位で井上絢登外野手が指名された。
その勢いは本指名だけに止まらない。西武育成1位で指名されたのは、シンクレア・ジョセフ孝ノ助投手。カナダ出身の父と日本出身の母を持ち、1メートル93の長身から最速151キロを誇る左腕だ。日本生まれだが生後すぐにカナダで生活。本格的に野球を始めたのは日本のチームで、その後米・ジョンオリバー高、コチス短大、メアリー大でプレーした。NPB入りを目指して今年5月、徳島に入団。11試合に投げて防御率0.56と好成績をマーク。逆輸入腕として夢を叶えた。
さらには西武育成2位で19歳の谷口朝陽投手。ソフトバンク育成7位で左腕・藤田淳平投手が指名を受けた。
ロッテが指名した3投手は全員最速150キロを超える速球派だ。
2巡目の大谷輝龍(日本海L・富山)は最速159キロの右腕、3巡目の木村優人(霞ヶ浦)は1メートル85の長身から角度のある最速150キロの直球が武器。4巡目の早川響(幕張総合)は高校で捕手から転校して151キロを計測した。
競合して抽選で外れたが、外れ1位指名した草加も最速153キロ、外れ外れ1位で指名した細野は最速158キロ。
ロッテの投手陣は佐々木朗希を始め、種市、沢村、国吉ら球界屈指の速球派が先発、中継ぎに揃っている。
今回のドラフト会議で指名した投手は高校生も含めて5人全員が最速150キロ超と、スカウティングにブレがなかった。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われ、支配下指名が終了。9球団が大学生を1位指名した。支配下では全72選手が指名され、その内大学生は最多となる28人だった。
中大・西舘勇陽投手(21)は巨人、国学院大・武内夏暉投手(22)は西武がそれぞれ競合の末、交渉権確定。
青学大・常広羽也斗投手(22)は広島、楽天の2球団競合で広島が交渉権を獲得した。阪神は青学大・下村海翔投手(21)を単独指名。ヤクルトは武内の抽選に敗れ、専大・西舘昂汰投手(22)で確定した。亜大・草加勝投手(21)は抽選の結果、中日・立浪監督が引き当てた。
日本ハム、ロッテが東洋大・細野晴希投手(21)を指名し、日本ハムの稲葉GMが当たりクジ。楽天は桐蔭横浜大・古謝樹投手(22)を指名し、確定した。ロッテは明大・上田希由翔内野手(22)を指名した。
社会人では唯一ENEOS・度会隆輝外野手(22)が3球団が競合の末DeNAが交渉権を得た。
高校生はオリックスが上田西の横山聖哉内野手(17)を1位で単独指名し、交渉権。大阪桐蔭・前田悠伍投手(18)は外れで2球団が競合し、ソフトバンク・小久保新監督が引き当てた。
ドラフト会議史上、抽選7回は最多となった。
現在の大学4年生は佐々木朗希(大船渡−ロッテ)や宮城大弥(興南−オリックス)と同学年。高3だった2019年ドラフトでは佐々木や宮城を始め、7球団が高校生を1位指名する当たり年。支配下指名された74人中、高校生は半分超となる35人だった。
4年たった今年、大学生が多数1位指名され、佐々木朗世代に逸材が多かったことが改めて裏付けられたと言える。
2019年ドラフトでは、1位指名で、ロッテが4球団競合を制して佐々木との交渉権を獲得。佐々木を外した日本ハムは再び抽選で河野(JFE西日本)、西武は宮川(東芝)、楽天は小深田(大阪ガス)の交渉権をそれぞれ獲得した。
ヤクルトが奥川(星稜)、中日が石川(東邦)の交渉権を獲得。ともに3球団競合の末だった。
奥川を外した阪神は西(創志学園)を指名。巨人は宮川(東芝)でも抽選に敗れ、堀田(青森山田)を指名した。
石川を外したソフトバンクは佐藤(JR西日本)、オリックスは河野の抽選にも敗れ、宮城を指名した。
広島は森下(明大)、DeNAは森(桐蔭学園)をそれぞれ単独で指名した。
また、この世代で高卒から社会人入りし、3年目の解禁となった2021年ドラフトでは河野佳(広陵−大阪ガス)が広島、林優樹(近江−西濃運輸)が楽天にそれぞれ指名された。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われ、ロッテが2位で日本海リーグ・富山の大谷輝龍投手(23)を指名した。
大谷は石川県出身。小松大谷高校で本格的に投手転向し、最速147キロを記録も甲子園出場はなし。社会人・JFE東日本に進んだが、伏木海陸運送に移籍。都市対抗、日本選手権ともに出場経験はない。
その後、プロ入りを視野に独立リーグで腕を磨き、最速も159キロと伸ばした。
今年7月の阪神2軍との交流試合でも1回2失点ながら2三振を奪い、156キロも計測した。
1メートル80、82キロ。最速159キロの直球と縦に曲がるスライダーとフォークが武器だ。
高校時代から10キロ以上球速アップとまだまだ伸びしろを感じる大器だ。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われ、ロッテは3度抽選を外した末に1位で上田希由翔内野手(明大)を指名し、交渉権を獲得した。
1回目は度会隆輝外野手(ENEOS)を指名したが、中日、DeNAと競合となり、2回目の草加勝投手(亜大)は中日と、3回目の細野晴希(東洋大)は日本ハムと重複し、いずれも抽選を外した。
昨年のドラフトで抽選を外した吉井監督は1回目は高坂社長にくじ引きを託したが、外れたため、2回目以降は自らくじを引くも結果は3連敗。「よく外れました」と苦笑いした。
上田については「右投げ左打ちの、バットに当てるのがうまい選手と聞いてます」と印象を語り、「ロッテの顔になるような選手になって欲しいなと思ってます」と期待した。
ロッテの1位指名を受けた明大・上田希由翔主将は同期の歓声とともにほっとした表情を浮かべた。会議が始まって45分、1巡目入札の抽選が長引き自分の名前を画面で確認して一気に緊張が解けた。
「ずっと緊張していました。ロッテはファンの歓声もすごい。自分の持ち味は勝負強い打撃。あのファンの前で成長していきたい」。
肩の力が抜けて上田の顔に笑みも浮かんだ。1年秋の早大2回戦から4番に座り、リーグ歴代4位の74打点に10本塁打、通算打率も.312と三拍子そろった選手。田中武宏監督も「主将になってからもしっかり成長してくれました」と自信を持って送り出せる。これで明大は14年連続でプロ指名を受けた。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われ、ロッテが1位で明大の主将・上田希由翔(きゅうと)内野手(22)を指名した。
3球団競合した度会、中日と2球団競合の外れ1位・草加、日本ハムと2球団競合した外れ外れ1位・細野を立て続けに外し、4度目の指名となった上田でようやく交渉権を獲得した。
東京六大学リーグ通算打率3割超の確実性と、長打力を併せ持つDeNA牧タイプの好打者。リーグ通算単独4位となる74打点目をマークするなど、大学球界では最上位級評価の打者に成長した。
希由翔で「きゅうと」。名前に込められたのは「希望に向かって自由に翔ぶ」の願いだ。「可愛い」も意味する響きに、女の子に間違われることもあった保育園の頃は恥ずかしくて泣いたこともある。だが、今は打撃用レガースに「Cute」と刻むほど愛着がある。
母・恭代さんは、トヨタ自動車母体の女子バスケチームの選手だった。そんな母の口癖は「感謝と謙虚の気持ちを持って愛される選手になりなさい」。身長1メートル77の母から1メートル82、90キロの恵まれた体を譲り受け、名門の主将としてチームを引っ張った。
明大からは13年連続でドラフト指名となった。
ロッテの岡大海外野手(32)が意欲的に秋季練習に取り組んでいる。
今季は藤原、和田ら若手外野手が台頭する中、109試合に出場して打率.282の好成績を残した。「良い数字だけど、まだまだ自分自身は納得しちゃいけない。リーグ優勝、日本一を大前提に、自分としてはレギュラーを取りたいし、今年の数字よりも下回ることはあってはいけないと思う。そこにライン引きながら、もっと向上していきたい」と、さらなる成績アップを目指す。
保有する国内FA権については「まだ何も決まっていません」と話すにとどめた。
岡は昨季、FA権利を取得したが、宣言せずに残留している。
ロッテ1位の明大・上田希由翔(きゅうと)内野手(22)は都内の野球部寮で指名を見届け、パ・リーグで活躍する同学年のオリックス・宮城へのリベンジを誓った。愛知産大三河時代に高校日本代表1次候補合宿で対戦したというが「はっきり覚えていないけど、打てなかったのでプロでも対戦したい。WBCを見ていて、レベルが上がっていると思った。自分もそこまで上がっていきたい」と再戦を心待ちにした。「勝負強いバッティングに自信を持っている。熱いファンの方々が多い。あの大歓声で応援される選手になりたい」。広角に長打を放つ大学屈指の左の強打者が、吉井ロッテに新風を吹かせる。
ロッテから1位指名を受けた明大の上田希由翔(きゅうと)内野手、ヤクルトから3位指名を受けた石原勇輝投手、ソフトバンクから4位指名を受けた村田賢一投手の3選手が都内の同大野球部寮内で会見した。
今回の指名で同一チームでは史上最長となる14年連続での指名となった。
有力選手とされていた右腕・蒔田稔投手には朗報は届かず、惜しくも指名漏れとなった。
ロッテが、ドラフト1位で明大・上田希由翔(きゅうと)内野手(22)との交渉権を獲得した。明大からは同一チーム史上最長の14年連続ドラフト指名となった。
上田は「ホッとした気持ちでいっぱい。勝負強いバッティングに自信を持っている。あの大歓声で応援される選手になりたい」と笑顔。
広角に長打を放つ大学屈指の左の強打者は「高校時代に打てなかったオリックスの宮城投手とプロでも対戦したい」と同学年ライバルとの再戦を誓った。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内で行われ、霞ケ浦・木村優人投手(18)はロッテから3位指名を受けた。
185センチ77キロと長身から放たれる最速150キロの直球、さらにはカーブ、カットボール、ツーシーム、スプリットなど多彩な変化球を武器に持つ技巧派右腕。この日、茨城・土浦市内の同校で指名を待った木村は「小さい頃から目指していたプロ野球の世界に入ることができて、ほっとした気持ちが1番強いかなと思います。千葉ロッテマリーンズには佐々木朗希投手のように球界を代表する選手がいるので、そういう選手に負けないように頑張りたい」と目を輝かせた。
高橋祐二監督は「ほっとしています。入ることが目的ではなくて何年か後には1軍で活躍することを目指して頑張って欲しい」とエールを送った。
ロッテは度会(ENEOS)、草加(亜大)、細野(東洋大)の抽選に全て敗れ、12球団ラストで上田希由翔内野手(明大)を1位指名した。
1位指名確定後に取材に応じた吉井理人監督は開口一番「よく外れました…」。就任直後だった昨年のドラフトで荘司(立大―楽天)の抽選に敗れたこともあり、今回は度会の抽選には高坂球団社長が出馬したが、無念の外れ。以降は指揮官が“リリーフ”したものの、さらに連敗を重ねた。
指名方針については「野手がとりたかった。外れたら投手にトライする戦略だった」と説明。上田には「バットに当てるのがうまいと聞いている。マリーンズの顔になって欲しい」と期待を寄せた。
プロ野球のドラフト会議が26日、都内で行われ、霞ケ浦・木村優人投手(18)はロッテから3位指名を受けた。
185センチ77キロと長身から放たれる最速150キロの直球、さらにはカーブ、カットボール、ツーシーム、スプリットなど多彩な変化球を武器に持つ本格派右腕。即戦力としても期待される。
まさかの「上田違い」でハプニングが起こった。
3度の抽選を外したロッテが、ドラフト1位の最後に明大のスラッガー、上田希由翔を指名。会場の大型スクリーンに「上田」の名前が出た途端、上位候補の上田大河投手が待機していた大商大の会見場は一瞬、拍手と歓声が起こった。
「おお、来た!」と声が上がった途端、「あれ?」とトーンダウン。上田大河、高太一の両投手は2位以降の指名を待つ。
ロッテが、ドラフト1位で明大・上田希由翔内野手(22)との交渉権を獲得した。
ロッテにとっては悲劇のドラフトになった。まずはENEOSの社会人ナンバーワン野手・度会を指名したが、3球団の競合でくじを外し、外れ1位でも亜大の右腕・草加を中日との競合で外れ、外れ外れ1位でも東洋大の158キロ左腕・細野を日本ハムに奪われた。くじ3連敗で、最後は明大のヒットメーカーを獲得した。
吉井監督就任1年目だった今季はパ・リーグ2位に滑り込んだロッテ。24日に即戦力の投手、内野手を7人まで絞ったが、前日25日に取材に応じた編成管理部の高橋薫部長は「変わらずです。くじ引きも誰が引くか決まっていない」と頭を抱えていた。
「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」(午後4時50分開始)が26日、行われる。
ロッテから2位指名を受けた大谷輝龍投手(23)=日本海L富山=は思わぬ形で吉報が届いた。テレビ中継のCM中に指名され、名前が呼ばれる瞬間を目撃することができず。ともに中継を見守っていた仲間からは「最悪やん…」と声をかけられるも満面の笑みを浮かべた。
高校卒業後に2つの社会人チームを渡り歩いた苦労人。今季、富山に入団した右腕の人生を変えたのは元阪神の西村憲投手コーチとの出会いだった。一から投球フォームを見直し、球速もみるみるアップ。「諦めず野球を続けてきて良かった。絶対にプロ野球選手になってやると思ってやりきれた」と、これまでの苦労を糧に努力を重ねた。
最速159キロの直球が武器の長身右腕で名字は「大谷」。もちろん目標はあの選手だ。「大谷翔平選手のようなみんなに憧れられるような選手になりたい」。自慢の快速球を武器にプロの世界に飛び込む。
今回のドラフトは、前日までの1位公表が前年の9球団に比べて5球団(事実上公表の巨人含む)。大学生投手が豊作と言われただけに、各球団最後まで探り合った。
8球団が大学生投手を1位指名し、競合は国学院大・武内が最大の3球団。候補が少ないとされていた野手は補強ポイントだった球団が上位で指名した。ENEOS・度会は3球団の競合の末、DeNAが交渉権を獲得。オリックスは高校生野手でトップクラスの評価を受けていた上田西・横山をサプライズで一本釣りに成功した。
また、独立リーグからは支配下が6人、育成が17人と計23人の名前が呼ばれた。昨年は支配下1人、育成8人だったが、一気に増加。NPBファームと練習試合を行うなど経験値のある選手が多く、早めの戦力になると見越しての指名となった。
12球団で支配下72選手、育成で50人の計122人が指名された。
3連覇中のオリックスが上位4選手を高校生で固める一方で、巨人は高校生なしで5選手のうち4選手が社会人と即戦力重視。阪神も1位、2位でサプライズ指名するなど独自路線を貫いた。
答えが出るのは5年後−というものの、ドラフト後には本音もチラリ。ドラフトを終えた12球団の総括、コメントは以下の通りとなった。
ロッテに3位指名された木村優人投手(18)=霞ケ浦=が、家族の夢をかなえた。今夏のU18W杯優勝にも貢献した最速150キロ右腕は、3兄弟の末っ子。兄2人も同校野球部出身で、長兄の翔大さん(24)は日本通運の内野手としてプレーしている。
「小さい頃から目標にしていたプロの世界に入ることができてホッとしている。最終的には球界を代表する投手になっていきたい」。晴れやかな笑みを浮かべて喜びを語った木村の会見には、両親も同席。野球に打ち込む愛息達を見守ってきた父・信彦さん(48)は「三男坊が夢をかなえてくれてよかった」と、感慨深げに目を細めた。
ロッテに3位指名された木村優人投手(18)=霞ケ浦=は「小さい頃から目標にしていたプロの世界に入ることができてホッとしている。これからが勝負。しっかり体を作って、最終的には球界を代表する投手になっていきたい」と晴れやかな笑みを浮かべた。
185センチの上背からキレのあるボールを投げ込む最速150キロ右腕。力感のないフォームで、カットボールやスプリットなどの変化球も制球よく操る。左のスラッガーとしても、高校通算17本塁打を放った。
投手育成に定評があるロッテは、意中の球団の1つだった。木村は「佐々木朗希投手だったり、球界を代表する選手がいる。そういった選手に負けないように頑張っていきたい」と“令和の怪物”の同僚になることへの期待感もたっぷり。「色んなアドバイスを聞きたい。話せる機会があれば、どんどん吸収して自分のピッチングにつなげていきたい」と希望した。
U18日本代表として、今夏のU18W杯初優勝に貢献。「球界を代表するような投手になって、もう1回、日の丸をつけて戦いたい思いはある」と、侍ジャパンのトップチーム入りも将来の目標。チームだけでなく、日本代表でも佐々木と“共闘”する未来へ「しっかり見て、まずは学ぶところから入って、自分のピッチングにつなげたい」と謙虚に学ぶことを誓った。
ロッテはまさかの抽選3連敗となった。
1位は1巡目でENEOS・度会を指名したが外し、ハズレ1位で亜大・草加、続いて東洋大・細野も外した。
最終的に明大・上田を指名した。苦笑い連発の吉井監督だったが、最後は満面の笑顔を浮かべ、関係者と握手を交わした。
くじは過去、勝率.521で12球団2位の高勝率を誇っていたが、まさかの結果となった。
吉井監督は「よく外れました」と自虐的に笑い、「ロッテの顔になって欲しい。良かったら来て下さい」とメッセージを送った。
「勝ちきれなかったので悔しいシーズンです」。
ロッテの石川慎吾は、個人のことよりも、チームとして1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝、そして日本シリーズに進出できず、シーズンを終えてしまったことを悔しがった。
石川は7月3日に小沼健太とのトレードで巨人から加入し、翌4日に入団会見を行い、早速同日に1軍登録されると、巨人時代に本拠地にしていた東京ドームで行われた6日の西武戦、6−6の8回2死走者なしの場面で茶谷健太の代打で登場し、移籍後初出場。石川慎吾の名前がコールされるとスタンドから大歓声が送られ、その期待に応えるようにセンター前に移籍後初安打を放った。
7月8日の日本ハム戦では、2−2の7回2死一、三塁の場面で、この日本塁打と適時打を放っていた角中勝也の代打で登場し、宮西尚生から決勝の適時打。翌9日の日本ハム戦では『7番・右翼』で移籍後初スタメン出場し安打を放ち、『7番・左翼』で出場した同月15日の楽天戦では移籍後初のマルチ安打、同月17日の楽天戦では移籍後初の猛打賞、同月29日のソフトバンク戦で移籍後第1号本塁打を含む移籍後2度目の猛打賞と、7月の月間打率は驚異の.516(31−16)、出塁率.545、長打率.710、得点圏打率は.571、OPSは1.255。移籍直後の石川はまさに、“今日をチャンスに変える。”というチームスローガンを体現するような働きぶりだった。
移籍してすぐに活躍できた要因に石川は「(巨人時代と)何も変えていないですね」と前置きした上で、「強いていうならトレードしてもらったその日から1軍のベンチに入れてもらって、必要だと言ってくれたことに対して応えたいという気持ち。目に見えない力、期待されているんだと思うとそれに応えたいし、応えるためにどうしたらいいんだろうという風なところはデカかったと思います」と振り返った。
マリーンズファンの声援も石川にとって大きな力になった。
「すごく大きかったですね。東京ドームで第1打席、移籍後初打席の歓声というのは、ホンマに一生忘れることのないすごく、今シーズン、マリーンズに来て、野球をする上ではデカかった出来事かもしれないですね」。
石川は打席内で、絶対に打ってやるぞという闘志、打ってくれそうな雰囲気、この打席にかける想いというものが、シーズン通してビシビシと伝わってきた。
「それはみんな持っているものだと思いますし、打席に立つとヒットを打ちたい、どないかしたいという気持ちは持っています。見てくれている人が言ってくれるのは嬉しいというか、もっともっと極めたいなと思いますね」。
シーズン通しても打率.348、出塁率.381、得点圏打率.474、左投手の打率.373と、特に左投手、得点圏での勝負強さは素晴らしかった。本人は「それもまあ色々考えてしっかりと答えを出さないといけないので、今これだったというのは言えることではないかなと思います」と振り返ったが、8月24日のソフトバンク戦、4−4の7回2死二塁の第4打席、又吉克樹からライト前に弾き返す決勝の適時打を放てば、9月30日の西武戦、4−4の10回1死一、二塁でこの日本塁打を放っていた角中の代打で登場し、左の佐藤から右中間にサヨナラ適時二塁打を放つなど、打って欲しい場面で何度もチームを勝利に導く一打を放った。
石川だけでなく、西村天裕、坂本光士郎、澤田圭佑など他球団からロッテに移籍してきた選手達が活躍することが多い。他球団と違って、ロッテは入りやすい雰囲気があったりするのだろうか−。
「入りやすさはもちろんあります。他の球団と違ってどうかというのは分からないですけど、そういう入りやすさ、やりやすさはありましたね」。
具体的に「僕は声をかけてもらうことがすごく多かった。監督、コーチにしても、ピッチャーの方にしても、そういったところでやりやすさはありましたね」と、プレーしやすい環境を整えてくれた首脳陣、そしてチームメイトに感謝した。
シーズンが終わり、現在は来季に向けてZOZOマリンスタジアムで秋季練習が行われている。「全てにおいてレベルアップをしないといけないと思いますし、短所を潰して来シーズンに向かうことも大事ですけど、それと同じように長所も伸ばす。そこですね」と、さらなるレベルアップを目論む。
そして、来季に向けては「勝ちたいですね。勝って優勝したいですし、日本一になりたい。最後の最後まで野球をやりたい。そのためにどうしたらいいかというのをオフシーズン、個人、個人が考える、僕が考えることが重要になってくると思うので、大切にいきたいなと思います」と、1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝、2010年以来の日本一を達成することだけを考える。もちろん、来季は石川がシーズン通して、今季のような活躍をしてくれればこれほど心強いことはない。
16時50分から『2023年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD』が開催されるが、ロッテの選手達は今日もZOZOマリンスタジアムで練習を行った。
ウォーミングアップを行い、その後は投手と野手に分かれて投手はラン系のメニュー、野手は打撃練習。吉井理人監督も選手達の練習を見守り、12時10分過ぎにグラウンドを後にした。
シーズン途中に小沼健太とのトレードでロッテに加入した石川慎吾は、44試合に出場して打率.348、2本塁打、10打点、得点圏打率は驚異の.474をマークと抜群の存在感を放った。この秋季練習では「全てにおいてレベルアップをしないといけないと思いますし、短所を潰して来シーズンに向かうことも大事ですけど、それと同じように長所も伸ばす。そこですね」と、さらなる“レベルアップ”を誓った。
打撃練習ではセンターから反対方向への打球が多い。「シーズン中からそうなので、練習中は窮屈に打つように意識しているし、今は強く振るところですね。全力で120%でバットを振って、打球速度、打球角度、質を意識しています。外で打てる数も限られてくるので、どれくらい距離が出ているのかなというのを知りたいですし、はい」。
ケージでの打撃練習では、約5球間隔で打ち、2人1組のペアで交代しながら何往復もして打っているが、石川は毎回打つ前に打撃投手に「お願いします」と挨拶し、打ち終わった後は打撃投手、打撃投手の球を受ける捕手に「ありがとうございました!」と挨拶している。もちろん他の選手も打撃練習が始まる前、終わった後に挨拶するが、ここまで丁寧に毎回挨拶しているのは石川くらいだ。
そのことについて訊くと石川は「意識はしていないですけどね。バッティングピッチャーの方がいて、バッティングピッチャーの球を受けるキャッチャーの方がいて外野を守ってくれている人がいるから外で練習もできますし、当たり前だと思わないようにという感じですかね」と教えてくれた。
シーズン最終盤、CSでロングリリーフを中心に安定した投球を見せた鈴木昭汰はこの秋、「球の質の向上、スライダーの変化もトラックマン見ながらやっていますけど、1番は実戦的なもの。もったいない点の取られ方だったりをなくしていかないといけないと思うので、色んな動画を見たりして勉強するべきだなと思って今はそうしています」と語った。
26日はプロ野球ドラフト会議。鈴木は3年前のドラフト会議でロッテ、ヤクルトから1位指名を受けた。ドラフト当日「指名された時は学校にいましたけど」と話した上で、「普通に部屋の掃除をして、パスタを食べに行っていましたね」とリラックスしていたようだ。