ロッテ石川慎吾投手が盟友・日本ハム上沢直之投手のポスティングシステムでのメジャー挑戦を後押しする。上沢とは93年度生まれの同い年で、11年ドラフトで同期入団を果たした。16年オフに石川慎が巨人へのトレードで日本ハムを去ってからも食事を共にするなど今でも親交が深い。元同僚の決断に「現状に満足しないというか、常に上を目指している姿は若い頃からずっとそうでしたし、本当に応援してます」とエールを送った。
自身も2度のトレードで3球団を渡り歩いただけに、海外という新たな環境に身を置く上沢には尊敬の念が尽きない。28日の記者会見で「自分を信じてやるしかない」と覚悟を示した親友へ「たとえメジャー行って全然ダメでも彼は後悔しないでしょうし、僕も『そうやろうな』とは思わない。どんな結果になっても応援したいし、何かあったら相談には乗りたい」と海を越えた全力サポートを誓った。
ロッテ石川慎吾外野手(30)が29日、ドラフト会議を経て来季入団する選手へシンゴ流「新天地でのススメ」を明かした。
この日はZOZOマリンスタジアムで秋季練習に参加。フリー打撃と外野ノックで汗を流した。ノックでは同じ外野手の岡と30本捕球するまで練習が終わらない「捕り30」を敢行し、右へ左へ、前進や背走を繰り返し打球を追った。
石川慎は東大阪大柏原から11年ドラフト3位で日本ハムに入団。16年オフにトレードで巨人に加入し、移籍1年目から99試合に出場するなど勝負強い打撃から「ダイナマイト慎吾」と愛された。今季7月に再びドレードでロッテに移籍すると、44試合で打率3割4分8厘をマークし存在感を示した。プロ野球生活12年で3球団を渡り歩いた男がプロの舞台に挑む若者にエールを送る。
同期入団の高卒選手には、後に日本球界を代表する選手がそろっていた。石川慎の他に日本ハム選手会長の松本剛、今季首位打者&打点王の近藤(現ソフトバンク)、そしてポスティングシステムを利用してメジャー挑戦を表明した上沢。千葉・鎌ケ谷で白球を追った日々を「僕もそうでしたけど、(松本、近藤、上沢は)自分の主張ばっかりのほんまに生意気なクソガキでした。でも彼らはめっちゃ努力してました。僕が1番近くで見てきた自負もあるし、だからああいう成績を残してるんだと思います」と12年がたった今もその姿を鮮明に記憶している。活躍の秘訣は「本人の努力」と端的に答える。1人ずつ名前を挙げながら懐古すると「(近藤、松本剛は)首位打者でしょ?(上沢)はメジャー挑戦でしょ?俺らの高卒すごない!?」とまるで10代の青年のような笑顔がはじけた。
26日に行われたドラフト会議の話題になると表情は引き締まった。新たに「プロ野球」という環境に10代、20代の選手が飛び込む。
環境が変わっても大事なことは「自分らしく」がシンゴ流だ。「やってきたこと以外は出せないし、自分の持ってるもの以上を出そうと思っても無理なので、自分のできることに集中するっていうところを僕はしてましたね。でも、若い時ってやっぱり背伸びするし、いいとこ見せようって思うのも、その気持ちもすごく分かるので、やりたいようにやれば良いと思います」と若き日の自分を思い出しながら言葉を紡いだ。
18歳でプロ野球選手になった生意気な“クソガキ”4人は本年度30歳を迎える。「今同期にあの3人がいることが1番誇れること」と盟友の存在を自慢する石川慎もまた、どのユニホームを着ても自分らしく、思いのままにバットを振り込んできたに違いない。
ロッテからドラフト2位指名を受けた最速159キロ右腕・大谷輝龍投手(23=日本海・富山)が29日、高岡市内で榎康弘アマスカウトディレクターらから指名挨拶を受けた。憧れの選手にエンゼルス・大谷を挙げ、同僚となる佐々木朗の投球エッセンスを学び、新人王獲りを目標に掲げた。
「即戦力として1年目から活躍を期待すると言われたので、頑張ります」。今季入団した独立リーグの日本海・富山で、元阪神の西村憲投手コーチの指導で体幹を鍛えると、球速は10キロ以上アップ。先月29日の独立リーググランドチャンピオンシップ・徳島戦で自己最速159キロを計測した。
憧れは同姓のスーパースターだ。「大谷選手の人間性が好き。球速や制球も含めて、近づければ」。社会人の名門・JFE東日本、伏木海陸運送と2つの社会人チームを退部し、独立リーグから夢をつかみかけているのは、前人未到の二刀流を両立させた大谷と同じく前例のないチャレンジでもある。
同僚となる1学年下の怪物・佐々木朗にも興味津々だった。「真っ直ぐやフォークをどう投げるのか見て学びたいし、聞いて教わったりもしたい」。日本ハム時代の大谷、佐々木朗を育てた吉井監督の下で指導を仰ぐとあり「楽しみですし、力になりたい」と目を輝かせた。
自らの足で大谷の投球ぶりを3度視察した榎ディレクターはチーム内に石川歩、西野ら北陸出身が多いことに「チーム北陸のTシャツもつくっているし、すごく入りやすい環境」と太鼓判を押した。さらに新天地での起用法は現場が判断するとしつつ「短い回が適正」と話すと、まずはセットアッパー、将来的にはクローザーのポジションを自力でつかみ取って欲しいと期待した。
「1年間ケガなく働いて、新人王を獲りたい」。“北陸の大谷”が夢を切り開く。
ロッテから育成3位指名を受けた受けた高野光海(ひかる)外野手も同じ日本海・富山所属で、仲良く指名挨拶を受けた。徳島・池田時代から長打力が魅力の19歳は「鈴木誠也選手が目標。小さい頃からずっと見ていた」とカブスで活躍するスラッガーを挙げた。「まずは支配下登録を目指したい」と隣の大谷に視線を投げつつ、独立リーグからの飛躍を誓った。
日本の野球には合わなかったが、メキシコで好成績を残し続けている巨漢助っ人がいる。メヒカリという球団でウインターリーグに参加しているケニス・バルガス内野手は、ここまで14試合に出場して打率.367、2本塁打、OPS1.014の好発進。ロッテを退団して4年が経ったが、33歳でもまだまだ衰えていない。
2009年にツインズと契約すると、2014年にメジャー昇格。2016、17年には2年連続で2桁本塁打を放ったが、2018年3月にDFA(事実上の戦力外)となった。2019年にロッテに加入するも35試合で打率.179、1本塁打、OPS.597と全く本領を発揮できず。1年で退団すると、米紙「デトロイト・ニュース」には「それほど合わなかった。慣れることができなかったんだ」と無念を語っていた。
2020年はタイガースとマイナー契約したが、7月に放出された。その後はメキシカンリーグに移ると、輝きを放ち続けている。2021年は66試合で打率.310、18本塁打、OPS1.020。2022年は85試合で打率.324、17本塁打、OPS1.028、今季も2球団で計16本塁打を放った。ウインターリーグでもその打棒は止まらない。
ロッテの秋季練習が29日、ZOZOマリンスタジアムで行われた。
朝から雨が降っていたこともあり、室内での練習が中心。野手は室内練習場で打撃練習を行い、練習中に天気が回復し外野ノックなどは球場で行った。投手陣も室内で練習を行ったあと、グラウンドでキャッチボールをした。
20年にトミー・ジョン手術を受けてから本格復帰となった今季、わずかに規定投球回に届かなかったものの、シーズン自己最多の10勝、157奪三振をマークした種市篤暉は「1年間通して思ったのが、シーズン中盤、終盤くらいにかけて試合の方がメインになってくる。体力回復、コンディショニングの部分が多くなってくるので、ウエイトの量も絶対落ちてきますし、その中でやっぱり筋量をキープするのがきつかったなと個人的に思いました。なので、オフシーズンに貯金を作ってシーズン前半キープしながら、後半ちょっと落としていければ良いかなと個人的に思っています。なので今は技術よりフィジカルの方がメインになっています」と話した。
今季は8月10日のオリックス戦でプロ入り後初となる中5日で先発し、7回、95球、4安打、7奪三振、3四死球、無失点に抑え、自身の9勝目を手にするとともに、チームの連敗を4で止めたこともあった。来季は「個人的にもうちょっと中5日で投げたいなというのはあります。何試合か相性が良い相手とかに中5日とかではなくて、もっと個人的にたくさん投げたいので、イニングも、試合数も、そしたら勝ちも増えてきますし、三振も取れますし。個人的にたくさん投げたいと思っています。その準備はしています」と、頼もしい言葉が返ってきた。
今季17試合に登板して3勝1敗、防御率2.31の成績を残し、9月以降は安定した投球を見せた中村稔弥は、この秋は「今年は真っ直ぐでファウルとかがシーズン通してあまり取れなかったので、そういう面でも筋力アップ、体力アップ、あとはより変化球がいきるために真っ直ぐが必要だと思うので、そこを変えていかないといけないなと思います」と話した。
佐々木千隼は今季わずか2試合の登板に終わるも、9月から“シュート”を投げ始め、ファームでは同月9試合・9イニングを投げて、2勝1セーブ、防御率0.00と結果を残し、昇格した10月6日のオリックス戦で1回を無失点に抑えた。この秋は「全体的にレベルアップしないといけないので、色々取り組んでレベルアップしたいなと思います」と話し、来季に向けては「全く1軍に貢献できなかったので、どんな形でも良いので投げて貢献できるようにしたいと思います」と決意を述べた。