わたしはかもめ2023年鴎の便り(11月)

便

11月13日

[ロッテ]佐々木朗、吉井監督「こっちは注意しながら」5年目の来季も慎重な育成計画を進める[ニッカン]

ロッテ吉井監督が、来季5年目の節目となる佐々木朗に対し「こっちは注意しながら」と、今後も慎重な育成計画を進めることを明かした。佐々木朗はZOZOマリンで行われている秋季練習では投球練習は少なく、軽めの調整を続けている。指揮官は「自分の場合は2週投げないと結構感覚が狂ってくるので、1年間投げていた方が調子がよかった」と比較しながらも、「選手による。彼もオフは4回目なので強制はしない」。自身が1軍投手コーチの時から見てきたエースに信頼を置く。

今季は15試合に登板し7勝4敗。後半は左脇腹の肉離れなどで離脱した。「体のわりに出力がすごく高い。今まで見たことがない選手」と改めて評価し、当初の「5ヵ年計画」をアップデートしていく。

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[ロッテ]ファン感謝デーのゲストMCに「ぺこぱ」が就任「当日は皆さん一緒に楽しみましょう!」[ニッカン]

ロッテは13日、19日に開催されるファン感謝デー「MARINES FAN FEST2023」のゲストMCに、お笑いコンビの「ぺこぱ」が就任したことを発表した。

ぺこぱの2人は、ゲストMCとして、ステージのコンテンツや白黒野球対決のリポーターとして参加するほか、それぞれがTEAM WHITE、TEAM BLACKに分かれてチームを応援する。

松陰寺太勇は「ロッテネーーース!!選手、スタッフ、ファンの皆さま1年間本当にお疲れさまでした。何度もドラマチックな試合を見せてもらい、ファンの一人として最高に楽しかったです。優勝できなかった悔しさは来年に持ち越し、当日は皆さん一緒に楽しみましょう!『パワー!』&すし食べて『イェーイ!』」。シュウペイも「千葉ロッテマリーンズのファン感謝デーに参加できて光栄です!始球式に続き、日本一楽しいファン感謝デーになるよう、皆さん一緒に盛り上がりましょう!」とコメントした。

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ロッテ・吉井監督、佐々木朗希の来季の起用方針は「やっぱり注意しながらになる」[サンスポ]

令和の怪物に相応しい唯一無二の道を慎重に見極める。ロッテ・吉井理人監督(58)が13日、入団時に立てた育成5ヵ年計画≠フ5年目を迎える佐々木朗希投手(22)の来季の起用方針を示した。

「彼の場合は本当に普通とは違う。(発展途上の)体の割に出力がすごく高い。まだ、やっぱり(起用は)注意しながらになるかなと思います」。

岩手・大船渡高からドラフト1位で入団して4年目の今季は、15試合で91回を投げ、7勝4敗、防御率1.78。日本が世界一に輝いた3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場し、難しい調整が強いられる中、開幕4連勝を飾った。前半は好調だったが、7月下旬にプロ入り後初めて左脇腹の肉離れを発症。後半戦での失速の一因となった。

佐々木朗はこの日、ZOZOマリンで行われた秋季練習に参加。時おり声を張り上げ、チームメートを鼓舞しながら、ダッシュやノックなどを行った。元気な姿に、吉井監督は「はりきってやってくれている」と笑った。長丁場のシーズンを戦い抜く土台を築く。

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ぺこぱ、ロッテファン感謝デーのゲストMCに就任[サンスポ]

ロッテは13日、11月19日に開催するファン感謝デー「MARINES FAN FEST2023」のゲストMCに、人気お笑い芸人ぺこぱが就任することが決まったと発表した。

ぺこぱの松陰寺太勇とシュウペイは、ゲストMCとしてステージのコンテンツや白黒野球対決のリポーターを務める。その他、それぞれがTEAM WHITE、TEAM BLACKに分かれてチームを応援する。

球団を通じて、松陰寺は、「ロッテネーーース!!松陰寺太勇です。選手、スタッフ、ファンの皆さま1年間本当にお疲れさまでした。何度もドラマチックな試合を見せてもらい、ファンの1人として最高に楽しかったです。優勝できなかった悔しさは来年に持ち越し、当日は皆さん一緒に楽しみましょう!『パワー!』&すし食べて『イェーイ!』」とコメント。シュウペイは「ぺこぱのシュウペイでーす!千葉ロッテマリーンズのファン感謝デーに参加できて光栄です!始球式に続き、日本一楽しいファン感謝デーになるよう、皆さん一緒に盛り上がりましょう!」と呼びかけた。

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ロッテ・佐々木朗希、「S−PARK」人気企画で2年連続「スピードボール部門」1位、オリックス・山本由伸「朗希しかいない」[サンスポ]

フジテレビ系「S−PARK」(土曜深夜0:35、日曜後11:15)の恒例企画「プロ野球選手が選ぶ2023年100人分の1位」が12日に放送され、ロッテ・佐々木朗希投手(22)が「スピードボール部門」2年連続1位に輝いた。

「プロ野球100人分の1」は現役選手100人が各部門に該当すると思う選手を投票し、毎年ナンバーワンを決める人気企画。「スピードボール部門」は今季自己最速165キロを出した令和の怪物≠ェ1位に選出された。53票と過半数の票を獲得し、投票したオリックス・山本由伸投手(25)が「そんなん朗希しかいないじゃないですか」と笑えば、DeNA・今永昇太投手(30)も「160キロを安定して投げられるのがすごい」と称賛の言葉を並べた。

圧倒的な1位に輝いた佐々木は「ピッチャーの(山本)由伸さんとか今永さんとかWBCで一緒にやったメンバーに言われるのは特に嬉しい」と声を弾ませ、速い球を投げるために一番意識してることについて「体を強くすることも大事なんですけど、可動域だったり柔軟性が大事かなと思います」と語った。

入団4年目の今季は前半戦だけで7勝をマークしたが、後半戦は左脇腹の肉離れや体調不良による離脱で勝利なしに終わった。来季の目標を問われると、「まずは怪我せず投げていれば球速はついてくると思うので、怪我なく頑張ります」と決意を明かした。

2位以下は「S−PARK」公式X(旧ツイッター)で結果が発表されており、18日深夜の放送では「守備部門」、19日の放送では「変化球部門」の結果を放送する。

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ロッテ・吉井監督、来季5年目の朗希に期待「オフも4回過ごしているので分かっている」と信頼[スポニチ]

ロッテの吉井監督が来季5年目を迎える佐々木朗に期待した。今季は終盤に左脇腹肉離れや体調不良で離脱が続いたが、秋季練習ではフィジカル系メニューも意欲的に消化。指揮官は「彼ももう4年目。オフも4回過ごしているので分かっている」と信頼を寄せた。

同世代の選手が大卒新人として入団する来季は育成5カ年計画の最終年だが「彼の場合は体の割に出力が凄く高いので。まだ、こちらが注意しながらになる」と慎重に進める意向を示した。

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ぺこぱがロッテのファン感のゲストMC就任、松陰寺「一緒に楽しみましょう」[スポニチ]

ロッテは19日にZOZOマリンスタジアムで開催するファン感謝デー「MARINES FAN FEST2023」のゲストMCに人気お笑い芸人「ぺこぱ」が就任すると発表した。

ゲストMCとしてステージのコンテンツや白黒野球対決のリポーターとして参加するほか、それぞれがTEAM WHITE、TEAM BLACKに分かれてチームを応援する。また、昨年に引き続き進行役は清水久嗣アナウンサーが務め、アシスタントとしてタレントの倉持明日香が出演する。

ぺこぱの松陰寺太勇は「選手、スタッフ、ファンの皆様1年間本当にお疲れ様でした。何度もドラマチックな試合を見せてもらい、ファンの1人として最高に楽しかったです。優勝できなかった悔しさは来年に持ち越し、当日は皆さん一緒に楽しみましょう」、シュウペイは「ファン感謝デーに参加できて光栄です!始球式に続き、日本一楽しいファン感謝デーになるよう、皆さん一緒に盛り上がりましょう!」とコメントしている。

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ロッテ・沢村拓一、メジャー挑戦表明のDeNA・今永昇太にエール「決断して選んで進んだ道を応援します」[報知]

ロッテの沢村拓一投手(35)が14日までに自身のインスタグラムを更新。メジャー挑戦を表明したDeNA・今永昇太投手(30)との2ショットを披露した。

「先日、今永君と食事しました」と報告した沢村。「沢山(たくさん)話をして良い時間を過ごせました!!」と笑顔の2ショットをアップした。

そして「彼が決断して選んで進んだ道を応援してます。誘ってくれて有難う」とかつてのレッドソックスで活躍した右腕は、メジャーに挑む後輩左腕へエールを送った。

今永は13日、横浜スタジアム内で会見を開き、ポスティングシステムでの米大リーグ挑戦の意思を明かした。

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ロッテ・沢村、メジャー挑戦の今永と会食し「応援しています」左腕も感謝「何度かお話をいただいて」[デイリー]

ロッテの沢村拓一投手が13日、自身のインスタグラムに新規投稿。ポスティングでのメジャー挑戦を表明したDeNA・今永と会食したことを明かし「彼が決断して選んで進んだ道を応援してます」とつづった。

「先日、今永君と食事しました 沢山話をして良い時間を過ごせました!!彼が決断して選んで進んだ道を応援してます 誘ってくれて有難う」と記した沢村。穏やかな笑みを浮かべる今永とのツーショット写真もアップした。

この日、ポスティングシステムを使ってメジャーに挑戦することを会見で表明した今永。その中で「マリーンズの沢村さんに何度かお話をいただいて」と良き相談相手だったことを明かしていた。

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“ロッテ愛”を貫きFA宣言残留を決めた田村龍弘の想い「最後までこのチームでやりたい」、「絶対に優勝したい」[BASEBALL KING]

◇ロッテ残留の決め手

プロ野球のFA申請期限最終日となった14日、FA権を持つ選手達が権利を行使するか、しないかで朝から話題が持ちきりとなっている中で、ロッテの田村龍弘は11月9日にFA権を行使しての残留を早々に表明した。

「決め手は、このチームが好きなのでここで現役を終えたいなと、最後までこのチームでやりたいなという気持ちは強くありますね」。

これまで荻野貴司、益田直也、唐川侑己など、FA権を持っていた選手達の多くが残留してきた。そういった先輩達を見てきて、何か感じる部分はあったのだろうか−。

「別にないですね。みんなが残っている理由は、このチームが好きというのが1番だと思います。また、みんながチームとしてロッテが1番良いと判断しているんじゃないですか。そう思いますけどね」。

その一方で田村自身は昨季初めてFA権を取得し、他球団の評価を聞いてみたいという考えはなかったのだろうか−。

「去年はすごい思いましたけど、今年は別に他球団の評価とか聞くほどの成績も残していないですし、そこまで自分に自信がある訳ではない。だったらこのチームで与えられたところでやっていく方が自分にとっていいかなと思いましたね」。

では、田村にとってマリーンズの良さとはどういったところなのだろうか−。

「特に今年思ったのは監督はじめ、首脳陣の方が野球をやりやすい環境を作ってくれました。どうしても試合に出始めた若い選手ってどこかでベンチと戦ったり、監督の目を気にしたり、そういうことを意識してやる子が多くて、それってすごいマイナスなことだと思います」。

「今年戦っていて思ったのは、そういうことを意識する選手がいなくて、しっかりと割り切ってやらせてもらえるというか、自分達のプレーに集中できる環境がすごく今年はありました。誰1人、ベンチの顔を気にして野球する選手はいなかったと思いますし、それがすごくチームの雰囲気の良さに繋がったのかなと思います」。

「チームが負けだすと元気がなく、沈むというのはありがちなことですけど、本当に今年はそういうことがなかった。もちろん試合でのプレッシャーというのは、誰もが感じているところだと思いますけど、自分達のチームに対するプレッシャーというのはなく、自分達のプレーに集中できていたんじゃないかなと思いますね」。

また、常に熱い声援で選手を後押しするマリーンズファンの声もしっかりと届いている。

「やっている側からしたらすごい力になりますし、自チームながらすごい応援だなと感じています。特にクライマックスシリーズの時はすごく思いましたね。正直、逆にあれがプレッシャーに感じる時もあるし、それを力に変えることができる選手というのは最高のパフォーマンスができるのであって、そのプレッシャーに負ける選手ももちろんいると思う。自分だって声援でプレッシャーに感じることはいっぱいあるので。でもそれだけのファンがいるということなので、ありがたいことだなと思いますね」。

◇「まだまだ若いし中堅くらい」

プレーヤー田村に目を向けると、来年でプロ12年目、5月には30歳となり中堅、ベテランと呼ばれる年齢に差し掛かりつつある。

「僕もベテランじゃなく、まだまだ若いし中堅くらいなので、本当に自分より下の子が試合にいっぱい出てきて、すごく経験してきてると思う。野手とかに特にいうことはないと思いますけど、ピッチャーで1軍経験の浅いピッチャーとかを、どうやって引っ張っていくかが大事。野手というよりは僕は、バッテリーでまだ1軍経験の浅いピッチャーを何とかというのを常に思ってやっていますけどね」。

今季8勝中、田村とのバッテリーで6勝を挙げた西野勇士は「配球の面ではタム(田村龍弘)に任せている。あいつが組み立てくれている中で、このボールはこういう風に使っていけるんだと自信とかを持たせてくれた」と感謝の言葉を述べれば、取材をしていると若手投手陣からも田村の名前が挙がることが多く、投手陣からの信頼は厚い。

打撃面では打率こそ.166だったが、今季チームトップの15犠打、走者が二塁の時に右方向に打って走者を進めるなど、献身的な打撃を見せた。

「チーム打撃ができないと、絶対に試合に出られないところだと思います。自己犠牲は大事になってくるので、継続してやりたい。数字のところもこれ以上、下がることはない。上がるだけだと思うし、今年は1年間通して打てなかったですけど、あまりそこを深く考えすぎてというのは嫌なので。今年は今年ダメだったので、そこを克服するために秋季練習もそうだし、来年の自主トレ、キャンプから伸ばしていかないといけないなと思いますね」。

◇「野球人である以上は絶対に優勝したい」

チームとして、来季こそ1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝、2010年以来の日本一達成を、マリーンズファンは望んでいる。田村自身も「野球人である以上は絶対に優勝したい」と力強く語る。

「今年はチームとしての野球がすごく出来ましたけど、僕自身の成績でチームにとってマイナスな部分がすごく多かったので、そういう個人の成績というのはチームのためになる訳ですから、必ず上げないといけない数字。そういう意識は持ってやりたい。チームプレー、チームプレーと言いますけど、そこもすごく大事ですけど、個人のところがしっかりしないとチームプレーにならない。来年は個人の成績を上げることがチームプレーになることもあると思うので、そういうのは意識したいですね」。

最後に田村にとってマリーンズとはと問うと「僕はFA宣言して残留を決めてロッテで最後を終えたいと思っているので、僕の人生になると思います」と返ってきた。“ロッテ愛”を貫き、現役最後までマリーンズで全うすることを誓った田村龍弘。チームとして“常勝軍団”を掲げる中で、マリーンズ投手陣を知り尽くし、チーム全体を俯瞰して見渡せる田村が来季以降もロッテでプレーすることは非常に心強い。

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ロッテ・植田将太「最後ホームランを打って終わるようにしています」〜13日のZOZOマリン秋季練習〜[BASEBALL KING]

◇植田「少しでもレベルアップできるように」

ロッテの秋季練習が13日、ZOZOマリンスタジアムで行われた。

「最後ホームランを打って終わるようにしています」。全体の打撃練習は、植田将太が最後本塁打を打って終わることが多い。その理由について植田は「その日のまとめじゃないですけど、1番良い形で打たないとホームランにならないと思うので、最後良い形で終えられるように意識してやっています」とのことだ。

植田は11月2日の取材でこの秋は「全体のレベルアップというか、まだまだやらなければいけないので、もっとスケールをアップできるようにやっていっています」と話していたが、改めて打撃面、守備面でレベルアップしたい部分について聞くと、打撃面では「今トレーニングとか色々して体が疲れている中での練習なんですけど、ちゃんと試合で打てるように意識してやっているところがありますね」とし、守備面では「1番はスローイング。まずは正確性を1番においてやっているのと、ボールの強さをしっかり投げられるようにというのをやっていますね」と語った。

今季は1軍での出場機会はプロ初出場を含む4試合あったが来季、1軍でのプレー機会を増やすためにも、このオフの過ごし方が非常に重要になってくる。

「この2ヶ月が大事だと思うので、少しでもレベルアップできるようにひたすら練習していきます」と決意を述べた。

◇小川「今は振れている」

小川龍成は打撃練習の時にセンターから反対方向にライナー性の打球を打つことが多いが、この日はマシンでの打撃練習の時にセンターから右方向の打球が多かった。

「そうですね、低めに設定していつも股割りティーをやっているみたいに拾うというイメージで。打球方向は特に意識していないんですけど、ストレートのタイミングでいって、拾うという感覚でやっていたので、そっち側の打球が多かったのかなと思います」。

打撃フォームもシーズン中に比べて、バットを肩に乗せて打っており、少し構えが変わったようにも見える。

「バットが耳元から出るのが理想なので、今はちょっと肩において打つようにしています。色々試しながら、どういった軌道だったらライナーに1番良い入り方をするのかなというのを意識しています」。

自身が理想とする打球を打てているのだろうか−。

「まだ(バットを)こうだしたら、こういう打球がいくというのを掴めていない。もっともっと振って、低いライナーを打てる感覚、バットの出し方をもっともっとやっていかないといけないなと思っています」。

また、秋季練習を含めてこのオフはバットを振り込んでいきたいとも11月3日の取材で話していた。振る量に関しては「意識的に振って、ライナーで打てる感覚を身につけることを意識しているので、今は振れているかなと思います」とのことだ。

「秋季練習はあと2日で終わるんですけど、来シーズンに向けてというところでは、秋の練習からオフシーズンで変わらない。今はコーチの方々がいるので、コーチの方に色々教えてもらいながら、この秋やったことをそのままオフシーズン継続して繋げていけたらなと思います」。

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[千葉魂]石川慎吾の嬉し涙、途中加入でもチームのために[千葉日報]

涙がこぼれた。石川慎吾外野手の目が潤んでいた。10月16日、ZOZOマリンスタジアムで行われたホークスとのクライマックスシリーズファーストステージ第3戦。引き分けか勝ちでファイナルステージ進出、負ければ終わりというゲームは0対0、両軍無得点という緊迫した展開のまま延長戦に突入した。そこからゲームは突如、慌ただしく動き出す。延長10回にホークスに3点の先制を許した。万事休すかと思われた絶体絶命の場面。しかし、それはこれから始まるドラマの始まりに過ぎなかった。藤岡裕大内野手の同点3ランが飛び出し、試合は振り出しに戻った。その時の感情をベンチで見守っていた石川慎吾は次の様に振り返る。

「嬉しいという感情が一挙にあふれ出た。表現は難しいのですけど、助走なしに涙が出た。ああ、人ってこんな風に涙が出るものなんだと思った。表現できないくらい嬉しかった。あんな形で自然と涙がこぼれたのは初めての経験かもしれない」。

ZOZOマリンスタジアムで行われている秋季練習の合間。そう言って、同じ年の藤岡と思い返し、笑い合った。


打球が舞い上がり、フェンスオーバーをした瞬間、ベンチで飛び上がって喜んだ。気が付けば、ホーム付近まで駆け出していた。「冷静に思うとサヨナラでもないのに、オレ、どこまで飛び出しているねんという感じですけどね」と石川慎吾。それほど全身で喜んだ。ホームインした藤岡と手と手を重ねた瞬間、まるでそれがスイッチだったかのように涙がドッとあふれ出した。「幕張の奇跡」。今年最大の名場面として語られているシーンでは多くの人が感涙し、マリーンズを誇らしく思った。石川慎吾もその1人だった。

7月にジャイアンツから途中加入した石川慎吾のデビューは東京ドームで行われた7月6日のライオンズ戦。8回に茶谷の代打で登場しいきなり中前ヒットを記録した。

「忘れられないです。声援がすごく温かくて、ヒットを打つとベンチのみんなも総立ちになって喜んでくれた。打った後の声援は本当にヤバかった。今年1年、そうなのですけど、自分の力以上のものを出せたように感じる。全ては声援。そして自分も声援に応えないといけないという思いだった」と石川慎吾。


44試合に出場し打率3割4分8厘、2本塁打、10打点という成績を残した。粘り強く勝負強い打撃で幾度となくチームの窮地を救い、盛り上げた。いつも全力で必死な姿に誰もが心を打たれ、すぐにチームに溶け込んだ。その存在感は途中加入したとは思えないほどだ。

「来年もあの声援の後押しを受けてプレーをできると思うと楽しみですし、頼もしい。嬉し涙を流せる1年にしたいです」。

石川慎吾はあの日の涙が自然とこぼれ落ちた体験を忘れずに胸にとどめている。来年もまた嬉し涙を流せるように。今度は自分がチームメートやファンを泣かせるドラマの主役となれるように。幕張の奇跡の感動体験は貴重な財産となった。だから、オフも毎日、バットを握る。来年、さらなる感動が待っていることを信じている。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)

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